2010年05月13日

訂正版「シオニズムはホロコーストより悪い」

転載します。

太田光征
http://otasa.net/

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この5月2日、ユダヤ教正統派の反シオニズム運動「ネトレイ・カルタ」の指導者:ラビ、モシェ・ヒルシュがエルサレムで亡くなりました。87歳でした。

ちょうど先月、邦訳出版記念で来日されたヤコブ・ラブキン教授(『トーラーの名において―シオニズムに対するユダヤ教の抵抗の歴史』平凡社)のおかげで、シオニズムに拠って立つイスラエル国家が本来のユダヤ教にいかに反するものであるかをひろくふかく学ぶことができました。著書の中でも「ネトレイ・カルタ」http://www.nkusa.org/のラビたちの真摯で激しいシオニズム・イスラエル国家糾弾の声が再三紹介されています。例えば、「イスラエル国家の滅亡を祈る」などです。

紹介するイスラエル・シャミールは、『アメリカ:あるユダヤ国家』http://doujibar.ganriki.net:80/translations/4-1,ajewishstate.html

でアメリカを根底から批判するなど国際的に注目されているラディカルなユダヤ人思想家です。彼が弔問のために、正統派ユダヤ教徒の居住区を訪れました。

パレスチナ連帯・札幌 松元保昭

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Our Condolences to Neturei Karta

From Israel Shamir  www.israelshamir.net

■ネトレイ・カルタへの哀悼

イスラエル・シャミール

その熱烈な反シオニストの立場と宗教的な原理主義で有名な独特のユダヤ人グループ:ネトレイ・カルタはその指導者ラビ、モシェ・ヒルシュを失った。しかし同様に強固な見解をもっている男、息子のラビ、メイル・ヒルシュが彼の後を継いだ。

5月5日、私は友人で魂の指導者(ナブルスの)セバスティア正教会の主教テオドシオス・アターアッラー・ハンナと共に、ネトレイ・カルタの長、亡きラビ、モシェ・ヒルシュの家族と彼の信奉者を慰めに行った。

私たちは、正統派ユダヤ教徒居住区メア・シェアリーム(ヤッファ門北北西の西エルサレム)の中心部に足を踏み入れた。そこで私たちは、すべての家々にシオニズムを非難するステッカーが貼られていることに驚かされたのである。そのスローガンは、「シオニストたちは出て行け」、「シオニズムはホロコーストより悪い」、「ユダヤ人はシオニズムを憎む」などである。

こうしたスローガンのために、カナダやドイツでは投獄される者がいるかもしれない。こうした感情はメア・シェアリームの中でさえ全員ではないと主張する人たちもいるかもしれない。しかし、もし居住者の大多数がそのスローガンに反対しているのであれば、ステッカーは破られるかなにかしているだろう。どの壁にも、ラビ、モシェ・ヒルシュへの哀悼の意で埋め尽くされていたのである。

私たちは、軽快にかつ恐れを抱いて足を踏みしめた。これらほとんどの原理主義ユダヤ教徒たちが、クリスチャンでアラブ人の主教であり非ユダヤ人である彼をどのように扱うか誰が知ろう。しかし彼らはみな快く受け入れてくれたのである。女性たちは私たちに微笑みかけ、ひとりの少年は「シオニストに近づかないで」と声をかけてくれたのだった。 

モシェ・ヒルシュは87歳であった。昨年には指導者はめったに外出しなくなったが、しかし(ネトレイ・カルタの)組織の活動は中断されなかった。並みの反シオニストではない。彼らは、ホロコースト会議に参加するためテヘランへ行った。アフマディネジャドに会い、その行動で世界中にユダヤ教の価値を明らかにしたのだ。

また亡き指導者ヤセル・アラファトの親友でもあった。さらにパレスチナ自治政府(PNA)におけるユダヤ人問題担当大臣の肩書きをもっていた。大勢のユダヤ人だけでなく、この日、彼の家族に哀悼の意を表するため多くのパレスチナ人が訪れた。

この偉大で勇敢なまさにソドムの男たちに、こころからの哀悼の意を表わし彼らが慰められることを祈る。

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パレスチナ連帯・札幌 代表 松元保昭
〒004-0841 札幌市清田区清田1-3-3-19
TEL/FAX : 011−882−0705
E-Mail : y_matsu29@ybb.ne.jp
振込み口座:郵便振替 02700-8-75538 
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posted by 風の人 at 20:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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