2011年05月02日

南相馬市 桜井市長のお話(2011/5/2)

永岡さんの「たね蒔きジャーナル」報告を転載します。

南相馬市はまだ、「生活物資はスーパーも1軒しか開いていない」。復旧どころではない。

太田光征
http://otasa.net/

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 永岡です、続いて、たね蒔きジャーナル、南相馬市の桜井市長のインタビュー(この番組で3月末以来2度目)があり、お知らせいたします。桜井市長はタイム誌に、世界で最も影響力のある人の一人に選ばれています。

 南相馬市は復興委員会の人が来て、被害により4つの地域に分割されている、南相馬の線量は郡山の線量より1/3という話、五百旗頭氏は初めて聞いたといいことです。現状を聞くだけで、質疑、意見交換を委員としたかったのに、話を少ししただけ(五百旗頭議長)、よろしくと言っただけなのです。具体的に、結果として地震、津波、原発で、災害避難民の1/4が南相馬市、1/2は原発避難民なので、それを踏まえて対策を取らないと、原発災害として取り組んでもらわないといけないとのことなのに、やっていないのです。

 行方不明者の捜索は、3月末から、521名の遺体が確認され、806名の行方不明者があり、まだ見つからない人が多いのです。原発事故の収束なしに、南相馬の復興はないのですが、政府、東電の対応は変わっていません。今おきていることで原発が収束できるのか、わからないのです。水を入れる、窒素注入をすると言うだけで、収束するのか、判断できる材料が出ていないのです。

 一時帰宅、4000世帯あるのに、みんなやきもきしている、連休にはやってくれると言ったものの、一人は入れるのか、二人なのか不明、時間も不明、避難している人が全国にいる(北海道から沖縄まで)ので、知らせるのも大変なのです。

 20km範囲外の人も、避難している人の帰宅は進めやすいが、20〜30km圏内のある人を、となると大変なのです。現実的にやれるのは、自治体の裁量に任せてほしいとのことなのです。自衛隊も入っている、そういう協力を求めたいのに、国は了解してくれないのです。20km圏内を抱える自治体を同一補償でやりたいというのが国のやり方です。

 南相馬市を4つに分割(警戒区域、その他)すると、仮設が認められない、借り上げ住宅が認められない、20km県内の人に避難所を新たに用意している、本来、自主避難の形なら、そういう人に戻っていい、仮設を認めていいのに、国は頭が固いのです。生活インフラが成り立たない、仮設住宅も1戸500万円、借り上げ住宅は認めないと言われ、生活に近いところでの再建が認められていないのです。

 生活資金、話し合いは、東電の対応、市内はひとつと言っているのに、東電は30km県外は違うといい、しかし東電の被害はそんなもので区切れない、同じ対応をしてくれと言っています。

 物資は、幸いにしてガソリン、灯油は届いたものの、生活物資はスーパーも1軒しか開いていないが、3月末よりはましになっている、役所機能を充実しないといけないのに、連休でも役所を開いていないといけない、職員の疲労が高まっているのです。職員のやりくりをしながら連休を取りたいが、そうも行かない模様です。

 国の応援は、経産省も申し入れて、保安院から3人、国から4人のスタッフが来ているのです。

 市民の苦情を聞いており、生活資金、一時帰宅、計画避難区域の問題、事業所の移転、雇用の問題があり、様々な問題が寄せられています。

 大阪の人に、抱えているのは大きいが、原発収束後、いまだかっていない産業を生み出さないといけない、原発からの復帰、世界の人の知恵を借りたいとの桜井市長のコメントが最後にありました。

 現地の声、マスコミではなかなかありません。毎日放送ラジオ、たね蒔きジャーナルは、日本の誇りです!
posted by 風の人 at 23:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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