2010年11月14日

米国で高まる在沖海兵隊不要論

米国で高まる在沖海兵隊不要論
http://otasa.net/kaiheitai.html

米国では今、民主党のバーニー・フランク氏、共和党のロン・ポール氏ら大物下院議員が沖縄に海兵隊は不要だとの主張を展開しています。

フランク氏は7月10日に米公共ラジオ局で、「1万5千人の在沖海兵隊が中国に上陸し、何百万もの中国軍と戦うなんて誰も思っていない。彼らは65年前に終わった戦争の遺物だ。沖縄に海兵隊は要らない」と語っています(7月16日付け琉球新報)。

フランク氏は7月23日に民主党の斎藤勁衆院議員と米議会内で会談し、「日米同盟は経済・財政面も考慮に入れるべきだ。沖縄に海兵隊を置かなければならないという先入観にとらわれるべきではない」とも語りました(7月25日付け琉球新報)。

その通りです。環境を破壊する辺野古新基地建設ではなく、ジュゴンを観光資源として保護するなど持続可能な経済の発展で日米は協力するべきです。

沖縄の海兵隊は、イラク戦争でファルージャの虐殺など街全体を壊滅させるような攻撃に参加した部隊で、ミサイル攻撃から始まる先制攻撃・侵略システムの一部です。先制攻撃に対して迅速に報復できるミサイルなどは抑止力といえますが、ミサイル攻撃(報復)の後で上陸する海兵隊は抑止が目的ではありません。抑止で上陸までする必要はないのです。

フランク氏やポール氏の在沖海兵隊不要論の背景は米国の財政難などにあり、それを両氏が米国の有力サイト「ハフィントン・ポスト」に寄稿した共同論文「なぜわれわれは軍事費を削減しなければならないのか」で説明しています。

同論文によれば、2010年度の米国軍事費は実に6930億ドル(約61兆円)で、歳出全体の42%を占めます。冷戦時代の兵器削減や海外での活動縮小で 10年間に1兆ドル(約86兆円)の支出削減が可能とする専門家の試算に基づいて、経済立て直しのためには軍事費削減が必要だと説いているのです。

ポール氏は「米議会では沖縄海兵隊不要論が実は根強くある」と語っており、元米中央情報局(CIA)東アジア部長のアート・ブラウン氏も在沖海兵隊不要論が米国で主流になるとみています(週刊朝日8月20日号)。

身切り論で国会議員定数の削減は主張しても、思いやり予算の削減は主張しない

このように米国で沖縄海兵隊不要論が高まっているのに、日本で相変わらず辺野古移設論にばかりしがみついているのは異常です。

もちろん米政府は一貫して辺野古新基地案が最善策であるとの方針を崩していませんが、それは日本が思いやり予算で建設・維持するという特殊な条件があるからではないでしょうか。日本が金を出すのであれば、米国にとって在日米軍基地は事業仕分けの対象になりにくい。

5月28日に日米の外務・防衛閣僚が勝手に普天間基地の辺野古移設で合意しましたが、それだけではなくグアムの環境対策にまで思いやり予算を充てる計画を想定しています。

この間の日米交渉で思いやり予算カードを使うという発想は出てこなかったのでしょうか。しかも思いやり予算を増やすから国会議員自ら身を切らせてくれというお願いもありませんでした。国会議員の「身切り論」自体まやかしなのですが、思いやり予算は国民の意向を気にする必要もない聖域なのです。日本人基地従業員の身切り論はあっさり主張しても。

なぜ米国に身を切ってくれと言えないか。思いやり予算の大幅仕分け・廃止に踏み切らない日本政府の姿勢が普天間問題の障害になっているというべきで、日本の主体的な属国意識を改める必要があります。


太田光征
http://otasa.net/

関連新聞記事

在沖米海兵隊 広がる不要論 下院の重鎮「冷戦の遺物」
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-165027-storytopic-3.html

フランク下院議員 抑止力は「先入観」 斎藤議員と会談
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-165377-storytopic-3.html


posted by 風の人 at 08:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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