韓国哨戒艦「天安」沈没事件:魚雷防衛システムは言い出しませんね
核爆発・攻撃を実現するためには必ずしも核ミサイルが必要でないことはよく指摘されているところです。通常ミサイルで原発などの核施設を攻撃すればよいからです。
通常ミサイルは航空ミサイルだけに限りません。海からの攻撃もあり得ます。また炉心そのものを直接攻撃する必要もないでしょう。魚雷で原発取水口を爆破し、原発の冷却機能を破壊するだけで事足りるかもしれません。
原発は停止したとしても常に水などで冷却しなければ、スリーマイル島(TMI)原発事故のように炉心溶融を引き起こす可能性があるからです。
[参考] 『原発を並べて自衛戦争はできない』(原発技術者・山田太郎)
事業仕分けを盛んに宣伝されている民主党ですが、原発・軍備などは聖域のようです。国会議員の定数削減という選挙制度改定で実質的な完全小選挙区制にされ、ますます米国のような保守二大政党制に近づきつつある日本ですが、こうした聖域扱いや、確実な情報に基づかないで北朝鮮が韓国哨戒艦「天安」を沈没させたと政治家とメディアが主張していることなどを考え合わせると、魚雷防衛(Torpedo Defense、TD)システムの導入を、なんてことが言われかねないなと想像してしまいます。
米国のクローリー次官補は「天安艦挑発は相手国の軍への攻撃行為であり、国際的なテロと定義することができない」と苦し紛れの発言をしながらも、不確かな情報に基づいて北朝鮮の犯行を断定した間違いの修正に動き出した可能性があります。
天安艦事件検証(27)「テロ」再指定断念→対話へ軌道修正 - 河信基の深読み
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/41596526.html
日本が確かな情報に基づく政治から取り残されないよう、また魚雷防衛システムなどという言葉が政府から出ないよう、期待します。でも長島昭久防衛大臣政務官は言いそうですね。
太田光征
http://otasa.net/