2009年04月08日

北朝鮮による「飛翔体」発射報道について

北朝鮮は実験通信衛星「光明星(クァンミョンソン)2号」を運搬ロケット「銀河2号」で5日に打ち上げたと発表しました。日本のメディアは、ロケット発射の前から、報道の域を超えた情報を発信し続けてきたと思われます。

日本政府でさえ、同ロケットを「飛翔体」と表現することがあるにもかかわらず、メディアの多くは、「(弾道)ミサイル」、「テポドン2号」(とみられる)などと呼称しています。

インターネットでの解説によれば、テポドンとは、「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が開発していると推測される弾道ミサイルの(CIAによる)コードネーム」(http://gogen-allguide.com/te/taepodong.html)とのことです。

メディアの多くは、CIAが提供した情報の枠組みで報道してきたことになります。これは、報道姿勢として問題ではないでしょうか。

打ち上げた「衛生」が軌道を回っているとする北朝鮮政府の発表をそのまま信用するわけにはいきませんが、米国軍事関係者の分析を含め、「衛星」ではないとする論評も同様に鵜呑みにはできません。いずれの主張にも、納得できる根拠が欠落しています。

各報道機関には、根拠のある、政府発表を垂れ流しにしない、報道を期待いたします。

北朝鮮非難で統一された根拠のない論評といえるものが多かったのに比して、北朝鮮による「ミサイル」が日本にとって本当に脅威となるのか、「ミサイル防衛」が必要、有効なのかどうかなどについては、検証がほとんどなされていません。

ジリ貧支持率の麻生政権にとっては、今回の報道が、政権浮揚に働いたのではないでしょうか。2006年に同様の事件があった時に外務大臣だった現麻生首相は、「金正日に感謝しないといけないのかもしれませんが」と発言していました。
(http://atsukoba.seesaa.net/article/117017531.html)

自民党の坂本剛二衆議院議員も7日、「向こう(北朝鮮)は核を保有している。日本も『核を保有する』と言ってもいいのではないか」「日本が核武装も国連脱退もできないことはわかっている。ただ、北朝鮮に強く臨むため、例え話をした」と述べ、国連脱退にも言及したといいます。(4月7日 読売新聞)

この間の報道は、意図の有無にかかわらず、政府・自民党の非民主的キャンペーンに利用される性格のものではないかと思わざるを得ません。各報道機関には、主権者の熟議民主主義に貢献する冷静で根拠のある報道を期待いたします。

太田光征
http://otasa.net/

送付先
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posted by 風の人 at 17:52 | Comment(1) | TrackBack(1) | 一般
この記事へのコメント
■【主張】ミサイル決議 この内容なら評価したい―計り知れない世界へのインパクト!?
こんにちは。衛星打ち上げの技術は、すぐに弾道ミサイルに流用できますから、「衛星打ち上げロケット=弾道ミサイル」とみて間違いないです。その意味では、日本もすでに弾道ミサイルを所有していることになります。今回の北朝鮮のミサイル発射に対する、日本の反応、従来までとは異なってきました。まずは、麻生総理による迎撃宣言、それに、発射後は国会による抗議決議です。日本国内では、あまり報道などされないですが、海外ではインパクトをもって迎えられています。特に、北朝鮮は困惑していると思います。中国も日本の真意をはかりかねて様子見状態に入っています。ロシアも日本の資金をあてにしているので、様子見状態です。私は、以前から日本はもっと強い発言をすべきと考えてきましたが、今回の迎撃宣言さらには、国会の決議に関してはかなり満足しました。詳細は、是非私のブログをご覧になってください。
Posted by yutakarlson at 2009年04月09日 13:26
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Tracked: 2009-04-08 20:17