U.S. military confirms rebels had sarin
Classified document shows deadly weapon found in home of arrested Islamists
http://www.wnd.com/2013/09/u-s-military-confirms-rebels-had-sarin/
国防長官室で安全保障政策シニアアナリストを務めていたマイケル・マルーフが、米国地上軍諜報センター(NGIC)から機密文書を入手した。
この機密文書では、ジャブハト・アル・ヌスラから2キログラムのサリンを押収したこと、イラクでアルカイダが製造したサリンがトルコへ運ばれたこと、その一部が3月にシリアのアレッポで市民とシリア軍兵士に対する攻撃で使用された可能性のあること、などが記されされている。
アルカイダがイラクで製造したサリンは「ベンチスケール」(実験室規模)であった。
「これ(文書)は、主に研究・調達活動に関して、そのピーク時の状況を評価するためのもので、それは2013年5月にイラクとトルコで重要人物が何人か逮捕された時点で、中断させられた」と文書は記述している。
この2013年5月の拘束というのは、トルコの保安部隊がアルカイダつながりのジャブハト・アル・ヌスラに所属するシリア反政府軍兵士の居宅を捜索した際に、サリンガスの入った2キログラムのシリンダーを発見した時のことであった。
[参照]
Turkey finds sarin gas in homes of suspected Syrian Islamists – reports − RT News
http://rt.com/news/sarin-gas-turkey-al-nusra-021/
シリア化学兵器――トルコでアル・ヌスラから押収?/それはヘロイン(anti-freeze)だった?
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/374454875.html
場所はトルコ南部のアダナ(Adana)、メルシア(メルシア)両県で、アル・ヌスラ戦線の容疑者12人が逮捕された。逮捕時にロシアは徹底的な調査を要求した。
この拘束はシリア・アレッポのカーン・アル・アサル地区で起きた化学兵器攻撃の後で起こった。この攻撃はサリンガスを用い、ロケットが使われたことが判明している。
シリア政府は国連による調査を要求し、アルカイダが攻撃の首謀者であり、トルコが関与していると主張した。
ダマスカスは声明で、「ロケットはテロリスト支配地域から発射され、この地域はトルコ領土に近い。使用兵器がトルコから来たと考えられる」と述べている。
このNGIC文書はアレッポで起きた攻撃がシリア反政府軍によるものであるとの証拠を提示した国連調査の中間結果を支持するものである。
注:国連シリア調査団のカルラ・デル・ポンテ調査官「(シリア反政府軍が化学兵器を使用したことについて)具体的に強く疑われる証拠があるが、まだ疑問の余地がないということではない」(2013年5月)。調査団はまだ結論に達していないと声明。http://goo.gl/mpcI3
また、ロシアが国連に提出した100ページの調査報告書で主張されている内容を補強するものでもある。この報告書は、アレッポで3月に起こったサリン攻撃が、シリア政府ではなく、反政府軍によるものであると結論付けている。
[参照]
ロシアは既に7月、化学兵器攻撃(シリアのアレッポ、3月19日)の証拠を国連に提出している。7月10付RT http://goo.gl/tiItH
ロシアは7月、シリアのアレッポで3月起こった化学兵器攻撃に反政府軍が関与していたとする証拠を100ページにまとめ、国連に提出している。国連のFarhan Haq報道官はそれを認めた。9月5日付McClatchy http://goo.gl/LxyIgG
イランも10日、シリア反政府軍が化学兵器攻撃を行ったとする「決定的証拠」を国連に提出したと発表。9月12日付PressTV http://goo.gl/4t8xoM
この報告書の内容はまだ公表されていないが、情報筋がWNDに伝えたところでは、スンニ派が支配するイラクの地域でサリンが製造され、シリア反政府軍に使用させるためにトルコへ輸送された。そのシリア反政府軍はアルカイダと関連グループのメンバーで膨れ上がっている。
ロシアが国連に提出した文書では、非合法化されたイラクのバース党のリーダーであるイッザト・イブラヒム・アッドゥリ(Izzat Ibrahim al-Douri)の下で働いているサダム時代の将官から、スンニ派の外国兵士らにサリンが供給されたことが記されている。
情報筋によれば、アレッポ攻撃で使用されたサリンは、アドナン・アル・ドレイミ(Adnan al-Dulaimi)イラク軍事産業省前准将が用意し、トルコのハタイ県アンタキヤを通じて、トルコの協力の下、バース党つながりのスンニ派外国兵士らと、サウジアラビアが支援するアレッポのアル・ヌスラ戦線に供給された。
アル・ドレイミはサダムの化学兵器製造プロジェクトで重要な役割を果たした、と以前の支持者が語った。さらに、アル・ドレイミは非合法化されたバース党が現在拠点とし、サリンを製造しているイラク北西部のスンニ派支配地域で活動してきた。
サリンの種類が「ベンチスケール」であるというNGICの記述は、テロリズム専門家のヨセフ・ボダンスキーの分析を支持するもので、ボダンスキーは最近の知見から、シリアのダマスカスの郊外で8月21日に起こった化学兵器攻撃が、米国によるシリアへの軍事介入を誘うため、シリア反政府軍が「まさに身内に対して起こした攻撃」であったと述べている。
ボダンスキーはテロリズムと不正規戦に関する米国議会タスクフォースの前ディレクターであるが、サリンの中間分析によれば、「キッチン」グレードであり、軍用グレードではないことが示されていると語っている。
ボダンスキーは、化学攻撃被害者を救助するために最初に駆けつけた人々の間で被害が報告されていないことから、問題の化学物質が「キッチン」グレードの遅効性のサリンであるとしている。
注:そのような報告がないことはない。シリア自由軍は8月22日に処置に当たった医師が少なくとも6人死亡していると主張していた。
Pentagon moves naval forces closer to Syria
http://www.usatoday.com/story/news/world/2013/08/23/syria-chemical-attack/2690757/
また、ボダンスキーによれば、反政府勢力によって示された発射体は、国連の調査官によってテストされたが、シリア軍の標準兵器ではなかった。
元CIA分析官のレイ・マクガバンも同様に8月21日の毒ガス攻撃はシリア反政府軍によるものとの見方を支持しており、ダマスカスが攻撃を行ったのではないとする手紙を最近、オバマに送っている。そのような手紙をオバマに送ったベテラン諜報専門家は数多くいる。
WNDが最近報告したように、米国の元諜報分析官らの主張では、現在の諜報分析官らから聞かされた話として、アサドは8月21日の毒ガス攻撃の首謀者ではなく、攻撃はシリア反政府軍が事前に計画した挑発であることを明らかにする「証拠が積み上がっている」と述べている。
これらの分析官は、オバマへの公開書簡にて、8月21日の攻撃の前に行われた会議について言及している。この会議では反政府軍の司令官らが、米国主導のシリアへの爆撃が後に続くことになる「戦況を変化させる進展」による「切迫した激化」に備えるよう、命令した。分析官らは、増え続ける証拠のほとんどはシリア反政府勢力とその支持者につながる筋から得ていると語った。
分析官らによれば、それらの報告書が明らかにしていることとして、化学物質を含んだシリンダーがダマスカスの郊外に運ばれ、そこで開封された。
分析官らは、「反政府軍の上官らとカタール、トルコ、米国の諜報当局者らによる初期の会合は、ハタイ県のアンタキヤにある改修済み軍駐屯地で行われた。この駐屯地は現在、司令部と、自由シリア軍およびその外国スポンサーの本部として使用されている」と述べている。
記事では、化学兵器の所有を反政府軍兵士が認めたビデオの件や、反政府軍に誘拐されていたジャーナリストらの証言にも触れている。
[参照]
フォックス・ニュース、化学兵器の所有を反政府軍兵士が認めたビデオを紹介
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/374272795.html
シリア反政府軍が化学兵器攻撃を行ったとする会話を耳にした――誘拐されていたジャーナリストらが解放され、証言
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/374481461.html
太田光征
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