2007年04月04日

国民投票法案は小選挙区制に次ぐ第2の死票制度

(4月5日訂正)

実際の国民投票では、有権者は様々な記号を使って様々な方法で記載することが予想されます。

例えば○やXは、「賛成」「反対」の記載欄を肯定的/否定的に選択する記号として使用できるだけではなく、改憲案そのものに「賛成」「反対」の 意思表示記号としても使用可能です。

ところが、与党「併合修正案」の投票用紙・記載方法は、改憲案そのものに「賛成」という意味を持つ○と、それによる「賛成」または「反対」の「文字囲み」しか認めていません。

このことで、改憲反対の意思表示が、無効になるか、まったく逆の賛成にとられるケースが生まれるしかけになっています。

国民投票法案は、小選挙区制に次ぐ第2の死票制度といえます。



与党原案投票用紙
与党修正案投票用紙

右から二番目の図が間違っていましたので、差し替えました。

国民投票投票例0
国民投票投票例1
国民投票投票例2
国民投票投票例3
国民投票投票例6
国民投票投票例
「記載欄空白域の肯定選択」

「賛成」が「明らか」で「賛成」?



「反対」のつもりが無効?
「記載欄空白域の否定選択」






「記載欄文字域での直接賛否記入(○ 賛成;X 反対)」
「賛成」を囲んだつもりはなくても、結果的に規定に合い「賛成」

○による直接賛成記入(与党原案)実質OK



「反対」のつもりが「抹消」=「賛成」

Xによる直接反対記入(与党原案)NG

「記載欄空白域での直接賛否記入(○ 賛成;X 反対)」

「賛成」が「明らか」で「賛成」?
「反対」のつもりが無効?
「反対」のつもりが「抹消」=「賛成」?


文字の「抹消」(記号の重ね書き)




「抹消」=「賛成」

○以外による「記載欄の肯定選択」

国民投票投票例4






○による「文字囲み」
規定どおり「賛成」






太田光征
posted by 風の人 at 22:12 | Comment(0) | TrackBack(4) | 一般
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