中部・北陸以西の西日本では電力を融通するための連係線設備が充実している。複数の連係線を活用することで、各電力管内間の送電容量は最低でも中国・関西−四国間の380万kW(原発3.8基分)となっている(中国電の最大電需要は10年が597万kW、11年が544万kW)。
平成24年4月6日 第4回
総合資源エネルギー調査会総合部会 電力システム改革専門委員会地域間連系線等の強化に関するマスタープラン研究会(第4回)
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/sougou/chiikikanrenkeisen/004_haifu.html
資料4 地域間連系線等の強化に関するマスタープラン中間報告書(案)
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/sougou/chiikikanrenkeisen/004_04_01.pdf
環境エネルギー政策研究所の飯田哲也氏は、中部・北陸・中国電力は今夏、猛暑でも電力供給力に900万kWの余力が生じると予測している。
電気が足りないから再稼働するのではない。関電が明言(テレ朝モーニングバード、5月3日)
http://www.youtube.com/watch?v=mXoeCl5zW9c
西日本と東日本の周波数変換設備の送電容量は100万kWだが、東北東京間連係線も631万kWと問題のない送電容量。同じ4月の下記報告書だと、同連係線の送電容量は1552万kWになっている。
2012年4月
総合資源エネルギー調査会総合部会 電力システム改革専門委員会地域間連系線等の強化に関するマスタープラン研究会
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/sougou/chiikikanrenkeisen/report01.html
地域間連系線等の強化に関するマスタープラン中間報告書の概要
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/sougou/chiikikanrenkeisen/pdf/report01_01_00.pdf
東電管内では昨年の最大需要が約4900万kWに対して、今夏の供給力が約5700万kWだから、昨年の需要を前提にすると、今夏は原発8基分の余力がある。今夏も東北電は東電から十分な電力融通を受けることができる。
北電管内と東北電管内を結ぶ北本連係線の送電容量は60万kWと少ないが、北電の原発以外の稼働率(2010年9月平均)は26%しかなく、原発以外の全設備(2011年3月、北電以外を含む)を75%稼働させれば、北海道で近年の夏の最大需要(北電分は10年8月の506万kW)を賄うことができる。
北電:原発停止で今夏に電力不足は本当か?
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/254421256.html
日本全体で水力と火力の発電設備容量が最大電力需要を上回っているだけでは、個々の電力管内の需給を検討していないから、原発停止で停電なしの証明にはならない、という言い方がされるが、連係線容量など、上記の事情を考慮すれば、ほぼ間違っていない。
原発に反対だけど、原発を廃止したら日本はやっていけないと考えている人へ
http://ameblo.jp/datsugenpatsu1208/entry-11294535488.html
http://twileshare.com/uploads/A4.pdf
京都大学原子炉実験所、小出裕章氏の客観的なデータに基づいた主張をもとに、一市民の立場から編集した資料です。
もちろん、各電力管内で今夏の電力需給を検討し、原発なしで供給力を確保できることは、飯田哲也氏などが示している。
関西人、12年7月初頭の節電も11年の需要・気温モデルを凌ぐ成績
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/278967581.html
国家戦略室 - 政策 - 第4回 需給検証委員会 議事次第
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/archive08_04.html
第4回需給検証委員会「供給と需要の精査」(環境エネルギー政策研究所・飯田哲也、2012年5月7日)
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120507/iida_shiryo.pdf
太田光征
2012年07月07日
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