いつも送らせていただきありがとうございます。
「選挙を市民の手に!」会員の中田です。
(重複おゆるしください)
日本で、みなさまご存じのカレル・ヴァン・ウォルフレン氏。
彼の中央公論寄稿文を、ブログ「永田町異聞」さんが、紹介されています。
この論文は長文なので、ブログで論旨を要約されていますので、
さらに、前半一部を、メールで掲載ご案内させていただきます。
私たちにわかりやすく、現在起きている政治の混迷を、
明治からの、日本の政治のしくみについて。歴史と官僚機構の成り立ちを論じて、
カレル・ヴァン・ウォルフレン氏が、書かれています。
日本のマスメディア(新聞・テレビなど)の報道を、
私たちが信じて論じるることの愚行から、
もうそろそろ抜け出さなくてはいけないのではないでしょうか?
ほんとうの「メディアリテラシーの視点を持つ学校教育」が、
日本ではとても必要だし、大切と私も痛感します。
国民の知る権利が保障されず、情報公開・開示がされていない日本。
日本の後進国ぶりはほんとうにひどいです。
フリーのジャーナリストや、ネットメディアの政権交代後の、
すばらしい活躍に、毎日私は声援を送っています。
玉石混合とはいわれますが、インターネットの情報は、新聞もテレビも、寄せ付けない、
多様な視点と素材のおもしろさに、私はなんだか、はまっております(笑)
もちろん原本の著作。書籍等をじっくり読むたのしみは味わいつつ。
【阿修羅版】の投稿に対するコメントも、おもしろいので、
以下ご参考まで。アドレスも貼り付けておきます。
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【阿修羅】
http://www.asyura2.com/10/senkyo82/msg/972.html
【転載開始】
鳩山政権潰しの動きに警告するウォルフレン論文 (永田町異聞)
http://ameblo.jp/aratakyo/entry-10489860569.html
鳩山政権潰しの動きに警告するウォルフレン論文
オランダ出身のジャーナリストで、アムステルダム大学教授、カレル・ヴァン・ウォルフレン氏は、
ベストセラー「人間を幸福にしない日本というシステム」の著者として知られる。
国民自らの選択で初めて歴史的な政権交代を成し遂げたこの日本で、古い日本を守ろうとする官僚、検察、メディアが、新しく誕生した政権を潰そうとしている動きに対し、中央公論の最新号に寄稿した論文で重大な懸念を表明しておられる。
大変な長文だが、ここ(http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20100319-01-0501.html) をクリックしていただくと、原文(井上実訳)を読んでいただくことができる。
下記に、筆者なりの要約をしてみたので、参考にいただければ幸いだ。
【日本政治再生を巡る権力闘争の謎】
いま日本はきわめて重要な時期にある。真の民主主義をこの国で実現できるかどうかは、これからの数年にかかっている。内閣中心政権を確立することができるならば、あらゆる国々に対し、重要な規範を示すことになる。
それを実現させるためには、険しい関門を突破しなければなるまい。国際社会で、真に独立した国家たらんとする民主党の理念を打ち砕こうとするのは、国内勢力ばかりではない。アメリカ政府もまたしかりである。
この世界に、望ましい政治のあり方を示そうとしているのが、他ならぬこの日本であるなどと、わずか数年前、筆者を含め誰に予測し得たであろうか。予測しがたいことが現実に起きた。
民主党政権発足後の日本で起こりつつある変化には、実は大半の日本人が考えている以上に大きな意味がある、と筆者は感じている。
民主党が行おうとしていることに、どのような意義があるのかは、明治時代に日本の政治機構がどのように形成されたかを知らずして、理解することはむずかしい。
当時、選挙によって選ばれた政治家の力を骨抜きにするための仕組みが、政治システムの中に意図的に組み込まれたのである。
民主党は、山県有朋によって確立された日本の官僚制度(そして軍隊)という、この国のガバナンスの伝統と決別しようとしているのである。
山県は、表向きに政治家に与えられている権力を、行使できなくなるような仕組みを導入したのだ。
山県が密かにこのような仕掛けをしたからこそ、日本の政治システムは、1930年代になって、軍官僚たちがこの国をハイジャックする方向へと進化していったのである。山県の遺産は、その後もキャリア官僚と、国会議員という、実に奇妙な関係性の中に受け継がれていった。
いま民主党が自ら背負う課題は、生易しいものではない。この課題に着手した者は、いまだかつて誰ひとり存在しないのである。手本と仰ぐことが可能な経験則は存在しないのである。
民主党の閣僚が、政策を見直そうとするたび、激しい抵抗に遭遇する。彼らに抵抗するのは、有権者ではない。旧態依然とした非民主主義的な体制に、がっちりと埋め込まれた利害に他ならない。
明治時代に設立された、議会や内閣といった民主主義の基本的な機構・制度は日本では本来の目的に沿う形で利用されてはこなかった。
そして現在、政治主導を可能にするような機構を、民主党はほぼ無から創り上げることを余儀なくされている。
これを見て、民主党の連立内閣の大臣たちが手をこまねいていると考える、気の短い人々も大勢いることだろう。
たとえば外務省や防衛省などの官僚たちは、政治家たちに、従来の省内でのやり方にしたがわせようと躍起になっている。
明治以来存続してきた日本の政治システムを変えることは容易ではない。システム内部には自らを守ろうとする強力なメカニズムがあるからだ。
一年ほど日本を留守にしていた筆者が、昨年戻ってきたさい、日本の友人たちは夏の選挙で事態が劇的に変化したと興奮の面持ちで話してくれた。
そのとき筆者は即座に「小沢を引きずり下ろそうとするスキャンダルの方はどうなった?」と訊ね返した。必ずそのような動きが出るに違いないことは、最初からわかっていたのだ。
日本の官僚機構に備わった防御機能は、まるで人体の免疫システムのように作用するからだ。
あらゆる国々は表向きの、理論的なシステムとは別個に、現実の中で機能する実質的な権力システムというべきものを有している。政治の本音と建前の差は日本に限らずどんな国にもある。
実質的な権力システムは、公式の政治システムの内部に存在している。
軍産複合体や巨大金融・保険企業の利益に権力が手を貸し、彼らの利害を有権者の要求に優先させた、この10年間のアメリカの政治など、その典型例だといえよう。
いまから19年前、日本で起きた有名なスキャンダル事件について研究をした私は『中央公論』に寄稿した。
その中で、日本のシステム内部には、普通は許容されても、過剰となるや、たちまち作用する免疫システムが備わっており、この免疫システムの一角を担うのが、メディアと二人三脚で動く日本の検察である、と結論づけた。
検察とメディアにとって、改革を志す政治家たちは格好の標的である。彼らは険しく目を光らせながら、問題になりそうなごく些細な犯罪行為を探し、場合によっては架空の事件を作り出す。
薬害エイズ事件で、厚生官僚に真実を明らかにするよう強く迫り、日本の国民から絶大な支持を得た菅直人は、それからわずか数年後、その名声を傷つけるようなスキャンダルに見舞われた。
さて、この日本の非公式な権力システムにとり、いまだかつて遭遇したことのないほどの手強い脅威こそが、現在の民主党政権なのである。
実際の権力システムを本来かくあるべしという状態に近づけようとする動きほど恐ろしいことは、彼らにとって他にない。
そこで検察とメディアは、鳩山由紀夫が首相になるや直ちに手を組み、彼らの地位を脅かしかねないスキャンダルを叩いたのである。
日本の超法規的な政治システムが山県有朋の遺産だとすれば、検察というイメージ、そしてその実質的な役割を確立した人物もまた、日本の歴史に存在する。平沼騏一郎である。
彼は「天皇の意思」を実行する官僚が道徳的に卓越する存在であることを、狂信的とも言える熱意をもって信じて疑わなかった。山県のように彼もまた、国体思想が説く神秘的で道徳的に汚れなき国家の擁護者を自任していた。
1945年以降も、平沼を信奉する人々の影響力によって、日本の司法制度の改革は阻止された。
ある意味では現在の検察官たちの動きを見ていると、そこにいまなお司法制度を政府という存在を超えた至高なる神聖な存在とする価値観が残っているのではないか、と思わせるものがある。
オランダにおける日本学の第一人者ウィム・ボートは、日本の検察は古代中国の検閲(秦代の焚書坑儒など)を彷彿させると述べている。
日本の検察官が行使する自由裁量権は、これまで多くの海外の法律専門家たちを驚かせてきた。
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<要約一部のみ、貼り付け終了>
<以下略>
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