2012年05月06日

独ルブミンの原発跡地:風力発電設備企業などが進出し、寂れた町は少しずつ立ち直っていった

坂井貴司です。
 転送・転載歓迎。
 
 この番組は、衛星放送ではなく総合テレビで放送すべきです。
 
 スターリン主義体制下の「社会主義国の優等生」旧ドイツ民主共和国(東ドイツ)は、日本と同様、原子力発電所建設を国策として進めました。これはアメリカの対抗して、旧ソビエトが原発輸出に力を入れていたことが背景にありました。
 日本と同様の「原子力ムラ」が形成されました。ドイツ社会主義統一党 (SED)の党官僚、原発関連の国有企業と大学が癒着して、原発関連の利権を分け合う構図が存在しました。
 
 原発は社会主義国家建設必要不可欠な発電所であり、豊かな生活を保障するものであるとのプロパガンダが大々的に流され、原発に対する批判は一切許されませんでした。(社会主義国家建設以外は日本と同じです)
 
 日本と同様、原発は僻地に建設され、原発にすべてを依存する原発城下町が形成されました。
 
 北東端にあるルブミンもそうでした。原発建設によって寒村は原発労働者で賑わう町になりました。日本ほどではありませんでしたが、補助金がばらまかれ、公共施設が数多く建設されました。旧東ドイツの中でかなり豊かな生活を送ることができる町でした。
 
 それが20年前の東西ドイツ統一によって一変しました。老朽化と危険な構造であることを理由にルブミン原発は閉鎖されました。町はあっという間に寂れました。それに対して町は広大な原発関連施設跡地を工業団地に変え、企業誘致に取り組みました。その甲斐あって風力発電所の設備を作る企業を中心に、多くの企業が進出しました。町は少しずつ立ち直って行きました。
 
 一方で、今も高い放射能が現出される原子炉などの施設の解体撤去が進んでいません。中間貯蔵施設には行き場がまだきまっていない使用済み核燃料が保管されたままです。そこへ、ドイツ全土から放射性廃棄物が運び込まれています。ルブミンは核のゴミ捨て場になってしまうのではないかという懸念が広がっています。
 
 ドイツの脱原発の現実を描く番組がNHKBS1で放送されます。
 
 NHKBS1
 
 ドキュメンタリーWAVE
 
 “脱原発”に揺れる町〜ドイツ・世界最大の原発跡地〜
 http://www.nhk.or.jp/documentary/
 
 
 放送日:5月5日(土)
 放送時間:22:00〜22:49
 
 再放送
 放送日:5月13日(日)
 放送時間20:00〜20:49
 
坂井貴司
福岡県
E-Mail:donko@ac.csf.ne.jp
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「郵政民営化は構造改革の本丸」(小泉純一郎前首相)
その現実がここに書かれています・
『伝送便』
http://densobin.ubin-net.jp/
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以上、転載。

太田光征
posted by 風の人 at 11:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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