11月8日 時事通信
民主党の鳩山由紀夫幹事長は8日夕、テレビ東京の番組に出演し、次期衆院選後の自民党との大連立の可能性について「(衆院選を)やってみないと分からない」と述べた。次の衆院選で与党が過半数を確保した場合、民主党の政策を実現する手段として、大連立の選択肢も排除されないとの認識を示したものだ。
ところが、16日には鳩山氏が、18日には小沢氏が野党連合(連立)に言及しています。小沢氏はアフガンISAF活動に関する発言でもトーンダウンしていますが、「大連立」でも世論を見極めて野党連合路線に傾きつつあるなら、歓迎すべきことです。
11月16日 毎日新聞
民主党の鳩山由紀夫幹事長は16日の記者会見で、小沢一郎代表が次期衆院選の目標を「衆院で第1党を目指す」としたことについて「過半数でなくても、(第1党になれば)他の野党と連立を組むことで政権を作る」と述べ、民主党単独で過半数を取れなくても、野党連立で民主党中心の政権を目指す考えを示した。
11月18日 時事通信
民主党の小沢一郎代表は18日午前のフジテレビの番組で、次の衆院選後に自民党との大連立構想が再浮上する可能性について「もう(民主党の)みんながそれは取らないということだから、ないのではないか」との見方を示した。
また、小沢氏は「衆院選では最低でも衆院の第一党を取りたい」と述べ、自民党の獲得議席を上回ることを最低目標とする考えを改めて表明。「そうすれば第一党(の民主党)が政権を担う可能性が出てくる。そのときは野党連立だろう」と語った。
ようやく野党連合という言葉が出てきました。「雨降って地固まればいい」と今回の事件を評した小沢氏ですが、野党連合路線に舵をきらせたのなら、この点では非常に意義があったということになります。「新給油法案」の民主党対案には後で言いたいことがありますが。
民主党にはここでもう一歩進んでもらいたい。少数政党抹殺政策である小選挙区制は、真の野党連合にとって邪魔物以外の何物でもありません。民主党はその小選挙区制支持を撤回し、他野党と結束して、野党連合を無理なく担保する比例代表制を基本にした選挙制度の改正に向かうべきです。くれぐれも、自公民が議席を独占するような中選挙区制に賛成してはいけません。ここは民主党の路線を占う試金石です。
1人勝ち路線 | 自公民大連立路線 | 野党連合路線 | |
選挙制度 | 比例区定数の削減 小選挙区制の強化 (民主党現行公約) | 中選挙区制 | 比例代表制ベース (中選挙区比例代表併用制など) |
自公の損益 | 野党分裂選挙で 漁夫の利 議席獲得率が 得票率を上回る 偽装勝利が可能 (2005郵政選挙) | 自民の退潮傾向下 願ったり 小選挙区制に次ぐ 第2の延命装置 定数3以下では ほぼ自公民が 議席を独占 | 議席獲得率が 得票率に一致 偽装勝利が不可能 |
野党の損益 | 野党分裂選挙で いがみ合い 「風」まかせ選挙で 自公の偽装勝利を 許す | 小選挙区制同様 少数政党への票が 死票になりやすい | 議席獲得率が 得票率に一致 野党支持率が 上回れば 安定して勝利可能 |

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中選挙区比例代表併用制を提案する
http://kaze.fm/wordpress/?p=164
太田光征
http://otasa.net/
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