メールを送らせていただきありがとうございます。
(重複おゆるしください)
◆現代ビジネス】のインターネット配信記事
佐々木俊尚(ITジャーナリスト)×長谷川幸洋(東京新聞論説委員)対談。
下記に貼りつけをいたしました。
特にひどいといわれている日本の取材報道・ニュースを、自分で考えて受け取りたいものだと思います。
対談はナンバー6までですが、ナンバー2まで今回貼りつけご紹介いたします。
下記に貼り付けましたURLからが読みやすいので、続きは直接よろしければお読みください。
=下記:<転送歓迎>==
---------リップマン(米ジャーナリスト)は、第一次大戦の心理作戦に従事している。
彼の優れている点は、メディアが世論を伝えているのではなく、
逆に世論をつくっていることに気づいた点である。
現代、テレビ・インターネットトメディアの携帯が変わっても、リップマンの考察は有効であることを
実感するであろう。リップマンはステレオタイプに注意するように促している。
新聞や、テレビ、インターネットの情報の偏りに気づくようになる----------
(貼り付け開始)
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【現代ビジネス】 政治を考える 2010年06月14日(月)
永田町ディープスロート
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/698?page=2
■佐々木俊尚(ITジャーナリスト)×長谷川幸洋(東京新聞論説委員)vol.
1「新聞記者はなぜ権力のポチになるのか」
長谷川:いま政治とメディア、ジャーナリズムの関係が大きく変わろうとしていると私は感じるんです。
一般の方が政治を見たり聞いたりするのは、やっはりメディアを通してです。ナマの永田町を見る機会はなかなか少ない。メディアを通して映像や、あるいは紙面で見ている。だから普通の国民にとってはメディアが描く姿が政治そのものなんです。
だけど、メディアが描いているものが政治の底流、本当の問題を十分に明らかにしているかといえば、まずそこに疑問があります。
その一方で、テレビとか新聞とか、あるいは雑誌とかいったこれまでのマスメディアとは別に、ツィッターなりブログなり、あるいは昨日の(新総理)記者会見も生中継したニコ動、そういったメディアも新しく出ていきて、メディア自身が拡がりました。そのことによってメディアが描く世界もこれまでより拡がった。
そのなかで政治とメディア、そしてジャーナリズムの関係が大きく変わりつつあります。
基本的にいい方向で変わりつつあるなと、僕は思っています。
佐々木:私もおっしゃるとおりだと思います。先日、長谷川さんが書かれた『官邸敗北』(講談社刊)を読んで非常に感銘を受けました。後段にメディアの話をお書きになっていて、あの中で、結局、「メディアが作っている物語」がイコール、「我々の物語である」というのがマスメディアの時代であったと指摘しています。
つまり、報じる側の楽屋裏は存在しないという前提で、ずっとこれまで来たわけなんですよね。ところが、楽屋裏にも物語があるんだということが、今、多くの人にわかってしまう状況がインターネットの中で起きています。これはやっぱりすごい出来事だなと思うんですね。
長谷川:そうですね。
2 空前絶後のコラムを書いたのはなぜか
◆佐々木:私が長谷川さんに感銘を受けたのは、東京新聞の紙面で、あろう事か、日本の新聞記者としては空前絶後のコラムを書いたことです。小沢報道の最中に、自らの新聞も含めた検察報道は本当にこの状態でいいのかという問題提起を、「小沢疑惑報道の『読み方』」という記事でしました。
これまで大手紙は一度もそんな自己批判のようなこと紙面で書いていないわけですよ。
それに対してネットから、すごい、よくこんなこと書いたなって、かなり賞賛の嵐があった。一方で既存のマスメディア、特に新聞からはひそひそと、あんなこと書いていいのかみたいな声があちこちから聞こえてきました。
僕は、東京新聞のウェブに載った長谷川さんのその記事を、URLを貼り付けてツィッター上で紹介し、こういうふうに新聞社の内部の言論も透明化されていく時代がついにやってきたんだっていうことを書いたんです。
それに対して、全国紙の記者でツィッターやってる人たちの中に、そんなことを暴露している暇があったら、まず先に新聞社の中を改革することが先決じゃないか、そんな暴露するだけじゃ何も始まらないというような反応をされた方が何人かいらっしゃった。
長谷川:ああ、そうですか。
佐々木:結局、自分たちの内側にある楽屋裏のことは絶対に外には出さない。我々こそが最終的に演出した物語を作る最終の受け口だという発想から未だに逃れ切れていない。
楽屋裏が見えるとはどういうことかというと、ある意味、メディアがメタ化していく、つまりは「メディアの作っている物語=我々の物語」ではなくて、メディアの報じている物語がどう作られているかという、その構造さえもがひとつの物語のパーツになっていく、どんどん入れ子構造が複雑になってきてる部分があると思うんですね。
本当はそこまで考慮したうえで、マスメディアも取材・報道していかなくてはいけない。そういう発想まで立ち入っている人が、現状では、論説委員、編集委員含めて記者にはすごく少ないのではないでしょうか。
3 霞が関にとってメディアは便利な道具
◆長谷川:私がなぜ新聞が検察のポチになっていると指摘するコラムが書いたのか、その根っこの部分を考えてみると、メディアとは、政治なら政治という現象を伝える客観的な媒体だけではない、メディア自身がある種、主役になっている、政治のアクター、プレイヤーになっていると、そういう認識が僕にはあるんです。
メディアの人たちは「僕たちは政治の当事者じゃないんです」と言う。小沢の事件も含めて「事件が起きていることを単にそのまま伝えるだけの存在なんです」と、こういうふうに自己規定したがります。
佐々木:しかし、それは違いますね。
◆長谷川:実は永田町、霞が関のプレイヤーたちはメディアは道具だと思っているわけです。自分たちの思いを達成するために世の中を動かす、すごく便利な道具、重要な道具だと思っています。メディアという道具をどう使いこなしたら自分たちの目的が達成できるか、そう考えているわけですよ。
その全体状況を説明しようと思ったら、メディアさえも客体視し、メディアの在り方もメディア自身がそれを問うていかなくてはいけない、もう、こういうところに立ち至っているんじゃないかと思うんですね。
佐々木:まったく同感です。
長谷川:だからこそ、マスコミが検察のいうままをあたかもポチのように伝えている状況には、いったいこれはなんなんだと、僕は自然にそういうコラムを書いたんです。
佐々木:あれ、書いて大丈夫だったんですか。
長谷川:ああ(笑)、大丈夫っていうか、実は、本当はあの内容を社説で書きたかったんですね(笑)。
ところが社説で書くには他の論説委員の合意も得なくちゃいけないということで、多少議論もしたんです。結果として社説で書くには至らず、それだったら自分の署名で書こうかなと思って。
佐々木:なるほど。一応、社内でのチェックがあるんですよね。
長谷川:チェックは上司が読みますが、あれはまったくスルー。なんのチェックも一行もされていないです。
佐々木:あとから紙面審査などでコメントされたことは。
長谷川:ということはなかったですね。
佐々木:そうなんですか。逆に賞賛を浴びたりとか。
長谷川:社内全部は知りませんけど・・・、とんでもないこと書くなって思った人もいるだろうけど・・・。
佐々木:社内的にはなんとなくスルーして終わったみたいな。
長谷川:というか、僕はあまり社内のことは気にしないので、そういうことは全然構わないというか(笑)
佐々木:なるほど(笑)
3へ続く >
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<貼り付けおわり>
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