2010年01月20日

田中良紹さんの「成熟政治と未熟政治」の投稿をご紹介します。

「選挙を市民の手に! 」会員の中田です。

(転送転載歓迎です)

あまりにもひどい、既存のマスコミ報道と検察の横暴に腹を立てまくっています。
(但し、テレビはここのところまったく見ないです。新聞はお金を払って読む気にはなりません)
国家権力、検察・警察からのターゲットが決まれば、、、、と。
非常に底なしの恐ろしさを、あらためて感じます。

下記紹介の田中良紹さん文章「成熟政治と未熟政治」を読まれたある方のコメント。
すみませんが、勝手に引用させてもらいます。
まさに今。私のつたない思いとドンピシャ重なります。
そして、

池田佳代子さんご紹介。鈴木宗男さんの名演説は、すごい!
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51323542.html

----- 池田香代子さんブログより抜粋↓----
新党大地代表の鈴木宗男さんは映像は「来賓挨拶1」の最後、15分30秒あたりからです。

http://asx.pod.tv/dpj/free/2010/20100116taikai_02_v300.asx
この演説も、ぜひごらんください。

==貼り付け始め===
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「いつものことなのですが、今回も田中氏の記事を拝読し、腑に落ちました。
戦後我が国には民主主義が確立されたのだという教育を受け、近年おかしいと思いつつも、政治浄化を期待し続けてきた自分のバカさ加減に、笑いがこみ上げてきます。
封建制度の江戸時代から、開国を経て世界の仲間入りを果たすのに必要な機能としての「警察組織」と「官僚機構」だったのでしょう。
しかし、彼等の懸命な建国努力が実を結んでいったのに、我々国民が、追いついていけなかったように思えます。
言い換えると、私たちの生命・財産を守ることを警察力や官僚機構にお任せして、“時々”行なわれる選挙で、大して良く知らない人選びをすることで、偉そうに国民の権利を行使した、などと自己満足していたのだと思います。
そんな衆愚を見て、賢いと自認する既存メディアが、官僚と結びついて、あきれ果てるような“社会の木鐸”を演ずるようになったのでしょう。結果、田中氏の言われるように、検察とメディアが権力の頂点にいる、今のような国になったのでしょうね。
しかし、ここまで田中氏にご教示いただいているのですから、もはや“衆愚”ならぬ“衆賢”となって、主権者としての義務を果たしていきたいものです。
米国風か、英国風か、あるいは仏国風かは分かりませんが、私は日本独自の公職選挙制度に改めて、国民の意思を実現できる制度の確立を望んでやみません。
今の小沢氏周辺の問題に関しては、まずは言い出しっぺの検察の責任者が、直接嫌疑内容を国民の前に明らかにし、取調べの可視化が担保されるまでは、マスコミ発表は理解できないし納得できません。従って、小沢氏の発言の方が、筋が通っていると思います。
間もなく憂き目を見るはずの既存マスコミに誘導される“世論”とやらの目を晦ますためなら、鳩山政権は堂々と役割の交代を行ってでも、粛々と国民主権の体制作りを進めていただきたい、と切に祈っています。

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田中良紹の「国会探検」(THE JOURNAL)
http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2010/01/post_205.html#more

成熟政治と未熟政治
 東北の雪景色を眺める旅をしていたら、またまた先進民主主義国ではありえない政治スキャンダルが勃発した。東京地検特捜部が政権政党の幹事長秘書を政治資金規正法違反容疑で次々逮捕したのである。たまたま佐藤栄佐久前福島県知事が書いた「知事抹殺・つくられた福島県汚職事件」(平凡社刊)を読みながら旅していたので、「またか」と思いうんざりした。

 先進民主主義国にも政治スキャンダルはあるが、これほど頻繁に「政治とカネ」の問題で大騒ぎする国も珍しい。政治家がスキャンダルで失脚するのは発展途上国の政治の特徴だから、日本は民主主義が未熟な発展途上国並と世界からは見られる。なぜこれほどに頻発するのか。日本国民は質の悪い政治家ばかりを選んでいるのか、それとも政治資金規正法が先進国とは違うのか、あるいは法を執行する検察官僚に問題があるのか。「知事抹殺」では、霞ヶ関と闘う事で知られた前福島県知事が、検察に事件をでっち上げられ、無実の罪を着せられたと悲痛な叫びを上げている。

 私は「政治とカネ」の話を聞く度にこの国の民主主義の幼児性を痛感させられる。私が知る限り先進民主主義国で政治家に求められているのは「悪人であること」である。何故なら国家の富を狙う他国から国家と国民を守るため、「騙し」や「脅し」が出来ないようでは安心して政治を任せられないからである。国民の暮らしを守り、外国と渡り合える力を持つ政治家なら、多少のスキャンダルなど問題にしない。それが「成熟」した国の考え方である。

 離婚を認めないカソリックのフランスは不倫に寛容である。政治家の性スキャンダルはまず問題にならない。しかしカソリックの世俗化を批判したピューリタンの子孫であるアメリカでは、政治家の性スキャンダルがかつては命取りになった。ところがクリントン大統領の性スキャンダルが暴露された時、アメリカ経済は好調で、国民は支持率を下げさせなかった。これを見たフランスは「アメリカもやっと成熟した」と評価したのである。

 アメリカで政治家になるには「カネ集めの能力」が大事である。オバマがヒラリーに勝ったのは巨額のカネを集める事に成功したからで、カネを集められない人間はリーダーになれない。そう言うとバカなマスコミが「それは企業献金でなく個人献金だ」と言うが、オバマの選挙資金のほとんどは企業献金であり、個人献金は四分の一程度に過ぎない。

 大統領選挙の費用を賄うため、共和党も民主党も水面下では外国にまで手を伸ばす。日本の企業にも集金人がやって来る。そのお礼に当選した暁にはパーティに招かれ、大統領と一緒に写真を撮ってくれる。ヤクザの親分の事務所に行くと時々アメリカ大統領と一緒に映った写真を見る事がある。おそらく献金した企業が招待券をヤクザの親分に回したのだろう、

 アメリカ大統領選挙には日本以上に中国からカネが流れる。ブッシュとゴアの選挙戦ではゴア陣営に中国系のカルト教団から大量の資金が流れたとブッシュ陣営が批判した。しかしだからといって事件になる訳ではない。アメリカは個人を選ぶ選挙なので個人を知って貰う必要がある。それが民主主義にとって何よりも大事なことだ。だからパーティを開き、献金を集めて個人を売り込む。献金をしたいと思わせる能力こそが政治家になる条件なのである。

 一方で個人ではなく政党を選ばせるのが英国のマニフェスト選挙である。こちらは政治家個人がカネを集める必要はない。選挙運動は政党のマニフェストを宣伝して歩くだけだから政党のカネに頼れば良い。従って「政治とカネ」の問題も起きない。その代わり政治家は勝手なことは許されず政党の命令に服さなければならない。最近の日本政治はこの方向を目指している。要するに自民党も民主党も日本共産党や公明党のような政党にならなければならないのである。

 ところが民主党の中に「最近の民主党は大政翼賛会で自由がない」などと不満を言う議員がいる。マニフェスト選挙になれば議員個人に自由など無いのは当たり前である。ところが日本ではマニフェスト選挙と言いながら個人を売り込む選挙をしているので混乱が起きている。今の公職選挙法はアメリカと同じに個人を売り込む選挙を想定している。しかしアメリカより制約が山ほどある。ご苦労なことだが日本では手を縛られて泳げと言われるような選挙を候補者は続けている。マニフェスト選挙を目指すにしても、アメリカ型をやるにしても、日本が成熟政治になるためには、今の公職選挙法を全面的に改正する必要がある。

 なぜ日本は先進民主主義国のような成熟政治になれないか。それは政党や政治家に権力が無く、官僚に権力があるからである。官僚にとって国家や国民を守るのは何よりも官僚でなければならない。国家や国民を守る強力な政治家が出現されては困るのである。だから未熟な国民に「政治家は聖人君子であるべきだ」とデマを刷り込む。「政治家は悪人であるべき」と言う成熟した民主主義国とは全く逆である。はるか古代や村落共同体のリーダーならともかく、国際政治と闘わなければならない現代で「聖人君子」に政治家は務まらない。

 未熟な国民にデマを刷り込む役目を果たしてきたのがメディアである。メディアの幼児性は今では目を覆うばかりだが、官僚との二人三脚でこの国の未熟政治を作り上げてきた。その挙げ句に実は両者とも自らの首を絞めつつある。最近出版された「知事抹殺・つくられた福島県汚職事件」や「リクルート事件・江副浩正の真実」は検察の「でっち上げ」の手法を詳細に描きながら、それを可能にしているのがメディアであることを明らかにした。これらを読んで両者の手口を知ると、現在の報道から検察が描くシナリオのポイントや弱点が読み解けるのだ。(略)

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==貼り付けおわり====

(文章はつづきますので。田中良紹の「国会探検」(THE JOURNAL)をごらんください。

http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2010/01/post_205.html#more
posted by 風の人 at 01:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般
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