さて、調査結果を表す朝日の見出しが不適切ではないかと思います。1面トップの大見出しはこうなっています。
参院「改憲派」2/3割る
3年後の発議に壁
3年後の発議に壁
しかし、これは、憲法改定すべきかどうかについて「どちらとも言えない」と回答している15%を考慮していない表現です。実質的な「改憲派」がどのくらいいるのかは、定かではありません。
はっきりしているのは、「改正すべきではない」が16%しかないことです。「3年後の発議に壁」という批評的見出しは軽率ではないでしょうか。
上記の見出しは、こちらに置き換えたほうがいいでしょう。
参院「護憲派」16%以上
次に、解説面の見出しを見てみましょう。
(改憲派)民主
61%→38%に低下
61%→38%に低下
( )は筆者が追記
しかし、解説記事本文中にあるように、3年前の調査にも回答した民主党議員の中には、護憲寄りに立場を変えた人がいます。「選挙対策」を疑ってみる必要があるでしょう。したがってこの見出しの修正例はこうなります。
(改憲派)民主
61%→38%に低下?
61%→38%に低下?
任期中の改憲に関する質問でも、見出しは誤解を生みかねない表現になっています。
「任期中に改憲」10%
これも、圧倒的に多い「改正する機運が高まれば同意する」や「急いで改正する必要はない」の回答を考慮に入れていない表現です。私ならこう書くでしょうか。
「任期中に改憲」不確実
全体として、朝日の見出しは、「改憲発議に壁」を印象付けるものになっていますが、言いすぎでしょう。
調査結果には回答議員の氏名が公表されていないので、これらの「意識調査」は「公約」には全く成り得ません。注意が必要です。
参院新勢力に関する朝日新聞東大共同調査(2007年8月7日)
| 憲法改定(%)(2004年) | ||||||||
| 全体 | 自民 | 民主 | 公明 | 共産 | 社民 | 国民 | 日本 | |
| 改正すべきだ | 27 (53) | 62 (89) | 18 (41) | 0 (17) | - | - | - | - |
| どちらかと言えば 改正すべきだ | 26 (18) | 29 (9) | 21 (20) | 75 (67) | - | - | - | - |
| どちらとも言えない | 15 (7) | 2 (0) | 22 (11) | 19 (17) | - | - | - | - |
| どちらかと言えば 改正すべきでない | 10 (4) | 2 (0) | 19 (11) | 0 (0) | - | - | - | - |
| 改正すべきでない | 16 (15) | 0 (0) | 15 (16) | 0 (0) | - | - | - | - |
| その他 | 6 (2) | 6 (3) | 6 (3) | 6 (0) | - | - | - | - |
| 9条改定(%) | ||||||||
| 全体 | 自民 | 民主 | 公明 | 共産 | 社民 | 国民 | 日本 | |
| 変える方がいい | 31 | 67 | 24 | - | 0 | 0 | 1人 | 0 |
| 変えない方がいい | 50 | - | 56 | 94 | 100 | 100 | 1人 | 1人 |
| 集団的自衛権の行使(%) | ||||||||
| 全体 | 自民 | 民主 | 公明 | 共産 | 社民 | 国民 | 日本 | |
| (1)憲法改正で行使できるようにするべきだ | - | (1)と(2)で75 | - | - | - | - | - | - |
| (2)憲法解釈の変更で行使できるようにするべきだ | - | - | - | - | - | - | - | - |
| (3)行使できるようにするべきではない | 51 | - | 50〜 | 50〜 | 50〜 | 50〜 | - | 50〜 |
| 任期中6年間の憲法改正(%) | ||||||||
| 全体 | 自民 | 民主 | 公明 | 共産 | 社民 | 国民 | 日本 | |
| 積極的に改正すべきだ | 10 | 28 | 3 | - | - | - | - | - |
| 改正する機運が高まれば同意する | 34 | 63 | 17 | 78 | - | - | - | - |
| 急いで改正する必要はない | 35 | 3 | 55 | 22 | - | - | - | - |
| 改正すべきではない | 12 | 0 | 10 | 0 | - | - | - | - |
| その他 | - | 6 | 14 | - | - | - | - | - |
太田光征
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こういう表はネットには出てなかったので、それなりの拙記事でしたが、TB頂戴したおかげで、朝日のいい加減さに納得しました。
こちらからもTBピングしときます。
公約ができるような政界再編ができるかどうかです。