2014年11月23日

解散総選挙に直面して

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Subject: [sinsai-chibanet:4500] 解散総選挙に直面して
Date: Sat, 22 Nov 2014 06:00:20 +0900 (JST)

阿部です
(重複投稿)
時代は歴史的な転換点に立たされています。
私たちは、これまで似たようなことを語ったこともありました。
しかし、現在の局面は、これまでの状況とは次元が異なります。
秘密保護法の強行と実施、集団的自衛権行使容認・関連法整備、憲法明文改憲の狙いのあけすけな表明、極右がごっそりと入った内閣。その背景には、台頭する中国や発言力を増す韓国、米国のパワーの相対的減衰と世界の大国間の力関係の大きな歴史的な変動があります。安倍政権は、そうした環境の中で、ナショナリズムに自己陶酔し、中韓へのコンプレックスの混じった対抗心をむき出しにし、戦争する国家をめざすという、歴史の教訓を忘れたもっとも稚拙で危険な道を突っ走り、戦後世界秩序=戦勝国体制への子どもじみた反発さえ示してきました。
アベノミクスと呼ばれる経済政策も、今日の日本が大きな歴史的な壁にぶち当たっていることを明らかにしました。安倍政権は、これまでの日本の保守・自民党政治が行ってきた経済政策のすべてを、なりふり構わずよみがえらせ、大規模に実施、あるいは実施しようとしましたが、これらのすべてが経済の活性化と国民の暮らしの改善に無力であること、むしろ逆効果でしかないことを曝露してくれました。
まず、「異次元金融緩和」と大見得を切った、市場にジャブジャブマネーを注ぎ込む大規模な金融緩和策。これは逆に円安と輸入物価値上がりを招いて中小零細事業者の経営や庶民の暮らしに打撃を与えました。円安効果が謳われた輸出中心の自動車産業などへのテコ入れ効果も、微弱で長続きしないものであることが証明されました。株や債権や為替を取引して不労所得を得ている業界や富裕層も、ミニバブルで儲けたのはつかぬま、金融商品の乱高下に翻弄され、惨めな道化役を演じさせられています。
つぎに、機動的な財政出動と称された、公共事業の大盤振る舞いや個人への現ナマ給付などのバラマキ政策。慰労金のような雀の涙ほどの現ナマ給付があったことなど、既にほとんどの人が忘れています。公共事業大盤振る舞いは、経済活性化にとって全く効果が無いばかりか、建設資材の高騰などの中で自治体などによる多くのインフラ整備、建設事業を立ち止まらせ、困難に追い込んでいます。それよりも何よりも、すでにGDPの2倍を超える借金を抱えた国家財政にさらに大きな負担を押しつけ、そしてそのことへの鈍感と無関心と無責任の蔓延に拍車をかけ、将来の財政破綻へと突っ走っています。
これこそがアベノミクスの目玉だとうそぶいた、産業競争力の強化の策も、岩盤規制をドリルで粉砕するなどと威勢の良い言葉が宙を舞う中、結局は経済の強化や国富の増大とは何の関係もなく、逆効果しかもたらさない、カジノの振興に漂着。そして雇用のルールの更なる大改革=働く者への一層の搾取強化という手っ取り早い利潤回復策に帰着しようとしています。
そして、福島原発事故の収束の見通しすら全く立ってなく、毎日毎日、多くの労働者や被災地住民が被曝し続けている現実を顧みないまま、原発の再稼働。福島の住民には、20ミリまでは安全だから帰還せよ、帰還しないものにはペナルティーだと言わんばかりの、いのち無視、健康無視、原子力ムラの延命と再興のための人でなし政治。
こうした安倍政権を、衆院選を通して再信任してしまうなどと言うことになれば、日本は歴史の転換点を最悪の方向に向かって跨いでしまうことになります。戦争する国、国民の民主的権利がこれまで以上に乱暴に踏みにじられる国、格差と貧困が蔓延する国、その暗い世界に上に、一部のエリート政治家・官僚・スーパーリッチ・治安機関や軍人がのさばる国に転落してしまいます。
こんなに重要な歴史的な局面と情勢の中で、それでも戦かおうとしない国民には、惨めな末路が待っているだけです。それは、他の誰のせいでもなく、自分自身の責任です。
大衆行動と総選挙を通して、安倍自民党政権の再組織化・長期政権化の思惑を打ち破りましょう。

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以上、転載

太田光征
posted by 風の人 at 01:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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