2008年03月02日

「沖縄米兵を不起訴」のままで終わらせてはいけない!!

「沖縄米兵を不起訴、釈放 告訴取り下げ受け那覇地検」という報に接して、なんとも
やりきれない思い、どこにもぶつけようのない憤りのようなものを感じたのはもちろん
私だけではなかったでしょう。多くの人が同じ思いを抱いただろうと思います。

沖縄タイムスの2008年3月1日付の報道によれば、「基地・軍隊を許さない行動する女
たちの会」の共同代表の高里鈴代さんは「この二週間以上、被害者がどれだけつらい
思いをしてきたか。支えきれなかった…」と声を詰まらせたと言います。「支えきれなか
った…」という痛恨の思い、は私たちに共通するものではないでしょうか。

この件についての杉浦ひとみさん(弁護士)の下記の指摘は重要だと思います。杉浦
さんは次のように言います。

「この事件は、このまま不起訴でそっとしておけば被害者が回復するというものではあ
りません。(略)このままかさぶたをはらせてしまえば、過去を振り返るときにこのころ
のことは目を向けたくないブラックボックスになり、それは将来にも影響を与えます。」

「時間がかかっても、この問題を清算することが不可欠だと思います。/(検察庁は)
被害者にこれ以上の聞き取りなどの負担を掛けず、またマスコミの取材から彼女を
守ることをしながら、大人の責任としてこの不正義を追及すべきでないでしょうか。」

幸い、これも沖縄タイムスの同日付の報道によれば、暴行事件に抗議する県民大会
の開催を目指す実行委員会準備会は「米兵釈放のニュースを聞き、昨夜、眠らずに
考えた」。「米軍統治下にあったときから、沖縄県民は米兵による犯罪の被害に遭い
続けてきた。女性、子どもが被害者となる事件も続いており、大会開催の意義は変わ
らない」(実行委員のひとり、県婦人連合会の小渡会長の話)と、23日に予定している
大会の開催方針を確認したということです。

この県民大会が「マスコミの取材から彼女を守ることをしながら、大人の責任としてこ
の不正義を追及」するひとつの試みとして成功することを心から祈るものです。

また、本土の人間ができることとして、「この事件をうやむやにするな」という検察庁へ
の要望なども検討すべきことのように思います。弁護士グループに期待したいもので
す。以下、杉浦さんのブログより。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■被害少女が告訴を取り下げ 〜 沖縄米兵による少女強姦事件
(「杉浦ひとみの瞳」ブログ)
http://blog.goo.ne.jp/okunagairi_2007/e/0a3d102a989863ec062b251b9e0f7033

昨日、被害少女が告訴を取り下げたということで、米兵は不起訴、釈放になりました。

被害者の少女が「もう、そっとしておいてほしい」と告訴を取り下げたとのことであるが、
もともと告訴すること自体がこの年齢の子どもにとって大変な決断だったわけです。
それを心ない批判をした方たちは、彼女に二重の被害を与えたことになります。

ところで、この事件は、このまま不起訴でそっとしておけば被害者が回復するというもの
ではありません。それは、被害者の事件にかかわってきた経験です。
このままかさぶたをはらせてしまえば、過去を振り返るときにこのころのことは目を向け
たくないブラックボックスになり、それは将来にも影響を与えます。

時間がかかっても、この問題を清算することが不可欠だと思います。
大人の社会が、このことを妨害したことになります。彼女の解決を遅らせた責任は計り
知れない大きさです。

検察庁は、この事件をほかの親告罪でない罪名に切り替えて捜査を続けることは被害
者の気持ちを考えれば、すべきでないと判断したということです。そして、被疑者を釈放
したのでしょう。
本当にそうでしょうか。
自分はこれ以上戦えなくても、この問題が不問に付されるなど、被害者の少女が考え
ているでしょうか。きっと、検察官は私に代わって、不正義は糺してくれると思っている
のではないでしょうか。被害者にこれ以上の聞き取りなどの負担を掛けず、またマスコ
ミの取材から彼女を守ることをしながら、大人の責任としてこの不正義を追及すべきで
ないでしょうか。

このように言うと「では被害者の方に確認をとって・・・」という責任転嫁が行われそうで
不安です。
少なくとも、この事件を被疑者釈放で一件落着でいいのか、という観点から、国民の法
益、社会の法益を守る検察庁が、この問題によってもたらされた個人の被害、社会の
不安をどう考えるか、検察庁の使命をどう考えるかという問題ではないかと思います。

***************************
沖縄米兵を不起訴、釈放・那覇地検、少女告訴取り下げで
 沖縄の女子中学生暴行事件で、那覇地検は29日、強姦容疑で沖縄県警に逮捕され、
取り調べを受けていた米海兵隊のタイロン・ハドナット二等軍曹(38)を不起訴処分とし、
釈放した。被害者の中学生が告訴を取り下げたためという。

 軍曹の身柄は同日夜、米軍側へ引き渡された。在沖縄米海兵隊の広報担当者は
「基地内で軍曹の身柄を拘束し、米軍としても調べている」と述べた。

 強姦罪は被害者の告訴がなければ起訴できない「親告罪」と刑法に規定されている。
記者会見した那覇地検の山舗弥一郎検事正は「被害を受けた中学生が『もう、そっと
してほしい』と思っている。親告罪以外の罪を適用して起訴することも、被害者の感情
を考えれば適当ではないと判断した」と述べた。

 事件をめぐっては、県内の全41市町村議会が抗議の決議をし、米軍が沖縄や岩国
基地(山口県)の軍人、軍属を無期限外出禁止にするなど反響が広がった。
〔共同〕(00:38)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

東本高志


posted by 風の人 at 10:50 | Comment(0) | TrackBack(3) | 一般
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