2012年03月19日

福島第一4号機大惨事を免れた三重の想定外偶然:詳説

諸留さんが詳細な分析を付して「三つの幸運」が日本をさらなる原発震災から救ったことを説明しています。要約すると…

(1)原子炉ウェルに水が、たまたま、あったこと(これも想定外)

(2)プールゲート部の「仕切り板」の底部が、ウェル側からの水圧で破損したこと(これも想定外)

(3)プールゲート部の「仕切り板底部」が、プール側の水圧で、偶然にも、再び閉まったこと(これも想定外)

太田光征



福島第一4号機大惨事を免れた三重の想定外偶然:詳説

[2012(H24)年03月11日(日)AM02:30 送信]
《パレスチナに平和を京都の会》
"Peace for Palestine" in Kyoto Movement(PPKM)
諸留(モロトメ)能興(ヨシオキ)です
[既読重複御容赦下さい]
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衝撃的な報道が『朝日新聞』2012[H24]年3月8日(木)朝刊第一面記事
http://digital.asahi.com/articles/TKY201203070856.html
または
2012年3月8日 朝日新聞デジタル
http://einstein2011.blog.fc2.com/blog-entry-571.html
で報じられました!

 緊急なので、とりあえず、私(諸留)の補足・説明無しの、「生記事」だけを、お知らせします。

 原子炉の構造が良く分からない一般市民の方は、次回以降、私(諸留)が、数回に分けて、分かりやすく、丁寧に説明致します。

 「今回の福島第一原発事故が、あの程度の事故で済んだのも、日本の原子力技術の高度さ、確かさがあったからこそだ!」
と、原子炉工学の専門家が、まことしやかに言い張ってきています。

 しかし、それは嘘も嘘、「真っ赤な大嘘」であることが、今回の『朝日新聞』の3月8日付朝刊報道から、完全に、明らかになりました!!

 以下の朝日新聞の記事が事実であれば、福島どころか、首都圏も含め、日本列島の半分以上が、世界史上かってないほどの深刻な放射能汚染大事故になっていても、全く不思議でなかったことが明らかになりました!!

 私たちが、現在、こうして安閑として暮らしていれるのは、全くの偶然でしかありません。たまたま、2つの偶然が、同時に重なった為に、本当にラッキーな事に、助かっただけだったのです!

 それこそ「想定外の偶然の出来事」が、2つも重なったために、現在の程度の被害で(たまたま)今のところ、留まったにすぎないことが、明らかになりました!

 我が国の原子力工学技術の優秀さが、大惨事を回避できたのではありません!

 チェルノブイリのあの大事故をも上回る、世界史上かってない大惨事になっていても、当然でした。そうならなかったことが、まったく不思議なほどです。

 以下、事実だけを、とりあえず、お知らせします。

 分かる人には、以下の記事だけで、十分、分かる筈です!!

記事の中の[◆註]は諸留が補いました。


-----以下朝日新聞報道記事--------

 東京電力福島第一原発の事故で日米両政府が最悪の事態の引き金になると心配した4号機[◆註:1]の使用済み核燃料の過熱・崩壊は、震災直前の工事の不手際と、意図しない仕切り壁のずれという二つの偶然もあって救われていたことが分かった。

 4号機は一昨年11月から定期点検に入り、シュラウド[◆註:2]と呼ばれる炉内の大型構造物の取り換え工事をしていた。1978年の営業運転開始以来初めての大工事だった[◆註:3]。

 工事は、原子炉真上の原子炉ウェル[◆註:4]と呼ばれる部分と、放射能をおびた機器を水中に仮置きするDSピット[◆註:5]に計1440立方メートルの水を張り、進められた。ふだんは水がない部分だ。

 無用の被曝(ひばく)を避けるため、シュラウドは水の中で切断し、DSピットまで水中を移動。その後、次の作業のため、3月7日までにDSピット側に仕切りを立て、原子炉ウェルの水を抜く計画だった。

 ところが、シュラウドを切断する工具を炉内に入れようとしたところ、工具を炉内に導く補助器具の寸法違いが判明。この器具の改造で工事が遅れ、震災のあった3月11日時点で水を張ったままにしていた。

 4号機の使用済み核燃料プールは津波で電源が失われ、冷やせない事態に陥った。プールの水は燃料の崩壊熱で蒸発していた。

 水が減って核燃料が露出し過熱すると、大量の放射線と放射性物質を放出。人は近づけなくなり、福島第一原発だけでなく、福島第二など近くの原発も次々と放棄。首都圏の住民も避難対象となる最悪の事態につながると恐れられていた。

 しかし、実際には、燃料プールと隣の原子炉ウェルとの仕切り壁がずれて隙間ができ、ウェル側からプールに約1千トンの水が流れ込んだとみられることが後に分かった。さらに、3月20日からは外部からの放水でプールに水が入り、燃料はほぼ無事だった。東電は、この水の流れ込みがなく、放水もなかった場合、3月下旬に燃料の外気露出が始まると計算していた。

(記者:奥山俊宏)

[◆註:1]
 福島第一原発4号機は、BWR(沸騰水型)Mark I 型。1978年10月12日稼働。出力78・4万キロワット。日立製作所。総工費約800億円。

[◆註:2]
 BWR炉心内のシュラウドについて
http://www.engy-sqr.com/kaisetu/topics/shroud.htm

添付ファイル「BWRのシュラウド構造図」および

添付ファイル「4号炉冷却プール構造図」参照

[◆註:3]
 「シュラウド」の交換は、何故行わねばならなかったのか?
 シュラウドの応力腐食割れ(SCC)対策が交換の必要の原因だった!
http://www.engy-sqr.com/kaisetu/current%20topics/scc.htm

[◆註:4]
 核燃料プールには、使用済み核燃料と、交換用の新核燃料が貯蔵されている。圧力容器の上の部分を「原子炉ウェル」と呼ぶ。このウェル(well)とは、井戸のこと。ちょうど。井戸の底に原子炉を埋め込んだような形になっているので、こう呼ばれる。

[◆註:5]
 DSピットの説明図(東京電力)
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_110620_02-j.pdf

【参考 その1】
読売新聞社のYOMIURI RINEでも簡単に報道されてます。朝日のほうが詳しい。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110428-OYT1T00663.htm

【参考 その2】
 2012[平成24]年3月11日現在の、福島第2原発4号炉の核燃料プールの危険な状態について
http://nucleus.asablo.jp/blog/2012/03/10/6369818


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[2012(H24)年03月10日(土)AM11:30 送信]

 前回に続き、『朝日新聞』2012[H24]年3月8日(木)朝刊第一面記事

http://digital.asahi.com/articles/TKY201203070856.html

「危機一髪で大惨事を回避した福島第一原発4号炉」で起こったこと(その2)を、整理してみます。

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【 1 】福島第一原4号機の、使用済み核燃料貯蔵用プールの冷却機能停止の原因は何だったのか?

(考えられる原因:その1)

 昨年2011年3月11日午後14時過ぎに発生した大地震の振動で(津波が襲来以前までに)、プールの損傷(破壊や亀裂)が発生した為、冷却機能に支障が生じた可能性も、現在までのところ、完全には否定できない。

(考えられる原因:その2)

 地震の振動それ自体だけでは冷却プールは壊れなかったが、地震発生後約1時間後に襲った津波により、原子炉建屋が損傷し、核燃料貯蔵用プールに損傷が発生したのかも。

(考えられる原因:その3)

 地震による外部電源喪失とその後の津波による浸水で、非常用ジーゼル発電機も浸水故障した為、冷却機能が完全に停止した為、プールの冷却機能がストップし、プール内が「高温の空焚き状態」となり、プール内の使用済み核燃料棒の溶融で、水素爆発(あるいは部分的核爆発)が発生し、それによって爆発・損傷した。

(考えられる原因:その4)

 隣接していた3号炉の3月14日午前11時1分の爆発の際の爆風や破片が、4号炉プール(関連装置も含め)が破壊されたため。

 ・・・などの幾つかの原因が推定される。

(考えられる原因:その5)

 東京電力の昨年2011年11月10日の発表では、『福島第1原発4号機原子炉建屋で3月15日午前に発生した水素爆発は、4号機の使用済み核燃料プールから発生した水素が爆発したのではなく、4階と5階にある空調ダクトの吸気口の金網が爆風で通常の流入方向と逆向きに張り出し、空調ダクト自体も爆風とみられる衝撃で散在していたことから、隣接する3号機からの水素の逆流が原因だったとの調査結果を発表している。

http://mainichi.jp/select/jiken/graph/20111110/

 この東電の見解では、4号機の「使用済み核燃料プール」の冷却水が蒸発する、いわゆる「空焚き状態」にはならなかった、したがって4号炉の使用済み燃料プールからは水素ガスは発生しなかった、ということになる。

 4号炉自体には問題が全くなく、隣接する3号炉からの、いわゆる「貰い事故」であったとする、東京電力のこの見解は、4号炉自体が大惨事を発生させる深刻な過失(事故原因)が、4号炉自体にもあったことを、覆い隠す説明である。

 そのことは、上記、『朝日新聞』2012[H24]年3月8日(木)朝刊第一面の記事から明らかになった。

 使用済み核燃料プール中に入っていた1535本の「使用済み核燃料」が過熱・崩壊し、核燃料棒の溶融し水素爆発したのでは?との疑惑も、依然残されている。

 もしかしたら、部分的核爆発の疑惑も否定できない。

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【 2 】偶然に重なった2つの幸運のおかげで4号炉使用済み核燃料プールの大爆発、大惨事には至らなかった!それは、全くの幸運でしかなかった!!

【 2の1 第一の幸運! 】

 沸騰水型(BWR・マークワンMark I)の4号機は出力78・4万キロワットで

総工費約800億円をかけて建設され、1978年10月12日から営業運転を開始した原子炉です。

 一昨年(2010年)11月から定期点検(定検)に入り、「シュラウド」[◆註:1]と呼ばれる炉内の大型構造物の取り換え工事も、この定検期間中に行われていた。

 「シュラウド」の交換は、何故行わねばならなかったのか?

 1978年10月12日の営業運転開始以来、32年間の長期運転で、「シュラウド」の「応力腐食割れ(SCC)」[◆註:2]が深刻化し、その交換が必要になったからだ!

http://www.engy-sqr.com/kaisetu/current%20topics/scc.htm

 シュラウド製作には機械加工、溶接、機械加工と、厳密な品質保証計画に基づく、細心の注意を払い製作される。材料も特別注文で日本でも1〜2の有名鉄鋼メーカーでないと供給できず、納期も10ヶ月かかる。

 田原総一朗(テレビ東京ニュースキャスター)が「日本は高度な科学技術国家だから原発は完璧な技術を駆使しているから確かだ!」などど豪語する(朝までナマテレビ)のも、こうした事実に基づいている。

 田原総一朗氏以外にも、「今回の福島第一原発事故がこの程度で済んだのも、我が国日本の技術水準の高さがあったればこそだ!」などと、さも、知ったかぶりし、いけしゃあしゃあと語る、愚か者が、国民の中にも、相当多くいる。

 とんでもない話だ!私(諸留)の指摘する事実を、じっくり読めば、そうした考えが、いかに間違っているか、明らかになるであろう!

 原子炉を構成する個々の部品が、たとえどんなに、ハイテク科学技術を駆使した成果の、見事な製品であったとしても、数万個、数十万個にも及ぶ、膨大な部品(パーツ)の巨大な集合体である原子炉は、それら数十万のパーツ全てを完璧な製品で満たすことは不可能である。

 また仮に、全てのパーツが完璧な精度で製造されたとしても、今回の4号炉の「補助装置」のように、設計段階でのミスまで防ぐことは出来ない。

 更に、机上での設計ミスは回避して完璧な設計であったとしても、それを現場で組み立て、溶接、建設する現場段階での、手抜きや、溶接技術の未熟さ・杜撰さまでも完璧に無くすことは、更に難しい。

 実際、原発工事現場で行われている杜撰な作業の数々の、生々しい実例報告は、枚挙に暇がないほど無数にある。

 1級プラント配管技能士として、原発現場で20年働きつづけた、

故平井憲夫氏の遺稿の、現場での杜撰な工事の、詳細な証例を見よ!

http://unitingforpeace.seesaa.net/article/251286350.html

 ともあれ、東京電力にとっても原子炉の「シュラウド」交換は、大工事であった。

 わが国では、6つの原発で「シュラウド交換」が行われている。稼働停止直後のシュラウド交換となるので、高線量被曝下の作業となる。十分な遮蔽(水)下での遠隔作業の、大工事となる。日本以外で交換したのはスエーデンでボルト締結の1例があるだけ。

 ところが、大震災発生の昨年(2011年)3月11日の数日前に、シュラウドに付属している「補助器具の寸法違い」があることが判明した。それで、その補助器具を新たに「造り直す」必要が生じた。

 定期検査(定検)の期間は1日でも短くして、少しでも早く運転再開したい電力会社にとって、その影響で、着工中だったシュラウド交換工事の工期に遅れが出たことは「想定外」であった。会社のソロバン勘定からも、定期検査(定検)期間の延長!という、非常に、好ましくない事態が生じた!

 当初予定では、4日前の、3月7日には、シュラウド交換工事も完了し、大地震が起きた3月11日当日には、4号炉の炉心上部の「原子炉ウェル(well)」と呼ばれる、空間部には水は入っていない、「カラッポの状態」になっている筈であった。

 震災発生の3月11日当日になっても、4号炉圧力容器上部の「原子炉ウェル(well)」と呼ばれる空間と、それに隣接する「DSピット」[◆註:3]と呼ばれる(臨時の物置棚のような空間)の2つの空間に、合計1440立方メートルもの大量の水が、たっぷり満たされた状態となっていた!

 これが、【 第1の幸い 】であった!!

 もし、「シュラウド補助器具の寸法違い(設計ミス)」が生ぜず、設計図通り、キチンと正確に補助器具が製造されていたら、この器具を使っての4号炉の炉心内の「シュラウド」の交換作業も、停滞することなく、当初の工期通り、順調に進んでいて、当然、「原子炉ウェル(well)」には水が無い「カラッポ」に、当然なっていた筈であった。

 同様に、「DSピット」部も、3月11日の震災当日には、そこに保管されていた部品も既に取り出され、「原子炉ウェル(well)」と同様、DSピット部の空間も、水が満たされていない「カラッポの状態」であった筈だった!

こうして、4号炉の使用済み核燃料プールが、前述( 1 )〜( 4 )のいずれかの原因で、空焚き状態になった時でも、大量の水が満たされた「原子炉ウェル(well)」や「DSピット」部とは、「隔離板」一枚で隔てられていたことで、空焚き状態になった核燃料プールの中に、大量の水が、使用済み冷却プールの傍に存在している、という状況が生まれた!

これは全くの偶然であった。

人為的ミスがあったからこそ、大惨事には、たまたま、至らなかっただけの話だ!

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 これとは全く別の、【2の2 第二の幸運! 】も、全く偶然に重なったことで

大爆発の大惨事にいたらずに済みました。

チェルノブイリ事故の数十倍にも達する大惨事に

99・9999‥‥%なっていても

少しもおかしくありませんでした!

まったくラッキーに、現在の程度の被害で済んだことのほうが

全く不思議に思われます・・

次回以降も詳述します。

[◆註:1]

 「シュラウド」(Shroud:覆う物の意)。

BWR型原子炉の圧力容器の中にある、炉心を囲む構造物(「ついたて」のようなものと思ってくれれば良いでしょう)をシュラウドと呼ぶ。

 「シュラウド」の中には、燃料集合体の下部に「炉心支持板」があり、燃料上部にも「上部格子板」があり、それぞれがボルトで固定されています。これら(1)シュラウド、(2)炉心支持板、(3)上部格子板と、(4)シュラウド・ヘッドと呼ばれるシュラウドの蓋、(5)制御棒の動作の案内をし、同時に、燃料の重量を支える制御棒案内管、(6)シュラウド・ヘッドの上に設置される蒸気乾燥器・・・これら(1)〜(6)を、ひとまとめにして「炉内構造物」と呼ばれる。

 「シュラウド」の重要な役割りのひとつは、燃料集合体を支える働きがあります。高温・高圧の熱水が激しく循環する炉心内では、燃料集合体自体も、ガタガタ激しく「横揺れ」するので、炉心支持板や上部格子板という構造物で支えることで、燃料集合体を正しい位置に保つという重要な役目が、シュラウドはあります。

 「シュラウド」の二次的な役割は、原子炉冷却水の通路を安定した流路にするという役目も、同時にあります。

 冷却水は燃料集合体を囲む燃料チャンネル内で、一部は沸

騰しながら、シュラウドの上蓋の隙間へと流れ込み、そこにある「気水分離器」で蒸気となって分離されます。更に蒸気乾燥器で水分を除去した後、タービンへと送り込まれます。

 更に、「シュラウド」の大切な役割として、圧力容器につながる配管破断の事故対策として、非常用炉心冷却系でシュラウド内に冷却水を緊急注入する際に、外部に漏れだした冷却水に代わって、「内釜」として冷却水を貯めておくという役目も合わせ持っています。

 このように「シュラウド」は原子炉炉心部の一番大切な部品です。

 110万KW級原子炉の場合、「シュラウド」の大きさは中央部で直径約5m、高さ7m、胴部の肉厚5センチの、「オーステナイトステンレス鋼」という(鉄に約18%のクロムと約8%のニッケルを混ぜた合金で、腐食しにくい性質と、強い剛性を持ち、表面が薄い酸化皮膜で覆われているため腐食しにくいので、原子炉の配管や構造物によく使われる素材)ステンレスで作られた円筒。

http://www.engy-sqr.com/kaisetu/topics/shroud.htm

[◆註:2]

 超高温・高圧の過酷な環境に、30数年〜40年も「シュラウド」が晒され続けると、原子炉特有の、特殊な環境の下では、引っ張り応力が加わった状態で、局部的にこの皮膜が破れることが生じます。

 とくに、熱影響を受けた「シュラウド」の溶接箇所が集中的に腐食され易くなります。これが「応力腐食割れ(SCC)」の原因となる。特に、高温・高圧の原子炉冷却水(冷却水といっても灼熱の超高温の熱湯だ!)に晒され続ける中で、その中に溶けている酸素が、「応力腐食割れ(SCC)」の原因となることが、最近になって分ってきている。

[◆註:3]

「原子炉ウェル(well)」に隣接して(使用済み核燃料プールとは反対側の位置にある)「DSピット」と呼ばれる空間がある。ここは、「原子炉ウェル」と同様に、水を満たすことができ、使用済みの古いシュラウドを切断した後の部品(パーツ)や、ドライヤーや、セパレーターなどの部品を保管する(一時的に高濃度汚染したパーツなどを保管する棚のような役目をした)プールにもなる。

なお、水で満たすのは、高濃度放射能汚染している機材を扱う際の被曝を防ぐためである。水を構成する水素(原子量1)の原子核は、陽子一個なので、陽子とほぼ同じ質量を持つ中性子線や、アルファー線(ヘリウム原子核:原子量4)などの放射線に対して、他の元素(素材)と比べ、より効果的な減速効果が得られるので、冷却効果以外に減速剤としても、水は有効であるため。

*****転送/転載/拡散歓迎*****

真の文明は

山を荒らさず

海を荒らさず

村を荒らさず

人を殺さざるべし (田中正造)

「あとから来る者のために」

あとから来る者のために 田畑を耕し

種を用意しておくのだ

山を 川を 海を きれいにしておくのだ

ああ あとから来る者のために

苦労をし 我慢をし

みなそれぞれの力を傾けるのだ

あとからあとから続いてくる

あの可愛い者たちのために

みなそれぞれ 自分にできる

なにかをしてゆくのだ   (坂村真民)

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[2012(H24)年03月10日(土)PM16:25 送信]

 前回に続き、『朝日新聞』2012[H24]年3月8日(木)朝刊第一面記事

http://digital.asahi.com/articles/TKY201203070856.html

「危機一髪で大惨事を回避した福島第一原発4号炉」で起こったことの、続き(その3)です。

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【 2 】偶然に重なった2つの幸運のおかげで4号炉使用済み核燃料プールの大爆発、大惨事には至らなかった!それは、全くの幸運でしかなかった!!

前回の【第一の幸運】に続き、もうひとつ、偶然の上に、更に重なった偶然を、確認します!

【 2の2 第二の幸運! 】

 前回述べた「第一の幸運」とは全く別に、更にもう一つの「第二の幸運」も、たまたま、同時に重なったのもラッキーでした!

 前回説明したように、「原子炉ウェル(well)」と、「使用済み核燃料用プール」の両方に、水が満たされていたのですが、この両者の間には、それを仕切る形で、「仕切り壁」という可動式の「壁(衝立のようなもの)」があります。

 この「仕切り壁」が(おそらくその下端部であったろうと想像されますが)、水圧で外れるか、あるいは、破壊や亀裂などの損傷の可能性もあるが、予想もしなかった、偶然の事故も、たまたま、「空焚き状態のその時にタイミングを合わせるかのように」発生したのです!

 この「仕切壁」の下端部の「外れ」は、炉心上部の「原子炉ウェル」のプールのある方向から、「使用済み核燃料用プール」のある方向へと向かう形で損傷(破壊または亀裂、隙間が発生する)という形で「外れ」ました。

 何故、「原子炉ウェル(well)」から「使用済み核燃料用プール」の方向に向かって「仕切り壁」が「外れた」のか?以下が、考えられるその原因です。

【仕切り壁が外れた原因 その1】

 地震の振動で仕切り壁が壊れるか、あるいは、仕切り板を固定していたボルト類に「緩み」が発生したのかも?

【仕切り壁が外れた原因 その2】

 3月15日の4号機の火災に伴って生じた爆発の際の衝撃

(爆風や3号炉の機材の破片などの衝突かも?)で、

「原子炉ウェル」と「使用済み核燃料用プール」の間の

「仕切り板」が壊れたのかも?

【仕切り壁が外れた原因 その3】

 定期検査(定検)開始に伴って「原子炉ウェル」に水を満たす際の「仕切り板」設置の際に、現場作業員の単純作業ミスで、キチンと仕切り板を閉鎖しなかった可能性も考えられる。

 閉鎖したとしても不十分な閉鎖に留まったためかもしれない。高濃度汚染した、高温の巨大な物体を、水中で移動したり、開閉する作業は、限られた時間内で迅速に処理しなければならない過酷な作業であることからも、これは十分あり得ることだ。

【仕切り壁が外れた原因 その4】

 「DSピット部」と「原子炉ウェル」の2つの空間に合計で1440立方メートル(1440トン)もの大量の水で、たまたま(設計上のミスの影響で)満たされていました。「仕切り板」の隣の「使用済み核燃料プール」が、通常なら水で満たされておらねばならない筈なのに、それがカラッポ状態だったため、

「仕切り板」を境として、その水圧で「原子炉ウェル」側から「使用済み核燃料プール」側へと向かう強烈な「水圧の差」が生じました。

 この「原子炉ウェル」側から「使用済み核燃料プール」側の方向へと働いた「強烈な水圧」が加わったことで、「仕切り板」の底部の破壊されたか、あるいは破壊までは至らなかったとしても、隙間やズレや歪みが発生したか・・・の、いずれかが発生したことも、十分予想できます。

 水深が深くなるほど水圧は大きくなることを考えれば、恐らく水圧の一番大きく加わる「仕切り板の底部」、プールの底に近い部分の「仕切り板」が破壊された模様。

【仕切り壁が外れた原因 その5】

 あるいは、以上の原因【1】〜【4】のそれぞれの原因が幾つか複合したことも、考えられる。

 いずれにせも、「仕切り板の破壊(ズレ?あるいは歪み?)」の原因の確認は、最終的には、使用済み燃料を搬出し終えた後の、現場検証で、より真実が分かってくるであろう。今後も、東電や政府の報告でも注目しなければならないポイントのひとつである。

 ちなみに、私(諸留)は、この【第二の幸運】の「仕切り壁が外れた原因」は【 その4 】が、真相だろうと思っている。

 そう判断する理由は、「原子炉ウェル」側から「使用済み核燃料プール」側の方向へと力が加わることは、原子炉の設計思想や、定期検査(定検)時の「仕切り板」の操作上からも、「起こりえないこと」として理解され、設計されているからです。

 なぜかというと、福島第一原発4号炉に限らず、他の原子炉でも、全て「使用済み核燃料プール」には、使用済みの核燃料棒が、常時保管されている場合が、ほとんどです。

 青森県六ヶ所村での再処理工場での保管場所が、ほぼ満杯に近い状態に達している為、全国各地の原発の「使用済み核燃料プール」も、使用済み核燃料が貯まっている状態が、24時間、日常化している。

 そんなわけで、「使用済み核燃料プール」には、常時、使用済み核燃料が格納されているわけです。 高濃度放射能を放射し、被曝する危険から防御するため、「使用済み核燃料プール」も、常時満水状態にしておくことが、前提となっている。

 事実、福島第一原4号炉の場合も、「使用済み核燃料プール」の内には、1535本(原子炉2基分相当)もの使用済み核燃料が保管されていた。

 出力の違いや、原子炉の型の違いなどで、本数は異なってくるが、一般的には出力が100万キロワット前後の原子炉1基で、通常は約400体〜800体ほどの、「燃料集合体」が原子炉内に装荷される。

 東電の図面では、「原子炉ウェル」と「DSピット部」との間にも、「仕切り板」を固定する溝が、底に設置されているので、必要に応じて「仕切り板」を設定する場合もあるのだろう。両者の水深は、「使用済み核燃料用プール」よりは浅いのです。しかし、「仕切り板」が撤去された状態では、そこに蓄えられる水の量は相当の量となる。

 それは、以下の東京電力の「DSピットの説明図」

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_110620_02-j.pdf

の図を見ることでも確認できる。

 「DSピット」および「原子炉ウェル」に満たされている大量の水(約1500トン)が、事故当日の3月11日に、たまたまの「偶然で」蓄えられていたことは、前回既に、指摘した。

 これに対し、「使用済み核燃料プール」の方は、様々な原因から震災直後から「空焚き状態」となって、文字通りプール内は、ほどんど水の無い「カラッポ」状態になっていた。

 普段は、使用済み核燃料が格納されている「使用済み燃料プール」は、常時水で満たされている「満水状態」にある。それに対し、「原子炉ウェル」や「機器貯蔵プール(DSP)」は、定期点検や作業時など、一時的にしか利用されず、その一時的な時だけ水で満たされる。それ以外は、通常は、原子炉稼働中の普段は「カラッポ」状態となる。

 このため、水圧は隔離板を隔てて、「使用済み燃料プール側」から「原子炉ウェル」側へと、常に働くことになる。それ故隔離板は、特に隔離板の深い位置ほど(つまり隔離板の下部の方に)、より大きな水圧が加わることになる。

 使用済み核燃料と同様に、この「仕切り板」もプールの上部の移動式クレーンを使って、上下方向に引き上げたり、釣り下げたりして開閉するのかもしれない。あるいは水平に(戸障子式に)水平にスライドさせるか、ドアのように回転させる構造なのかもしれない。

 今回の4号機建屋の爆発崩壊で、そのクレーンも「使用済み核燃料プール」に落下していることが、ヘリコプター(「飛行」の2文字削除)から観察されている!

  本来なら「DSピット」および「原子炉ウェル」の両方の空間がカラッポ状態でも、「使用済み核燃料プール」がカラッポ状態になることは、原子炉設計上からも、想定されていないのだ。

 まして、「DSピット」および「原子炉ウェル」の両方の空間に水が大量に満たされた状態の時に、「使用済み核燃料プール」がカラッポ状態になるなどという「異常事態」は、設計段階でも考えられていないのだろう。

 両者を仕切る「仕切り板」の耐圧強度も、常時満水状態になっている筈の「使用済み核燃料プール」方向から「DSピット」および「原子炉ウェル」方向へと向かって働く圧力には強固に設計されていても、その逆、つまり、「DSピット」および「原子炉ウェル」側から「使用済み核燃料プール」の方向へと向かって働く圧力には、十分耐えるような設計になっていなかった可能性が十分考えられる。

 その証拠に、先に前掲の、東京電力の「DSピットの説明図」

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_110620_02-j.pdf

の図の、「原子炉ウエルWELL」と「使用済み核燃料プールSFP」との境界部は、プールゲート(水門)と呼ばれます。このプールゲートでは、「プールの方の水圧が高い」という前提で作られています。その結果、プール側の水量が減るに従い、ウェル側からの水圧に耐えきれず破損したのです。

このプールゲート部に設置される「仕切り板の下部」を、もう一度見て下さい。

 「仕切り板」の下部にも「出っ張り(溝)」が付いているが、明らかに「原子炉ウエルWELL」側の高い溝に「はまる」構造になっているのが分かる。この東電の図は、略図(見取り図)で、設計図ではないので、軽々しくは断言は出来ないが、他の原子炉の「使用済み核燃料プール」の仕切り板でも、似たり寄ったりの構造であることは、ほぼ、間違いあるまい。

 これは、水圧が「使用済み核燃料プール」側から「原子炉ウエルWELL」側へと働くことを考慮した、設計思想に基づいた設計構造になっていることを、物語っている。

 この仕切り板を、定期検査(定検)の際に、どのようにして仕切り、仕切った後、どのように、しっかり固定させるのかまでの詳細な工程は、今の私(諸留)には分からない。

 少なくとも、 このプールゲート部での「仕切り板」を頻繁に開閉させる必要上から、この「仕切り板」を閉鎖した後の、最終的な「締め作業」は、おそらく、それほど強固な「ボルトによる締め」ではないことは、容易に想像できる。

 高濃度放射能汚染している「仕切り板」からの、

無用の被曝(ひばく)を避けるための短時間の作業とならざるを得ないし、それも、水中での開閉や「(ボルトなどの)締め付け」作業であること、を合わせ考えると、「仕切り板」採取的「締め付け・密閉作業」が不完全な作業であった可能性は、十分予想できる。

 不完全であっても、水が「原子炉ウエル」と「使用済み核燃料プール」の両者の間を、たとえ漏れ流れ伝わることが発生しても、「水がある限り、どっちみち、大した問題ではない」と、東京電力も現場作業員も考えていたとしても、おかしくはない。

 上記の東京電力の2011年6月20日の「1F4原子炉ウェルおよび機器貯蔵プールへの注水について」の説明図に続く下段の「使用済み燃料プールの事故後(注水開始前)」の水位の動向」の図

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_110620_02-j.pdf

 の(3)シール減圧→ウェルからプールへ水流入、の図でも、「仕切り板」下部に「青矢印」で、「使用済み核燃料プール」側への「流入事故」の図が掲載されている!

 例によって、東京電力は、この「突発事故」の原因は一切述べていないし、「仕切り板」の外れも、それを「事故」とは一切言っていない! 東京電力の「事故隠し」「隠蔽主義体質」は、事故後も全く変わっていない! 東電の図面と説明からでは、恰も水流が「使用済み核燃料プール(SFP)」に流れるように設計され、冷却水が巧く「プール」側に流れたように受け取れるが。しかし、「使用済み核燃料」が運び込まれる前に「使用済み核燃料プール」に注水すれば、その水圧で「仕切り板」は密閉するので、「問題なし」としたようである。

 大震災発生4日経過した後の、3月15日午前に4号機の原子炉建屋で水素爆発(あるいは再臨会による小規模の核爆発の疑いも、現時点では、完全に否定できない)が発生した時以降から、急速に「使用済み核燃料プール」が「空焚き」状態となったことで、「使用済み核燃料プール」側から仕切り板に加わっていた圧力も急激に低下した。

 それに対し、逆に、「原子炉ウエル」側から「使用済み核燃料プール」側に加わる大きな水圧が加わっていたため、仕切り板を境にして、両者の側での仕切り板に加わる圧力に、著しい違いが発生することとなった。

 「原子炉ウェル側」の圧力が、「使用済燃料プール」より高くなるというような事態が起こることは、設計上では、最初から想定されていなかったことは、今までの記述から分かるだろう。

 その結果、「仕切り板」の下部付近を中心として破壊(あるいは損傷・歪み・亀裂・隙間発生など)の異常事態が生じた。

 そしてその亀裂(損傷・隙間)から、約1万トンもの大量の水が、一気に「使用済み核燃料プール」内へと流れ落ちことが、今回の報道から分かった。

 さらに、3月20日からは、これに加えて、外部からの放水(あの象の鼻のクレーン式のホース使用)で、「使用済み核燃料プール」内に、更に追加の冷却水注入も加わったこともあって、「使用済み核燃料プール」内の核燃料の溶融を、かろうじてくい止めた!という結果となった。

 もし、この「仕切り板」の破壊(損傷)という【偶然な出来事】が起こらず、「原子炉ウエル」側から「使用済み核燃料プール」への水の大量流れ込みが生ぜず、「象の鼻」による放水注水追加の始まった4日後まで、冷却水の追加が間に合わなかったら、「使用済み核燃料プール」内の使用済み核燃料棒の露出、溶融が始まっていた筈!

 事実、東京電力も、冷却水がたっぷり入っていたとしても、追加注水による冷却が行われない場合は、3月下旬には、使用済み核燃料棒の露出が始まると計算していた。

 カラッポ状態の「使用済み核燃料用プール」内へと、工期予定では3・11日当日には、存在する筈のなかった「原子炉ウエル」側の大量の水が、一気に流れ落ちたことで、使用済み核燃料の冷却日数を伸ばし、「象の鼻」による追加給水へと、繋ぐことが、たまたま出来たのだ。それが結果的に、溶融・大爆発を回避し得たのだ。

【 2の3 第三の幸運! 】

 以上の2つの偶然の他に、更に第三の幸運もあった!

 東電が昨年2011年12月2日に公表した「福島原子力事故調査報告書(中間報告書)」の添付資料によれば、福島第一原発4号機の「使用済み核燃料プール」の水温が、3月14日あたりから摂氏90度という、ほぼ、沸騰状態の高温に達した。

http://nucleus.asablo.jp/blog/2012/03/10/6369818

の施設原子力情報室掲載の「図2 4号機SFPの評価結果」参照。

 そのため、3月15日には「使用済み核燃料プール」の水が大きく減り続け、同日深夜頃に、プールゲートの「仕切り板下部」が、「原子炉ウェル」側からの水圧に抗し切れずに壊れて、「原子炉ウェル」側から、「使用済み核燃料プール」側へと水が流入した。

 これによって、「使用済み核燃料プール」の水位が、満水時の水位から図って、マイナス4メートルだったのg、マイナル3メートルくらいにまで、水位低下のスピードが落ちたことが解る。

 しかし、その後も、「象の鼻」などを使った外部からの冷却水注入を続けたにもかかわらず。「使用済み核燃料プール」の水位の低下が徐々に続いた。4月21日には、使用済み核燃料の頭頂部から僅か1・5メートルの高さにまで、「使用済み核燃料プール」の水位が下がる状態となった。

 ところが、その後で、これも、またまた、全くの偶然なのですが、4月22日に、注水によって高くなった「使用済み核燃料プール」側の水圧によって、プールゲート部の「仕切り板」が、偶然、閉まったのです。

 完全に閉まったかどうかは、現場検証してみないと断言はできない。また、漏れが止まった原因が「仕切り板」以外の、他の損傷箇所が偶然閉じたことが原因だったのかもしれない。それを確認するには、使用済み核燃料を全て除去し、現場検証するしかない。

しかし、少なくとも「使用済み核燃料プール」側の冷却水が、人為的操作の結果ではなく、何らかの『想定外の偶然な出来事で閉じられた』ことで、冷却水が4月末日時点で、ようやく外部に漏れ出にくくなった事実は、変わらない。

 この第三の幸運によって、「象の鼻」から追加注水された冷却水が、「使用済み核燃料プール」内にだけ貯まるようになった。その結果、「使用済み核燃料プール」の水位が再び上昇を徐徐に回復し始め、一応、安定した状態になったことが、東電の昨年12月2日の「福島原子力事故調査報告書(中間報告書)」の資料から解る。

 こうして4号機の「使用済み核燃料プール」が、最悪の状態に至らなかったのは、少なくとも、「3つの全く幸運な偶然」が重なったためであった。

 以上、「三つの幸運」を整理すると、

(1)原子炉ウェルに水が、たまたま、あったこと(これも想定外)

(2)プールゲート部の「仕切り板」の底部が、ウェル側からの水圧で破損したこと(これも想定外)

(3)プールゲート部の「仕切り板底部」が、プール側の水圧で、偶然にも、再び閉まったこと(これも想定外)

 この「三つの偶然」のうち、どれか一つでも生じなかったら、首都圏はおろか、名古屋や関西地域などの西日本一帯も含む、広範囲な空前絶後の大汚染、大惨事になっていた筈!!

以上が、東京電力側の調査・報告から解ったことである。

【参考までに】

いわゆる「応力腐食割れによる漏洩」について

 原子力発電推進者は、「シュラウド」の素材のオーステナイトステンレス鋼は、力腐食割れを起こし易い性質を持っていることは認めつつも、仮に「シュラウド」の一部から割れが貫通してしまったような場合でも

(A)通常運転中、原子炉圧力容器が内圧を保持しているので、原子炉冷却水を外部に漏らす心配はない。

(B)シュラウドを通しての漏洩は内外の圧力差が僅かな上、燃料チャンネルの外側にはバイパス流を流しているから全く問題はない。

(C)非常用炉心冷却系が作動するような非常時でも、水を貯めるだけのシュラウドの内外差圧は殆ど無く、たとえ漏洩しても、漏洩量は非常用炉心冷却系からの供給量と比べ極僅かなので問題はない。

・・・・

などと説明している。

http://www.engy-sqr.com/kaisetu/topics/shroud.htm

 しかし、例え僅かでも漏水があったばあい、それが超高温に触れた場合、水蒸気爆発を引き起こさないという保証は無い。

 今回の4号炉の「使用済み核燃料プール」の場合のように、「設計思想上想定外」の出来事の、それも偶然の積み重ねによって、起こる筈がないと考えられていた現象が、起きることも考慮すれば、「漏洩量は非常用炉心冷却系からの供給量と比べ極僅かなので問題はない」とする考えも、「使用済み核燃料プール」内の水がカラッポになるようなことは有り得ないから、仕切り板の閉鎖が多少不完全でも、問題は無い!」とする考えと全く同じレベルの、粗雑な「安全軽視論」でしかないことが分かるだろう!

 「安全である」ということは、個々の部品や品質管理や現場の組み立て作業段階だけの精度(や安全)確保・向上だけで、済む話ではない。

 「これなら安全だ!」と思う、まさにその「安全(設計)思想」そのもの故に、逆に、その安全思想が仇となって、危険を誘因の原因へ転化してしまう例は、いくらでもある。

 今回の福島第一原発4号機の「使用済み核燃料プール」事故では、図面設計上の単純ミス、現場作業上での、ソロバン勘定最優先の手抜き作業、「これくらいの僅かなトラブルなら、かえって安全度を高める方向に寄与するから・・」といった、安易な安全論などなど・・・の結果であった。

 そうした様々な要因と偶然の積み重ねによって、99・9999%、確実に惨事となる筈だったのが、たまたまそうならなかっただけ・・・の偶然の「いたずら」の結果であった。

 「我が国の科学技術の高度さ、確かさ、その優秀さ故に、この程度の規模の事故で済んだのだ!我が国の科学技術水準の世界的高さは健在であり、確かなものだ!」という、田原総一朗氏のような、科学技術論は間違った「科学技術信仰」「安全神話」の典型である。

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 現在の福島第2原発4号炉の「使用済み核燃料プール」に危険性は全く無くなったのか?あるいは、依然としてまだ危険な状態にあるのか?

 それについては、次回に詳述する。

*****転送/転載/拡散歓迎*****

真の文明は

山を荒らさず

海を荒らさず

村を荒らさず

人を殺さざるべし (田中正造)

「あとから来る者のために」

あとから来る者のために 田畑を耕し

種を用意しておくのだ

山を 川を 海を きれいにしておくのだ

ああ あとから来る者のために

苦労をし 我慢をし

みなそれぞれの力を傾けるのだ

あとからあとから続いてくる

あの可愛い者たちのために

みなそれぞれ 自分にできる

なにかをしてゆくのだ    (坂村真民)

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《パレスチナに平和を京都の会》

"Peace for Palestine" in Kyoto Movement(PPKM)

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※当会(PPKM)へ連絡希望の方は本投稿者の差出人宛まで
posted by 風の人 at 19:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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