民意を「集約」した国会で改憲発議はできません
憲法審査会の始動は不要です
憲法審査会の始動は不要です
憲法の改正は、主権者からの沸き立つような要求があった後でなければ着手してはなりません。与党が強行採決で成立させた改憲手続法に基づき、さらに憲法審査会規定を強行採決して、しゃにむに改憲を強行することは許されません。
憲法審査会の委員ポストは、議会会派の議員数比率に基づき各会派に比例配分することになっています。表向き、主権者の民意を同審査会に反映させるという趣旨だと理解できます。
しかし、あからさまに民意を「集約」すると謳って民意を「反映」しない小選挙区比例代表並立制が導入された現在では、そもそも、国会の議員構成が憲法改正に関する民意をまったく反映していません。同審査会の委員数によっては、小数政党の委員が全く参加できない事態もあり得ます。
これは、改憲発議というもっとも重要な主権行使の機会に、主権者の代理人が存在しないことを意味し、決定的に違憲です。民意を「集約」した国会、憲法審査会で改憲発議を行うことは許されません。
いま自民党と民主党を中心に、「行革」を理由に自らの身を削るとして、国会議員定数を削減する動きが盛んになっています。この定数削減が、比例区定数の削減であることは明白です。したがって削られるのは小数政党の身であり、主権者の主権です。
国会議員定数の削減が実現すれば、国会はますます民意を反映しない場になります。そうした国会で改憲案を発議することなどあってはなりません。
改憲国民投票には、莫大な税金を投ずる必要があります。国会議員定数の削減により小数政党が国会からさらに排除され、主権が切崩され、それに続き改憲プロセスが強行されれば、民意を反映しない壮大な無駄遣いの典型になるでしょう。税金無駄遣いの削減には、民意を反映した国会が必要なのです。
改憲プロセスをしゃにむに進める要求を主権者は行っていません。それよりも主権を保障する選挙制度を創設することがどの政治課題よりも優先されます。
国会議員の皆様におかれましては、主権者からの厳正で正当な信託に基づく政治代理業務に専心されるよう、お願い致します。
2009年6月3日
太田光征
http://otasa.net/
[参考]
世襲制限の立法化は壊憲クーデター
http://kaze.fm/wordpress/?p=269
選挙制度改正運動としての選挙区すみ分け投票の勧め
http://kaze.fm/wordpress/?p=268
比例区定数が100に削減された場合の衆院選比例区シミュレーション
http://kaze.fm/wordpress/?p=229
高田健@許すな!憲法改悪・市民連絡会です。
以下、転送転載にご協力下さい。
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緊急のお願い:憲法審査会の始動に反対するFAX(与党理事・委員への抗議と野党理事・委員への激励)を
憲法審査会始動の動きが衆院議院運営委員会で重大局面を迎えております。
この間、国会内外の力で食い止められてきた憲法審査会の「規程」制定問題について、2日の衆院議院運営委員会理事会で自民党は、9日の同委員会で自由討議、11日の本会議で規程案を採決という提案をしました。野党は同調せず、協議継続になっていますが、自民党は与党単独でも強行する姿勢です。国会会期は延長されたとはいえ、いつ解散になるか分かりません。与党は早期に議決したいとしています。憲法審査会が始動すれば、改憲案を議論することが可能になります。
以下に、本日の「赤旗」紙の「自民党/憲法審査会始動狙う/規程案、11日採決を提案」という記事を紹介致します。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-06-03/2009060301_04_1.html
事態は緊急です。与党の議員運営委員に抗議のFAXを。野党の委員には激励のFAXを、緊急にお願いします。
なお、9日(火)12:00から、この問題と海賊新法で国会デモを行います
(日比谷公園霞門集合)。転送・転載にご協力下さい。
1. 国民が改憲を望んでいない下で強行採決した改憲手続き法は抜本的に再検討されなくてはならない。
2. 憲法問題を強行採決するという憲法審査特別委員会での与党の姿勢は重大な反省が必要だ。
3. 18項目もの付帯決議が付いた改憲手続き法は欠陥立法だ。出直せ。
4. 与野党の合意がない下で、いま、憲法審査会を始動する緊急性は全くない。
5.憲法の改正に関わる重大問題を与党だけで強行採決するのは間違いだ。
などが私たちの主張です。
衆院議院運営委員会名簿 (FAX)
委員長 小坂 憲次 自民 03−3502―5120
理事 今井 宏 自民 03−3508−8966
理事 小此木 八郎 自民 03−3593−1774
理事 小野寺 五典 自民 03−3508−3912
理事 高木 毅 自民 03−3508−3506
理事 平沢 勝栄 自民 03−3508−3527
理事 渡辺 博道 自民 03−3597−2728
理事(筆頭) 玄葉 光一郎 民主 03−3591−2635
理事 渡辺 周 民主 03−3508−3767
理事 遠藤 乙彦 公明 03−3508−3415
委員 あかま 二郎 自民 03−3508−3236
委員 井脇 ノブ子 自民 03−3508−3061
委員 大塚 高司 自民 03−3508−3615
委員 奥野 信亮 自民 03−3502−5002
委員 亀岡 偉民 自民 03−3508−3941
委員 清水 清一朗 自民 03−3508−3828
委員 谷 公一 自民 03−3502−5048
委員 藤井 勇治 自民 03−3508−3534
委員 若宮 健嗣 自民 03−3508−3916
委員 近藤 洋介 民主 03−3508−3985
委員 高山 智司 民主 03−3508−3836
委員 伊藤 渉 公明 03−3508−3818
委員 佐々木 憲昭 共産 03−3508−7280
委員 保坂 展人 社民 03−5511−7877
委員 糸川 正晃 国民 03−3508―3839
タグ:憲法審査会
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しかるに、現在までのところ左翼議員を抱える民主党の“党内事情”により委員数などが決められず憲法審査会は機能していない。こうした「違法状態」を放置すべきではない。
国民には「憲法改正権」がある。これを行使できない状態におくことは国会の怠慢であり横暴である。
「護憲」を唱えるサヨク陣営は国民投票を行うことで堂々と改正案を否決する戦いをするべきである。国民投票自体を葬り去ろうというサヨクの暴挙を許してはならない。それは民意を無視する北朝鮮のような発想法である(もっとも、サヨクは北とお友達かもしれないが)。