2015年03月13日

3/11(水)レイバーネットTV第82号「トモダチ作戦・米水兵大量被ばくの実態」

・換気扇のそばで寝ていた水兵に、症状が重く出ている。

-----------------------------------

3/11(水)レイバーネットTV第82号「トモダチ作戦・米水兵大量被ばくの実態」

JAL不当解雇の最高裁不当決定への抗議、安倍政権に対する労働法規の改悪「march in march」、4年目の3.11 の川崎市、大阪、東京など各地の集会の紹介などのニュースダイジェストのあと、本日の特集、「トモダチ作戦・米水兵大量被ばくの実態」が始まった。

ゲストは呉東正彦弁護士。呉東さんは、横須賀の原子力航空母艦(空母)寄港反対運動を長年していらした方。今、2013年9月から日本の原発は止まっていると言っているが、実はその間も横須賀に福島第一の1号機と同じ規模の原子力空母ジョージ・ワシントンの原子炉が動いている。これが爆発すると、宇都宮まで危険区域になるという。この空母が今年8月に、「友だち作戦」で被爆したドナルド・レーガン (レーガン)に交代することになっている。

レーガンは、2011年3月13日福島第1の爆発により、大量被曝している。放射能のプルームの中、5時間にわたる発着訓練をしている。呉東さんは空母の正確な位置を知るため、航海日誌の情報公開を申請しているが、1年以上返答はない。横須賀にくれば、メイテナンスなどは日本人か行うので、空母自体の被曝や乗組員の健康訴訟の現状を把握して、彼らに伝えたいと我がこととして関心を持ったという。

・被曝による体調異常は、ガンや心筋梗塞ばかりでない。
水兵2人の死亡原因は、骨膜肉腫、急性白血病。ほかに、体重減少、腸障害、生理不順、発熱、インフンザ様症状、体が動かない、視力が落ちるその他。

・発症が、数ヵ月後、1年後、1年半後などであった。今後も出てくるだろう。2000人が健康被害を訴えている。

・彼らは、原子力母艦に乗船しているにもかかわらず、全く原子力について無知であった。

・なんの防御処置も取らずに、甲板や搭載機の除染作業をした。

・換気扇のそばで寝ていた水兵に、症状が重く出ている。

・ヨウ素剤も上官は服用したが、水兵たちには支給されていない。にもかかわらず下船の際、ヨウ素剤を飲んだという書類にサインさせられている。

・入隊時、軍隊内の命令で起こったことは訴訟しないという軍の書類にサインしている。

・海軍は、彼らを見捨てている。

・体調を壊した水兵の中には、勤続期間が短くて年金も受けられず、治療もできない人もいる。

・政治的問題は、訴訟できない。

という問題山積みのなか、裁判長は原告側に被告から日本政府を外すようになど、アドバイスをしながら裁判が始まる。

公訴を受理した理由は、「彼らに対する医療費の支出は、アメリカの国益を害する」ということであった。今後、陪審員制度の中で審議されていく。
ひとりの女性兵士の体調不良の訴えから、最初は8人で始まった代表訴訟だったが、現在は239人になっている。この訴訟で東電に請求している10億ドルは基金で、暫時出していくもの。今後の潜在的患者にも適用されるのではないか。(アメリカで言う代表訴訟は、同じ被害を受けた人全体に及ぶ。日本での公害訴訟と同じれいえる)

レーガンの乗組員は、自衛艦に行って汚染に気がついたというが、この母艦より近くで作業していた日本の自衛官や警察官、消防士などは、どうなっているのか。今後彼らの健康被害が表に出てくるのではないかと心配しているということだった。


次のコーナーでは、香港中文大学の学生の、3.11に当たって安倍政権に対する「再稼働反対署名運動」実施の報告が、スカイプであった。大学の学生、57筆の署名が集まった。この署名をしたのは、アジア平和協会とアジアピースフロント、香港9条の会が香港中文大学の学生会に協力をよびかけて実現した。
学生は「原発で事故があれば、世界にはつながっているからすべての国で被害をうけるから、安倍に再稼働をやめてもらいたい」と署名活動の目的を語った。
それにしても、小さなアイホーンで、世界とつながれたことにちょっとワクワクした。
その後のほっとスポットでは、思いのあふれるジョニーHさんは、どうしても言いたいと企業献金への怒りを「知りたくなかった(知りたくないの)」で表し、そのあとで、特集から3つの曲を組曲にして歌った。

川柳界の若手乱鬼龍さんは、4年間あちこちのデモで川柳をかかげてきた。今日の川柳は、「震災四年東電の罪国の罪」。
さよならのポエムは、土屋トカチさん。ブルーハーツの1985年に1回だけ歌わた歌「1985(ナインティーンエイティファイブ)作詞:甲本ヒロト」。
「1985国籍不明の
1985飛行機が飛んだ
風をくだくのは銀色のボディ
謎のイニシャルは誰かの名前」
で始まる詩は、原爆を詠む。今も通用する力強い詩だった。

笠原眞弓

-----------------
以上、転載

太田光征
posted by 風の人 at 23:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック