2011年04月25日

最大需要電力量も原発なしで火力・水力だけで賄える

講演会「核(原子力)と人類は共存できるのか?」at 札幌 2010年4月10日(土)
今私たちが知っておかなければならない、核・原子力の真実
京都大学・原子炉実験所 小出 裕章
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/genpatu/spr100410.pdf

小出先生の上記ファイルから発電設備容量と最大需要電力量の関係に関する部分を抜粋しておきます。

太田光征
http://otasa.net/


Z.原子力からは簡単に足を洗える

原子力は即刻やめても困らない

日本では現在、電力の約30%が原子力で供給されています。そのため、ほとんどの日本人は、原子力を廃止すれば電力不足になると思っています。また、ほとんどの人は今後も必要悪として受け入れざるを得ないと思っています。そして、原子力利用に反対すると「それなら電気を使うな」と言われたりします。

しかし、発電所の設備の能力で見ると、原子力は全体の18%しかありません。その原子力が発電量では28%になっているのは、原子力発電所の設備利用率だけを上げ、火力発電所のほとんどを停止させているからです。原子力発電が生み出したという電力をすべて火力発電でまかなったとしても、なお火力発電所の設備利用率は7割にしかなりません。それほど日本では発電所は余ってしまっていて、年間の平均設備利用率は5割にもなりません。つまり、発電所の半分以上を停止させねばならないほど余ってしまっています(図24 参照)。

ただ、電気は貯めておけないので、一番たくさん使う時にあわせて発電設備を準備しておく必要がある、だからやはり原子力は必要だと国や電力会社は言います。しかし、過去の実績を調べてみれば、最大電力需要量が火力と水力発電の合計以上になったことすらほとんどありません(図25 参照)。電力会社は、水力は渇水の場合には使えないとか、定期検査で使えない発電所があるなどと言って、原子力発電所を廃止すればピーク時の電気供給が不足すると主張します。しかし、極端な電力使用のピークが生じるのは一年のうち真夏の数日、そのまた数時間のことでしかありません。かりにその時にわずかの不足が生じるというのであれば、自家発からの融通、工場の操業時間の調整、そしてクーラーの温度設定の調整などで充分乗り越えられます。今なら、私たちは何の苦痛も伴わずに原子力から足を洗うことができます。

YouTube - 【大切な人に伝えてください】小出裕章さん『隠される原子力』, http://www.youtube.com/watch?v=4gFxKiOGSDk&feature=player_embedded
posted by 風の人 at 03:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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