2007年08月12日

小澤一郎氏の外交戦略

小澤一郎氏の勇気ある発言




櫻井 智志



 8月9日の朝刊を読み、驚いた。小澤一郎民主党代表が、アメリカの駐日大

使と会談した際に、11月1日に期限がきれるテロ対策特別措置法の延長に、明

確に反対の意向を表明したという。



 自民党小泉前政権が、アメリカ政府の対日年次調書が要求しているがままに、

政策を次々に推進していったことは、あまり書き立てられなかったが、よく知

られていることである。それだけ日本政府は、アメリカに「ノー!」と言えな

かった。



 小泉政権を継いだ安倍内閣は、アメリカ一辺倒はまったく変わらぬ。そんな

中に参院選で圧勝した民主党代表が、近いことが予想される衆院選では政権奪

取も意思表明しつつ、アメリカ政府の公的な大使に毅然と反対を告げたことは

快である。



 生活が格差社会化されて、老人、母子家庭、青年労働者、障害者など多くの

庶民にとって暮しにくい生活となって久しい。簡潔に言えば、イラクに自衛隊

派遣以来、経済が軍事に傾斜して、生活関連予算を切り詰めても、アメリカと

の軍事的同盟路線を優先させているからだろう。郵政公社の民営化もアメリカ

の生命保険業界が有利に日本の市場に参加させるためであることは、経済通の

間では周知のことである。



 このように経済も政治も軍事もすべてアメリカに追随しなければ、日本は繁

栄をたちまちにして失う、というのが小泉・安倍路線の前提となっている。し

かし世界中にこのようなイエスマン国家はいない。ヨーロッパでもイタリア、

フランスなど多くは自国の政治をきちんと考えた対米政策をとっている。かつ

ての同盟国イギリスでさえ、アメリカに言うべき時は批判も行なっている。日

本政府はいつでもどこでもアメリカ政府のイエスマンとなったために、逆に世

界各国からの信頼を喪失しかけている。各国首脳は、安倍首相にまともな政治

的手腕や判断力があるとは想わなくなりつつあると伝えられている。



 そんな中で小澤一郎氏が明確にテロ対策特別措置法に反対の意向を表明した

ことは重要な意義をもつ。ブッシュ政権が失墜したいま、アメリカ民主党の次

期大統領は、日本の政治的リーダーからも着目されるだろう。他の各国もアメ

リカ追随の日本から出た発言に改めて注目しているだろう。



 今後の政界の動きは一寸先は分からぬが、小池防衛相のアメリカべったりの

追随発言に比べても、小澤氏は日本の政治家として見識ある見解を披露した。
posted by 風の人 at 13:03 | Comment(1) | TrackBack(1) | 一般
この記事へのコメント
相変わらずの反米だけの主張である。
千坂史郎はいつから小沢信者になったのだろうか。
ほんの10年前には小沢一郎の改革路線には反対していたはずである。
いやもっと前は最悪の自民党の権力政治家と見ていたはずである。
いったい、この千坂史郎なる人物に一貫した社会や政治への見地があるのか?
いつもいつも、読む前から名前だけで分かるような内容の記事を投稿しないでもらいたいものだ。
Posted by 通行人 at 2007年08月23日 12:16
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

民主・小沢代表にうかがえる国際常識の欠落=日高義樹(ハドソン研究所首席研究員)
Excerpt: 民主党の小沢一郎代表が、アメリカのシーファー駐日大使からテロ対策特別措置法の延期について話し合いたいという要請を受け、いったんは会見を断ったが結局は大使に会いテロ特措法に反対する意思を表明した。小沢代..
Weblog: ニュースの墓場
Tracked: 2007-09-07 06:03