2010年06月29日

声明「小選挙区と二大政党制に批判を」

「風」では昨年の総選挙前に共同声明「国会議員の定数削減に抗議する」を発表しています。

共同声明「国会議員の定数削減に抗議する」
http://kaze.fm/wordpress/?p=276

今回、小選挙区制廃止をめざす連絡会が声明「小選挙区制と二大政党制に批判を」を公表しているので、賛同を呼びかけます。「風」も団体賛同しています。

太田光征
http://otasa.net/


    声明 小選挙区制と二大政党制に批判を
http://kusanomi.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-5344.html

 七月一一日の参院選投票日を目前に各党はマニフェストを公表しはじめたが、民主党は「参議院の定数を40程度削減。衆議院は比例定数を衆議院は比例定数を80削減。」と打ち出した。野党第一党の自民党は「国会議員を3割削減する」と書き、さながら定数減らし合戦となっている。

比例区の定数を減らすことはますます小政党を国会から閉め出すことを意味している。日本の議員定数が多いなどと言うが、人口が日本の半分のイギリスの下院は六五〇議席である。

 現在でさえ、小選挙区制によって、昨年八月の総選挙では死票が四六・三%=三二七〇万票にも及び、得票と獲得議席との乖離が著しい。小選挙区で民主党は得票率四七・四%で七三・六%の議席を確保。反対に自民党の得票率は三八・七%にも関わらず議席獲得率は二一・三%にとどまる。

第三党以下はさらに得票と獲得議席のギャップが大きくなる。民意は国会の議席に反映されていないのである。したがって、小選挙区制を強化する議員定数削減は、民意に基づく政治=民主主義の一層の破壊を意味する。私たちは、国会議員の定数削減に強く反対する。

国会議員にかかわる経費の削減が必要なら、議員の歳費など一人の議員の経費を削減すれば済む。なぜ、議員定数削減となるのか。

同時に、一九九四年に小選挙区制を導入するさいにマスコミあげて謳い文句にしていた「二大政党制」に大きな落とし穴があることを明らかにしたい。民意が多様化している社会で、民意の反映をただ二つの政党に収斂させることは、民主主義と根本的に相容れない。

「二大政党制」の模範とされてきたイギリスで、この五月の総選挙を通してこの「二大政党制」は大きく揺らぎ、その見直しが提起され進んでいる。小政党を排除することになる「二大政党制」神話に囚われることは、民主主義の死を意味すると言って過言ではない。少数者の声が圧殺されるからである。

 合わせて、立候補権を著しく制限する法外な供託金制度を改善することを強く求める。比例区では六〇〇万円、選挙区では三〇〇万円もの供託金となっているが、他の国に比べてもすさまじい高額である(フランスはゼロ、イギリスは九万円)。これでは普通の市民が立候補することはできない。

 政党とその他政治団体との差別も大きな弊害である。戸別訪問の禁止をはじめ選挙活動が大幅に制限されている。政党助成金も問題である。年間三二〇億円にも及ぶ税金を投入しているが、受け取りを拒否している日本共産党に配分される分は国庫に戻されるのではなく他の政党に再配分されている。

 総じて、市民の政治参加の機会と条件を大幅に制限する公職選挙法を根本的に改善する必要がある。

 私たちは、各政党にこれらの諸点を強く要求するとともに、多くの市民がこれらの問題を日本の民主主義の根本にかかわる問題として捉え、改善のための行動に取り組むことを心から訴える。ぜひ、賛同の輪を拡げよう!
  
小選挙区制廃止をめざす連絡会
   

 この声明は、近日中に公表し、その後も賛同募集を続ける予定です。
 右声明への賛同を拡げよう。公表時に連記します。時期をみて各政党・地方議会・議員に届けることを検討しています。
  
賛同する方は、至急、メールでご連絡ください。

氏名 (      )   肩書(               )
電子メール kusanomi@notnet.jp
連絡先:草の実アカデミー
〒114-0023 東京都北区滝野川6−82−2
   FAX 03-3916-2676  TEL  03-3916-2664(火・木・土日祝)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2010年6月28日現在 77 団体・個人

賛同者 草の実アカデミー(代表:林克明)
    「平和への結集」をめざす市民の風
政治の変革をめざす市民連帯(代表:岡本磐男)
    BOCあごら編集部(事務局:斎藤千代)
    
    山口久美子(翻訳家)
    中田順子(会社員)
日隅一雄(弁護士・NPJ編集長)
    田所智子(医学博士)
    山崎康彦(ブロガー「杉並からの情報発信です」)
    酒井 信 (日本図書館協会監事)
    紅林進(政治の変革をめざす市民連帯世話人)
    酒井雅巳(東京都学校ユニオン、難民を支援し、連帯する会)
    酒井徹(名古屋ふれあいユニオン運営委員長)
    坂上誠(松戸清掃労組書記長)

    井黒 豊(地方公務員)
井黒 史(保育士)
土井桂子(広島市在住、日本基督教団西中国教区常置委員)
原田伊三郎(小選挙区制廃止をめざす連絡会幹事)
永野 勇 (市原市民)
野村修身(工学博士)
藤野 龍一
福士敬子(都議会議員)
堀 考信(三島市会議員)
神谷扶左子(鎌倉市民)

    時をみつめる会
セルフ・エスティーム・リンケージ
佐藤和之(労働者ユニオンLIAF)
黒薮哲哉(ジャーナリスト)
伴英幸(原子力資料情報室共同代表)
蔵田計成(著述業)
    深津 真澄(政治ジャーナリスト)
高橋 聡(政治の変革をめざす市民連帯世話人)
斎藤貴男(ジャーナリスト)
太田光征(http://otasa.net/

    清水義仁(会社員)
    石垣 敏夫(市民が求め創るマニフェストの会世話人)
    さとうしゅういち(民主党広島県連ネット情報発信力NO1)
    大橋真司(静岡市民)
村岡到(「プランB]編集長)
    川本幸立(千葉県議会議員)
    寺尾光身(てらおてるみ・元理系教員)
    伊藤あきこ(会社員)
    森下泰典(会社員)
    水上正貴(『金融労働調査時報』編集長)
    
    元 百合子(もと ゆりこ・大学教員)
    大津留公彦(ブロガー)
    矢崎栄司 (著述業・アースワークルーム主宰)
  50 林田力(『東急不動産だまし売り裁判』著者)
    いまのまさし(音声ブロガー・ブログネーム=「柳川龍太郎(仮名)」)
    朝倉幹晴(船橋市議)
    末次 圭介(大学院生・翻訳者)
    岩川 保久(通翻訳者)

上田正雄(会社員・千葉県在住)
    寺島栄宏(「21世紀を愉しむ会」)

    宮坂貫司安東つとむ(フォーラム色川代表幹事)
    寺島栄宏(「21世紀を愉しむ会」)
    吉田万三(元足立区長)
 

60  那須雅之(新宿区議会議員)
    鞍田東 いわき市民
   橋野高明(同志社大人文科学研究所研究員・日本キリスト教団牧師)
   古屋泰(日本語教師)
   谷俊夫(埼玉県民)
   彦坂 諦(ひこさか たい・作家)
   崎山比早子(医師)
   木戸衛一(大阪大学教員)
   加藤和博(市民)
   郡島 恒昭(仏教徒非戦の会・福岡代表 靖国参拝違憲「福岡判決」を 活 かす会代表)
 

70  東本高志(市民・大分市在住)
    鎌倉 淑子(千葉市市民)
    城進(じょう すすむ・沼津市民)
    石井長世(日本ジャーナリスト会議会員)
    田口 ひろこ
    岡田良子(西東京平和遺族会)
    澁川 慧子(東京都杉並区)
    松原 秀臣(愛知県名古屋市)
    川辺一弘 (公立中学校教員)
posted by 風の人 at 10:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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