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Subject: [CML 024818] アジア太平洋戦争の位牌です: 中村哲さんのアフガン人救済から見た日本国憲法観
Date: Mon, 10 Jun 2013 20:26:20 +0900
Kyutono9 さん
お世話様
> あなたにとって9条は、と尋ねたら、中村さんは考え込んだ後、「天皇陛下と同様、これがなくては日本だと言えない。
近代の歴史を背負う金字塔。しかし同時に『お位牌(いはい)』でもある。私も親類縁者が随分と戦争で死にましたから、
一時帰国し、墓参りに行くたびに思うんです。平和憲法は戦闘員200万人、非戦闘員100万人、
戦争で亡くなった約300万人の人々の位牌だ、と」。
「天皇陛下と同様」という言葉は必要ありませんが、
「位牌だ」という表現は的確です。
9条は日本人だけでなく
『アジア人2000万人、欧米人100万人の位牌』でもあります。
日本の憲法は世界史的意義を持っています。
そこに日本人は誇りを持ち、憲法を生かすことでしょう。
改憲を狙う安倍自民党はあの戦争を反省しないで、日本自爆への道を歩んでいます。
石垣敏夫
中村哲さんのアフガン人救済から見た日本国憲法観
6月7日、私が尊敬するペシッャワール会の中村哲さんが福岡アジア文化賞を受賞されました。
中村哲さんは、パキスタンとアフガニスタンで、30年にわたり患者、貧者、弱者のための医療や開拓・民生支援の活動を続けてこられたこと。現地での経験に基づく深い思索と発言・著作は、異文化の理解と尊重を求め、真の平和構築を目指す知的営為として、国際的に高く評価されていることが評価されたものです。
2013.6.6日付、毎日新聞の特集ワイド「憲法よ 医師・中村哲さん」で、アフガン人救済活動から見た日本国憲法感を拾ってみたいと思います。
「憲法は我々の理想です。理想は守るものじゃない。実行すべきものです。この国は憲法を常にないがしろにしてきた。インド洋やイラクへの自衛隊派遣……。国益のためなら武力行使もやむなし、それが正常な国家だなどと政治家は言う。これまで本気で守ろうとしなかった憲法を変えようだなんて。私はこの国に言いたい。憲法を実行せよ、と」。
「欧米人が何人殺された、なんてニュースを聞くたびに思う。なぜその銃口が我々に向けられないのか。どんな山奥のアフガニスタン人でも、広島・長崎の原爆投下を知っている。その後『日本は一度の戦争もせずに戦後復興を成し遂げた』と思ってくれている。他国に攻め入らない国の国民であることがどれほど心強いか。アフガニスタンにいると『軍事力があれば我が身を守れる』というのが迷信だと分かる。敵を作らず、平和な信頼関係を築くことが一番の安全保障だと肌身に感じる。単に日本人だから命拾いしたことが何度もあった。憲法9条は日本に暮らす人々が思っている以上に、リアルで大きな力で、僕たちを守ってくれているんです」
「宗教は異なっても人が生きる上での倫理はそう変わらないという実感だ。道徳や倫理は完璧に守れるものではない。何とか守り、実行しようと努力することが人間を大きな誤りから押しとどめてきた。憲法も同じ。倫理を多数決で変えようなんて筋違いだ」。
救おうとしてもなお、干ばつ、病気、戦闘で人の命が失われていく国にいるからこそ、日本にいる人より、憲法をリアルに感じられるのかもしれない。
あなたにとって9条は、と尋ねたら、中村さんは考え込んだ後、「天皇陛下と同様、これがなくては日本だと言えない。近代の歴史を背負う金字塔。しかし同時に『お位牌(いはい)』でもある。私も親類縁者が随分と戦争で死にましたから、一時帰国し、墓参りに行くたびに思うんです。平和憲法は戦闘員200万人、非戦闘員100万人、戦争で亡くなった約300万人の人々の位牌だ、と」。
最後に尋ねた。もしも9条が「改正」されたらどうしますか?
「ちっぽけな国益をカサに軍服を着た自衛隊がアフガニスタンの農村に現れたら、住民の敵意を買います。日本に逃げ帰るのか、あるいは国籍を捨てて、村の人と一緒に仕事を続けるか」。長いため息を一つ。それから静かに淡々と言い添えた。
「本当に憲法9条が変えられてしまったら……。僕はもう、日本国籍なんかいらないです」。悲しげだけど、揺るがない一言だった。【小国綾子記】
今後の抱負については「人間と自然の関係を問い直す時期が来ている。内輪もめをしている暇はない。地域にありながら、普遍性のあるものを追求していきたい」と語ったと言います。
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以上、転載
太田光征
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