2012年07月11日

関電管内の節電、32℃以上でも11年を凌ぐ(大飯原発3、4号機分)

追記(7月13日)
火電停止は電力余剰だった! 関電京都支店広報が明かす - 京都民報Web(2012年7月13日)
http://www.kyoto-minpo.net/archives/2012/07/13/post_8889.php
関電、節電奏功し当面は需給安定 要請から1週間(2012/7/7)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO43473460X00C12A7LDA000/
「気温と比較してもかなり需要が落ちている印象」(関電お客さま本部営業企画部門)
「6日は6基の石油火力を止めた。6基の発電量は約300万キロワットで、原発3基分に相当する。計画的に止めている石油火力はいつでも再稼働できるが、日々の供給力からは差し引かれる。結果として使用率は高めの数字になってしまうが、潜在的な供給力にはかなりの余裕がある。」


産経は関電管内の7月10日(火)の最大電力需要2208万kWが予測を上回ったと書いている。政府による節電目標の引き下げで関西人が節電を諦めたとでも言いたげだ。そもそも最大気温(大阪)の予想が31℃で、実際が31.7℃だったことを伝えていない。

節電目標緩和の初日、4電力とも予想をオーバー 関電は使用率90%に
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120710/biz12071019400024-n1.htm
でんき予報 [関西電力]
http://www.kepco.co.jp/setsuden/graph/index.html
2012年07月10日 大阪(オオサカ) 毎正時の観測データ
http://www.jma.go.jp/jp/amedas_h/today-62078.html?areaCode=000&groupCode=45

関学の朴勝俊准教授は、関電管内の11年の需要実績から、最大需要と最高気温の関係を一次モデルなどで表している。

関西人は今のところ関電の期待を裏切る節電を実施(2012年6月)
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/276509670.html
2011年夏の関西電力管内における電力ピークに関する一考察(関西学院大学准教授・朴勝俊)
http://www.sdgovernance.org/internal/docs/SDG-DP-JNo11-03.pdf
関電管内における2011年の最大電力需要と大阪の最高気温の関係(関西学院大学の朴勝俊准教授)


この一次モデルでは、31.7℃の平日の最大需要は約2470万kWだから、7月10日の最大需要2208万kWはそれより260万kW、つまり大飯原発3、4号機の分だけ少ない。

31.7℃の平日の需要実績と朴准教授による気温感度(最大需要と最高気温のグラフの傾き=気温が1℃上昇したときの需要増加量)47.8万kW/℃を前提にすると、10年並みの「11年と1℃しか違わない猛暑(36.6℃)」でも、需要予測2442万kWは関電がすでに確保できている約2500万kWの供給力を下回る。

なお、政府予測の供給力は関電予測を上回る2630万kWで、環境エネルギー政策研究所の予測は2946万kW。

一方、読売は7月10日が今年一番の暑さだと書いているが、大阪では9日の32.3℃が最高だ。関電管内の9日の最大需要は2114万kWで、6月から7月初旬にかけての30℃前後の平日の記録とほとんど変わらない。

埼玉県熊谷市33・5度…各地で今年一番の暑さ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120710-OYT1T01205.htm

※ 「常時接続」モデムも電源オフが可能、ブラウン管ディスプレーの電気代数年分で液晶ディスプレーが買える、カバンの中身の整理(電車)や台所(冷蔵庫)の遮光でも節電可能、役所で階段を消灯しないところまだあり(税金で夏に暖房)…

太田光征
posted by 風の人 at 03:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 原発停止と電力需給
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