2012年01月07日

ストレステスト意見聴取会の進行役を務める岡本孝司委員は三菱重工に在籍していた/しかも三菱から寄付をもらっている/ストレステストをするのは三菱

井野博満委員が「三菱重工とストレステストは深い関係がある。ストレステストを実際にやっているのは三菱重工だ。また審査にたずさわっているJNESにも三菱重工出身者がいる。(司会進行役の)岡本先生も大学を出てから三菱重工に務めていたことがある。寄付は、岡本先生と三菱重工が強い絆で結ばれていることを意味している」と新事実を明らかにした。

以下、改行を修正しての転送です。

太田光征
http://otasa.net/

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IK原発重要情報(64)[2012年1月6日]

私たちは、原発についての情報と脱原発の国民投票をめざす市民運動についての情報を発信しています。よろしく、お願いいたします。(この情報を重複して受け取られた方は、失礼をお許しください。転送・転載は自由です。)

弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先 [1月1日より新住所です。御注意ください。]
〒170-0005 東京都豊島区南大塚3丁目4番4-203号 河内謙策法律事務所(電話
03-6914-3844、FAX03-6914-3884)
Email: kenkawauchi@nifty.com

脱原発の国民投票をめざす会
http://2010ken.la.coocan.jp/datsu-genpatsu/index.html

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        第6回意見聴取会を傍聴して

 日本の原発推進派が、運転停止中の原発につきストレステストを実施し、「ストレステストにより安全性が確認された」として、原発の運転再開に踏み切ろうとしていることは、よく知られているとおりです。
 1月6日現在、原子力・安全保安院に対し、第1次ストレステストが終了したとして報告書が提出されている原発は、以下の11基になっています。
 大飯原発3号機、4号機、伊方原発3号機、泊原発1号機、玄海原発2号機、川内原発1号機、2号機、美浜原発3号機、泊原発2号機、東通原発1号機、敦賀発電所2号機。

 最近提出された、泊原発2号機、東通原発1号機、敦賀発電所2号機の報告書は、以下のサイトからアクセスできます。
http://www.meti.go.jp/press/2011/12/20111227006/20111227006.html
 上記報告書は、現在、保安院と「発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価に係る意見聴取会」(略称:意見聴取会)で検討・審議が進められています。私が「IK原発重要情報(61)」で言及した、第5回意見聴取会の資料が、以下のサイトにアップされています。
http://www.nisa.meti.go.jp/shingikai/800/29/800_29_index.html

第6回意見聴取会が、1月6日、午前9時より、経産省本館地下2階講堂で開催されました。私が傍聴した中で、重要と思われる点を報告させていただきます。

 今日の討議は、大飯発電所3・4号機のストレステストの結果についての評価から始まりました。
 後藤委員から、「台風など、特異な状況になったらどうなるかを考えなければならない。これをもって安全だという評価は疑問だ。これで十分とはいえない。」という意見が述べられたのにたいし、関西電力から「これで十分とは思っていない」という回答がなされました。

 後藤委員から、「先日のTVで、津波による漂流物対策が重要であること、また、津波による火災の発生ということも考えなければならないことが分かった。何万トンもの船が流されて原発に衝突したらどうなるか、防ぐ手立てが確実になければ、防ぐ手立てがないと考えるべきだ」と述べられた意見に対しては、保安院から、「対策を多重化する方向で考えていきたい。船の問題については、状況可能な範囲でやってき
たい」と回答がありました。後藤委員は了承せず、更に「確率が少ないことをもって良しとしては、いけない」と念押し発言をしました。

 関西電力は、「天正大地震により若狭湾に津波が生じた可能性は低いと考えるが、年内(平成23年)を目処に調査結果を報告する」と言ってきました。

 ネットで見る限り、関西電力は大津波の痕跡なし、と結論付けたようです。

 しかし、これは、どちらか分からないという状態になれば自分が有利だという、関西電力の汚い戦術だと言わざるをえません。関西電力は、関西電力が津波がなかったということを完全に論証しない限りは、津波があったものと扱わなければならない、ということを忘れさせようとしているのです。

 この問題については、以下のサイトを見てください。

http://yanapong.blogspot.com/2011/05/blog-post.html
http://www.mainichi.jp/area/fukui/news/20111222ddlk18040636000c.html

これは非常に重要な問題だと思いますが、今日、なぜか関西電力からの報告はありませんでした。現地からも積極的な発信が求められていると思います。

 2番目の議題である、泊原発1号機、2号機のストレステストの結果については、本格的な議論はなされませんでした。
 「いわゆる津波の高さと遡上高さを明確に区別してほしい」という委員の発言にたいしては、北海道電力は了承しました。保安院から「地震と津波の重畳ということについては、いろんな組み合わせがありうるので考えていきたい」という発言がありま
した。
 泊原発の討議の中で、「大飯原発と基本的に同じ」という発言がなされたのが気になりました。共通の問題は何回も繰り返して討論する必要がない、したがって、もっとスピードアップすべきだ、という考えのようです。
 泊原発の問題は、討議は継続です。

 3番目の議題は、「ストレステストの審査の進め方」でした。ここで最も問題になったのが、岡本委員と阿部委員と山口委員が原子力企業(三菱重工業)から寄付を受けている問題でした。原子力企業から献金を受けた人間が、ストレステストの結果につき、公平な立場から委員を務めることができるのか、という根本的な問題が問われたのです。この問題は前から利益相反の問題として問題になってきましたが、朝日新聞が1月1日付で具体的な事実をスクープしたことにより、大問題になってきました。
http://www.asahi.com/national/update/1231/OSK201112310119.html
http://www.asyura2.com/11/genpatu19/msg/824.html

この問題については、原発事故緊急会議の方たちが熱心に取り組んでおられます。
http://2011shinsai.info/node/1480

 岡本委員から、「寄付は、さまざまなところから頂いている。東京大学の基準にもとづいて、いただいている。工学系研究科で審査のうえでいただいており、私個人のためには使用していない」、山口委員から「私も岡本委員と同じ見解で、あくまで専門的なスタンスで意見を言ってきている」という弁明がありました。しかし、当然ながら井野委員と後藤委員は納得しないし、会場からも抗議の声があがりました。会場は、一時、騒然となりました。

 井野委員は「(福島の経験は)本来、チェック機能を果たすべきものがチェック機能を果たせなかったところに問題があることを教えている。だからこの問題は重要なのだ。世の中は厳しい見方をしている。それをわれわれは踏まえなければならない」と述べました。

 岡本委員が「私が2004年以来、安全審査に関わってきたことは事実だ。しかし、私は技術的なことを述べているだけだ」と述べたことに対し、後藤委員から「岡本委員は、反省の色が感じられない。単に物事を処理するという姿勢では、進行役として適切でない」という厳しい批判がなされました。

 保安院が「われわれは透明な形でやっているから問題はない。司会役、進行役としてやっていただきたい」と発言したことに対し、井野委員は「三菱重工とストレステストは深い関係がある。ストレステストを実際にやっているのは三菱重工だ。また審査にたずさわっているJNESにも三菱重工出身者がいる。岡本先生も大学を出てから三菱重工に務めていたことがある。寄付は、岡本先生と三菱重工が強い絆で結ばれていることを意味している」と新しい具体的事実を明らかにしました。

すると岡本委員は、「私が便宜供与しているかのように言うのは名誉毀損だ」と開き直りました。

 別の委員から「今の話は、技術的な話と違う」と、また保安院から「少しでもまずいことがあったら辞めてもらうというのでは、委員になり手が限定される」という“助け舟”が出されましたが、井野委員は「保安院と国民の常識はちがう。岡本委員と山口委員は、もう冠に手をやっているから問題にしているのだ」と厳しく反論しました。また、保安院が用意した資料の中で、井野委員の見解から、山口委員や岡本委員の名前が、井野委員の了解もなしに白抜きにされていることに対し、「これは、個人情報だからという問題ではない。公的情報だから、元にもどしていただきたい」という強い抗議がなされました。

 保安院が討論を打ち切ろうとすることにたいし、会場からは「岡本委員と山口委員は次回までに考えてください」という声があがり、井野委員からは「岡本委員と山口委員は再検討してください」という発言がなされましたが、討論は打ち切られました。

 最後は非常に後味の悪い幕切れでした。岡本委員らの問題につき明確な形で討論の継続は確認されませんでしたから、このままいけば、保安院はうやむやにするかも知りません。しかし、絶対にこれを認めることはできません。こんな委員にストレステストを論じる資格がないことは明白です。保安院が、この問題をやむやにしようと言うのなら、国民が許さないということを思い知らせなければならないのです。私は、このメールを読まれた方が、自分の言葉で保安院に抗議のメールを出すように訴えさせていただきたいと思います。
https://wwws.meti.go.jp/nisa/index.html

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                            以上
posted by 風の人 at 12:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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