2008年05月29日

ビデオ:山崎拓(自民)x 笠井亮(共産)―東京大学五月祭「護憲×改憲 徹底討論!」

2008年度東大五月祭の企画として、5月25日、面白い憲法討論会が開かれました。ビデオを撮影してきたので、紹介します。討論会スタッフの皆さん、どうもありがとう。

下記参加者の発言については、早速、大津留さんがほぼ網羅的な要旨を書かれているので、私からは報告を割愛します。

東大五月祭九条論議
http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_031f.html

<出演者(敬称略)>
森本敏 (拓殖大学大学院教授)
山崎拓 (衆議院議員、前自民党副総裁)
笠井亮 (衆議院議員、日本共産党)
小沢隆一(慈恵医大教授、憲法学)

東京大学五月祭「護憲×改憲 徹底討論!」 part1/2
http://video.google.com/videoplay?docid=-3208285103606544111




東京大学五月祭「護憲×改憲 徹底討論!」 part2/2
http://video.google.com/videoplay?docid=6617834050795674509




で、私からは印象に残った点について、感想を書きたい。

まず山拓さん、ミサイル保有国が先行してあるから日本はMD開発を、と主張されたが、これこそ軍拡の論理そのものです。

軍拡は、自国の優位状況を作りだすために、際限なく連鎖するもの。他国がどうだから・・・で軍拡は始まる。非対称を覚悟して、自国から主体的に、軍縮の方向に進まなければならない。

次。米軍再編と自衛隊の派兵恒久法は関係ない、と森本、山崎両氏は主張されたが、それはないでしょう。「国際平和活動」の名目で、アメリカによる海外軍事活動に、日本がより加担しやすくするための法律が、派兵恒久法です。

さて、私がこの討論会に参加した一番の眼目は、実を言えば、概略、次の質問を両国会議員にぶつけることでした。が、何かの事情で、質問時間が設定されませんでした。大変残念。

興味をそそる改憲論議の中身以前に考えなければならない重大な問題が、忘れ去られているように思う。


通常の選挙では、必ずしも憲法が争点にはならない。そうした選挙で選出された国会議員は、憲法に関する民意を反映していない。死票を生む小選挙区制の下ではなおさら。

新聞世論調査ですら、9条改憲に反対する市民は60%を超える。国会の議員構成はそうなっていないだろう。

憲法審査会の委員は、このように憲法に関して民意を反映しない構成の議員の中から、会派割合に応じて選出される。したがって場合によっては、護憲政党の委員がほとんど存在しないという事態も想定される。

似たような懸念はすでに実現している。宇宙基本法が、先日、衆参合わせてわずか4時間の審議で成立してしまった。参院委員会では、共産・社民の委員はゼロであった。

宇宙の軍事利用禁止を定めた国会決議は、国是といえる。この国会決議を変えるという宇宙基本法案こそ、国民投票にかけてしかるべき案件だった。

こうした事態が、国会における改憲論議でも想定される。このように民意を反映しない憲法審査会で年がら年中、国民発案を禁じながら、国会閉会中も改憲案を審議することは不当ではないか。国民投票法は廃止して、このような民意を反映しない法律を生み出す小選挙区制も廃止すべきではないか。



太田光征

小選挙区制の廃止へ向けて
http://kaze.fm/wordpress/?p=215
posted by 風の人 at 08:57 | Comment(0) | TrackBack(1) | 一般
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