2015年03月08日

TBS報道特集(2015/3/7) 東日本大震災4年、福島は今+トモダチ作戦で被曝した兵士の証言+廃炉のための人材育成の問題

トモダチ作戦に参加した兵士、賠償基金1200億を要求(米国などが作り上げたISに殺害された後藤氏、湯川氏の身代金200億の6倍)。

自分は被爆していないという書類への署名を強制。

2020年の東京オリンピック、人材は廃炉の福島に向わずか。

太田光征

以下、転載。

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Subject: [uniting-peace:3539] TBS報道特集(2015/3/7) 東日本大震災4年、福島は今+トモダチ作戦で被曝した兵士の証言+廃炉のための人材育成の問題
Date: Sat, 7 Mar 2015 19:05:52 +0900 (JST)

 永岡です、TBSテレビの報道特集で、東日本大震災4年、原発事故のことを、キャスターの金平茂紀さんが取材されました。原発事故は終わっていないというものです。

 福島の漁港では漁もありますが、銚子沖に出ます。

 そして、金平さん、仮設を訪ねられ、集落の6軒は全壊、住民にとって、4年は長く、早いのもあり、農家をやると、時間を忘れるとも言われます。

 ある男性は、退職され、広野町で農業をされています。

 さらに北上すると、JR富岡駅、瓦礫は撤去され、しかし津波にやられたゴーストタウン、車もひっくり返ったまま、電線も切れ、電柱も傾き、4年前のまま、復興・復旧とは無縁です。富岡町の海岸は、除染で出た土をベルトコンベアーで運び、黒い袋に詰めて、一体は汚染土を入れた袋で溢れています。

 そして、原発のある大熊町、復興拠点は39ヘクタール、産業エリアを作り、作業員の宿舎にしています。

 金平さん、防護服を着ての取材、震災1年のときも金平さんここから生中継、まったく人気なし、無人のままで、大野駅は、時間の止まったまま、空間線量は毎時7マイクロシーベルト、これを除かないと、復興も何もありません。

 金平さん、ここで酪農家の方鵜沼さん夫妻と再会され、家は4年前、洗濯物を干したまま、牛のいた絡舎は、牛は半分餓死し、残りは外へ逃げて、しかし、呼んでも帰ってきません。鵜沼さん、あの日の帰り道をもう帰ることはないと言うのです。

 金平さん、除染で出る汚染度は、富岡町の海岸に並べられ、実質、中間貯蔵施設にされてしまい、また外洋の汚染も東電は認めて、福島県の態度も、漁港では怒りがあります。

 さらに、震災後、トモダチ作戦に参加し、被曝した米兵が、東電を訴えています。震災で米兵2万人が被災地に派遣され、トモダチ作戦に原子力空母、ドナルド・レーガンの乗組員5000人が参加し、しかし、その後健康被害があったのです。

 番組では、空母に乗っていた兵士に取材、空母は、甲板から戻った兵士に高い放射線量が検出され、服などは廃棄です。

 兵士の一人は、アメリカに戻り、疲れて、鎮痛剤も効かず、兵士は2012年、アメリカ連邦裁判所に、原発事故の情報なしで作戦に参加して、被曝したと、東電+日立+東芝を提訴、原告は250人に達し、30代の兵士は車椅子、筋肉をやられ、トモダチ作戦に参加した兵士が苦しみ、基金1200億を求めています。

 現役兵士も原告で、しかし、軍は疲れや頭痛は放射線と関係ないというのです。しかし、空母を除染のため洗っている証拠写真もあり、水を飲んだらアカン(放射能汚染)と言われても手遅れ、この水を飲んでしまいました。

 ドナルド・レーガンは放射線の影響を受けたのか、2011年3月13日(3号機ベント)朝9時に3回ベントを行い、ライヴカメラもそれを映し、さらに、原発事故後の放射能漏洩の推定、日本原子力機構の茅野氏、ドナルド・レーガンは放射能雲の中に入り、しかし茅野氏は人体への影響は少ないと語ります。

 アメリカ国防総省は、ドナルド・レーガンの放射線量を推定し、3月13日の正確な情報は、公表されていません。

 アメリカ海軍は、空母は海岸より180km離れていたと証言します。

 兵士のスパーリングさん、自分は被爆していないという書類に署名させられ、国防総省が議会に出した書類で、ドナルド・レーガンの乗組員で、ガンなどの疾患が多数あり、しかし報告書は、放射能のせいでない、ガンは平均値と言うのです。

 東電は、例により、訴訟中なのでコメントできないというのです。

 米兵の裁判は、3月12日から実質審議に入ります。裁判では、空母が事故時にあった位置が問題になり、兵士の中には、米軍の発表より近かったとの証言もあり、風・雨で放射能が増えた可能性もあり、まだ、問題もあるのです。

 さらに、絶望的な廃炉作業、日本初の東海原発、小さいもので、98年に廃炉(商業用では日本初)、少しずつ解体し、プール、タービンも撤去され、2028年まで、燃料取出しから27年かかります。

 で、福島の廃炉、敷地にカメラが入り、廃炉に30〜40年かかり、敷地に汚染水タンクが並び、建屋は事故当時とは異なり、4号機の使用済み燃料1500体は何とか取り出したものの、まだまだで、2〜3号機ではバスでも703マイクロシーベルト!それでも事故直後より低い。

 地下水を止める遮水壁、1日300トンの地下水が入り込み、それで建屋の周りに-30度で凍らせる凍土壁を作ったものの、工事は遅れ、廃炉作業のためには汚染水を減らすのが必須なのに、絶望的(泣)。

 除染ロボットも開発され、原発メーカーの開発、1箇所から入り、除染するのに100mの長さがいり、水を噴射して、建屋の床を除染し、壁面の除染も出来ます。建屋の中に入れるロボットも開発され、床の除染を行っています。

 最も困難なのは、融けた燃料デブリの取り出しで、しかし場所が分からず、カメラ+温度計+線量計を持つロボットを開発、早ければ来月、1号機の中に入れます。

 格納容器を水で満たす、いわゆる水棺のために、格納容器の傷を調べる必要があり、ロボットは階段を登り、水漏れを調べるもので、中を調べます。

 東芝はロボットで調査をして、格納容器に8つのベント管があり、そこからの水漏れを探すのですが、2号機は格納容器が壊れ、ベント管の中を水が満たし、それを止めないといけません。

 東芝の技術者も、カメラ片手に現場を見て、ロボットは工場で作って終わりではなく、現場を知らないとダメというのです。

 国は、廃炉までに、デブリ取出しを行い、中長期工程表を取りまとめるのですが、IAEAのマイク・ウエイトマン氏、福島は4年前の事故時より進展し、敷地内を安定化したが、まだまだやるべきことはあり、さらに、廃炉のための人材育成は国際的に重要で、日本に蓄積された知識は、世界の原発廃炉に必要というのです。

 文科相の主導で、各地の大学で、廃炉のための技術者育成を行い、東工大でのワークショップ、廃炉のための人材育成の討論会を行い、原子炉関係の会社に入り、チャレンジの機会という学生もあり、廃炉のために役に立ちたい学生もいます。

 しかし、彼らには、同じ大学院生より、廃炉には40年かかり、20代の技術者が全ての人生を廃炉に使わないといけない、それでいいのかと質問もあり、廃炉へのモチベーションをどうするか、モチベーションを保てるとも言うのです。

 核技術を学ぶ大学生の心境は複雑で、核技術に関ったものの使命もあるが、廃炉に一生を捧げられるのかという声もあるのです。

 福島にも工業高専があり、福島原発から最も近い高専で、ここでも廃炉に関する教育があり、佐藤さんが受け持つ授業、セシウムの半減期は30年で、なかなか下がらないと教え、福島でも、地元で育った人を、書く技術者として育成、彼らはみな被災者で、原発の地元であり、原発は大丈夫と教えられ、去年の学園祭で、地元の人に放射線を知ってもらう取り組みもあり、学生たちは、廃炉に関わりたいのか、複雑な模様です。

 佐藤さんは放射性廃棄物の処分の研究をして、地元から、廃炉技術者を育成する必要はあり、その思いを押し付けられない、福島だけでなく、全国規模の連携がいると言うのです。全国51の高専に1万人の学生、これをつなぐネットワーク、福島は自転車のハブになるというのです。

 取材された記者は、若い世代の廃炉に関する考えは、最先端の前向きというものと、後始末のマイナスのものもあり、廃炉の仕事に親・周りが反対し、しかし使命感もあり、若い世代の使命感は大事だが、それを外から押し付けるものもあり、佐藤さんも、廃炉を押し付けてはいけない、2020年に東京もオリンピックもあり、こういうところに人材が流れ、廃炉に関係するのは福島のみというのは問題と、締めくくられました。 

 この、核技術者の育成ですが、私は共通一次1回生で、しかしその際にも核(原子力)の人気は低かったのを覚えています。しかし、福島では、廃炉関係の仕事は、おそらく就職も可能性が高く、それで学ぶ学生も少なくないと私は思いました(小出先生のように、核に夢を持った人など、いないでしょう)。以上、報道特集の内容でした。

(ちなみに、私が原子力と書かずに、核と表現するのは、私がかつていたブラック企業、神戸製鋼の中で、原子力事業部から、核というと聞こえが悪いので、原子力と言えという通達が来たことがあったからです。神戸製鋼は、実質的な社長が総会屋、会長が右翼というブラック企業で、原子力事業部は、その中でもブラックの中のブラックで知られていました)

 なお、明日の脱原発イベント(関西)の情報があります。

http://ameblo.jp/amebloacchan/entry-11998556664.html?frm_src=favoritemail
posted by 風の人 at 11:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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