安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合は2018年11月6日に国民民主党と意見交換を行い、今年の年頭には所感を公表しています。一口に「改憲反対」といってもその範囲をめぐって野党間で固い一致があるという状況にはなく、市民連合の3つの文章でも範囲が異なる表現が幾つも使われていることが分かります。
後でこんなはずではなかったと言わなくて済むように、早い段階で政策協定の中身となるべき改憲反対の範囲を明確化しておく必要があります。私自身は、小選挙区制の下で選出された議員による改憲発議は立憲主義に反すると考えており、どの政権下であれ内容に関係なく反対の立場です。
国民投票運動でのCM規制を確保すれば(「安倍政権下での改憲発議」の露払いに貢献する)改憲論議に応じてもいいかどうかなどが、実際の政治日程で問題になりそうです。
(1)「国民民主党の野党協力路線に関する見解」で出てくる改憲関連の表現
国民民主党の野党協力路線に関する見解 – 市民連合
http://shiminrengo.com/archives/2251
「憲法改悪勢力の3分の2の打破」(市民連合が参院選これをめざして国民民主党と協議したい)。
(2)「国民民主党との意見交換について」で出てくる改憲関連の表現
国民民主党との意見交換について – 市民連合
http://shiminrengo.com/archives/2253
「安倍政権下での改憲発議の阻止」「9条改悪の阻止」(市民連合による確認対象)、「安倍政権の目指す改憲に明確に反対」(玉木代表)、「課題は、安倍政権がなりふり構わず狙いつづける改憲発議を阻止」(市民連合の課題)、「改憲発議の阻止」(市民連合がこれをめざして意見交換の枠組みへの国民民主党の参加を求めたい)
(3)「2019年頭所感」で出てくる改憲関連の表現
2019年頭所感 – 市民連合
http://shiminrengo.com/archives/2296
「安倍改憲の阻止」(市民連合の目標)、「9条改悪の阻止」(市民連合がこれを前提に国民民主党とも連携の可能性を模索)、「安倍政権下での改憲発議の阻止」(11月6日、市民連合が国民民主党の玉木雄一郎代表および平野博文幹事長と意見交換して共有を確認した方向性)
太田光征
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