Subject: [uniting-peace:3680] 報道するラジオ(2015/3/20) 原発作業員が語る4年、上田崇順さんの報告(その1)
Date: Fri, 20 Mar 2015 22:01:38 +0900 (JST)
永岡です、報道するラジオ、今週も毎日放送アナウンサー水野晶子さんの司会、ジャーナリスト・元毎日新聞論説委員の平野幸夫さんの案内で放送されました。
佐賀原発のMOX差し止め訴訟は、敗訴になりました。
平野さん、ブログで、自公の安保法制を出来レースと批判されています。
http://ameblo.jp/hirano-yukio/entry-12003842622.html?frm_src=favoritemail
今週も原発事故4年で、上田崇順(うえだ・たかゆき)アナウンサーが、原発作業員に取材され、その報告です。
先週、ミュー粒子を話題にして、素粒子による観測で、1号機の原子炉内の核燃料が融け落ちていることがわかり、これは小出先生も4年前から指摘され、平野さん、どこに落ちているか分からないと指摘され、廃炉のためにはどこにあるか特定しないとダメ+取り出す方法なし、方向性なし、これがやっと4年経っての始末です。
上田さん、2011年からずっと報告され、ラジオだから聞ける本音の告白の連続です。
今回、半年振りで、現地での変化は、一番大きな変化は、福島のすぐ脇の国道6号が去年9月に開通し、原発の付近は高線量であったので、上田さんは驚かれ、しかし住民は帰れず、許可証なしだと10kmまでしかダメで、自動車のみ通行可能、歩行者、二輪はダメで、もちろん被曝の懸念で、直接空気と触れたらダメで、線量計をもって中に入り、大阪の80倍!それも車の中で、土、草だともっと高い(泣)なのです。
道路の周りは、片側1車線の対向で、田園の町並みであり、田んぼ、畑だったところ、地震の被害のなかった建物も、そのまま残っているのです。
しかし、道から原発は見えず、最近で2kmなのに、道路が高く、原発との間に森があり見えず、海に向かい下がり、木で見えず、見通しが良くないところに原発が作られるのです。
作業員は国道6号でも大阪の80倍のところを通り原発に行くのです。
そして、原発の中、前回は1日3000人→7000人に増えて、倍以上、汚染水作業が多くなり、凍土壁(汚染水対策)で長く働けず、交代でやらないとダメで、1日3〜4交代でやっているのです(泣)。東電は遮水壁を4月にスイッチを入れたいというのです。
作業員、捨てる場所が原発の中のごみ置き場しかなく、そこからの処理場所なしで、線量は高いといい、集めている場所があり、敷地内の瓦礫は減ったと思う人もあるが、敷地内から出すことは出来ず、ため場に置くしかなく、線量も高く、フィリピンのスラム街、ごみが自然発火するようなところだと証言するのです(泣)。
作業員は被曝を避けないとならず、放射線量の高いところは、3mの鉄の板を立てて作業し、放射能遮蔽板で、この作業をされる人のお話があり、作業員はミリシーベルトで話すのです。
被曝対策の声、配管の周りに、遮蔽板があり、鉄板、30〜40マイクロシーベルト/時間であり、遮蔽板の上は、まともに被曝してしまう。大阪は0.07マイクロであり、作業員の方は大阪の400〜500倍!(泣)、1年1ミリが限度であり、作業員は20ミリですが、膨大な数字で、数時間で限度になり、長く作業は出来ない。
それで、作業員の被曝量は、見えず、音もせず、しかしもっと高い被曝をしている人もあるのです。トラックの荷台など、遮蔽効果のないところもあるのです。それでも、板を立てたら、比較的低くなるのです。
原子炉建屋での作業は、作業員の証言で、5,6号の廃炉をしていて、試験的に練習して、1〜3号は中に入れず、グチャグチャで入れない。建物をきれいにして、そこからプールの使用済み燃料を取り出さないといけない。
事故の影響のないところで、使用済み燃料取り出しのシミュレーションで、3号機の取り出しを検討するものの、建屋には入れず、廃炉への道はまだ遠く、半歩進んで半歩戻るのが実情。
作業の長期化で、休憩所も出来て、広くなり、スペースも確保できて、そこから原発に行き、それはバスではなく、歩いて行くようになり、免震棟の負担を軽くするもので、司令塔に無理やり使い、きちきちであり、つまり、作業員の休憩所は作られていなかったので、東電は、長期化を見て、施設を作っているのです。
そして、死亡事故もあり、1月19日、3号機西の雨水タンク点検の人が10mから落下、東電社員を含む3人が担当しており、これを上田さん、作業員全員の、最大の話題であり、事故について、ある作業員は、死亡事故は元請で、安全管理の責任者であり、もう一人は東電の社員、司令塔の人間が転落するもので、一人作業は絶対にダメで、ゼネコンのみの作業は許されず、スーパーゼネコンが4,5入り、安全を指導する担当者が一人で、不安全行動をして転落、東電が止めず、素人が落ちて、作業員にやらせず、簡単に考えてのものである。
タンクの点検、高さは10m、55歳の担当者が天井の蓋(43kg)を開けようとして、タンクの中に転落し、病院に運ばれても翌日死亡で、現場は二人一組でやるべきなのに、基本がされておらず、作業員の人は、自分勝手にやって死んだ、二人一組でやるべきで、班長が悪いのか、会社が悪いのかと指摘され、しかし死んだのは、現場を指導する立場で、高いところでの作業は、落とした時に備えてのものが要り、安全体、ベルトをつけていなかったためで、視差確認をしなかった、なぜ一人でやったか、基本がなくての事故でも、作業員はみな批判的で、自分たちに跳ね返るからであるのです。
作業員の方は、亡くなった人には申し訳ないが、周りにいい迷惑で、責任は、東電の社員がやったから東電で取るべきで、なぜ現場を全て止めるのか、東電は何かあったら現場に頭を下げるが、メディアでは、現場が悪いというもので、誰一人納得していないというのです。テレビだと、東電は現場が悪いといい、さらに作業も2週間止まり、安全確認のため作業再開に時間もかかり、この間自宅・寮で待機して、その間の日当は出ないので、遠方から来ている人も多く、給与が出ないと大問題。
出張だとさらに経費もかかり、寮・食費を自分で出している人が多く、危険手当+日当をもらうものの、日当は何とか支払われたが、しかしない人もあり、2週間休業で、見通しが立たなくなり、地元に帰る、危険手当も欲しいので、出ないなら、地元で別の仕事を、引き払う人もあったのです。
作業の業種により、手当ても異なり、建築は半分補償されるが、土木は補償されず、ゼネコンから言われたらしまいで、事故により半月止まり、日当は出たが、2月末にはいる給与も、どうなのか、です。こういう、仕事により、差があるのはこれまでもあり、元請企業によっても全然異なり、多重請負で、どこにいるかで、賃金は変わるものです。
なら、給与が違うと、情報も交換できず、人により、どこが日当でどこが危険手当か分からず、どこが補償されるか分からない人もあるのです。そして、まだ手当ては入ってこず、話として聞いても、お金はもらっていないのです。
福島では他にも事故、崩れた土砂で亡くなり、タンク増設で鋼材落下で重軽傷、安全対策を東電は、担当者の回答で、作業ではなく検査で、準備している、危険予知、安全確認が出来なかったのは、東電の社員がいても止められず、問題と認め、対策は具体策を言っていません。
つまり、作業員が増えて労災が倍以上になり、1月19日の事故も、16日に厚労省が事故防止を徹底しろといった後で、東電のコメント、現場の受け止めも、上が敏感になり、しかし言うだけで、対策はしない、事故を起こすなだけなのです。
管理はいい加減ではないが、徹底せず、書類つくりなどで処分し、指揮者のいない楽団のようなものというのです。
事故により、東電は安全対策を書類ではやるものの、現場はそれで作業が増えて、言うだけで、効果なしという声が圧倒的で、東電は、危険な仕事には安全管理者をつけるべきなのに、つけておらず、ルール上はつけなくしてもいいものの、事故が起こり、ルール以上の対応をしろと、作業員の方は憤っているのです。
平野さん、原発作業員の法律は縦割りで、東電に当事者感覚がなく、発注のみであり、これは発注者に立ち会ったものの、原子炉規正法があり、労働安全法があり、経産省と厚労省の縦割りで、しかし東電の刑事責任は問えず、発注した工事を出したところの責任があり、今の法体系に問題があり、今のような、東電の責任を問わないものはおかしい、今では、東電は責任を問われず、現場に押し付けられると言われました。
平野さん、特別規定を労基法に入れるべき、これから何十年もかかり、上田さん、防護服+マスクで視野も狭く、安全は普通では考えられない現場と言われました。
作業員は、人は増えても、受け入れ態勢はなく、管理する人間が少なく、事故に巻き込まれるというのです。線量が高く、人を増やすしかなく、作業に慣れていない人も増え、教育体制にも問題、放射線、建設、土木の知識がいり、慣れない人が増えて、困難なものです。
そして、作業員が増えて、一人の管理者の負担が増えて、大変なものなのです。
さらに、第1原発の被爆について、作業員は、Jヴィレッジが拠点であったが、今は近くの管理棟が拠点になり、入り口、出口で、ここは汚染させてはならず、そこでの放射線量の話、未だに、汚染検査を、手足のスクリーニングで、毎日何人かひっかかる=この場所も汚染され、歩いたところは汚染される。
原発の近くは、建屋近くにも行き、20分くらいで250マイクロシーベルト被曝、1時間1ミリの被曝(泣)。
高い線量で、汚染されてはならない区域も汚染され、免震棟で簡易検査して、そこではじくものの、それを超えてしまい、線量の高いところに知らずに行き、そして引っかかるもので、この人が歩いたら汚染、被曝、1時間1ミリ、線量対策は、防護服+マスク+手袋+鉛のベスト(5kg、股間まで)をつけないと被曝するというのです。下半身は被曝し、若い人には問題(泣)。
防護服を着ても、重くて、大変。
さらに、被曝して、汚染水で、足のあわや切断の人もあるのです(泣)。
そして、4年たって作業員の方の感じること、金儲けのためで、何が復興か、雇用、工事も何のためか、起きたことは仕方なく、作業員の安全を、国・東電は上しか納得せず、末端は出来ていない事を訴えたい、早く対策しろ、国・東電のためやっているから、末端をちゃんとしてくれというのです。
上田さん、現場が必死になり何とかやっているのが現状で、作業員の方に、ちゃんと安全にやって欲しいと締めくくられました。上田さんの報告は、来週も続きます。
千葉さんより、ネットワーク1・17の子供防災イベントを、4月4日に毎日放送でやるとありました。
今日の内容、リスナーより、危険作業の待遇がなく、作業する人が経るとの懸念があり、平野さん、4年たって作業員の健康調査をするというものの、居所が分からず、被曝限界の人が行方不明で、こういう人の手当てが要り、なぜ今まで調査しなかったのかと言われました。
リスナーも、東電本社と、現場の落差を指摘していました。
これ、福島原発は、崩壊状態で、こんなことを続けたら、破滅です、この内容、例により私に無断でいくらでも拡散してください、福島を見捨てたら、日本は終わりです!
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以上、転載
太田光征
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