2009年02月08日

増田都子先生「反権力人権賞」受賞理由 と 近現代史第19回報告

皆様、重複失礼します。

増田都子先生が「多田謡子反権力人権賞」を受賞されました。
末尾に「選考理由」を転載させて頂きます。

2008年1月24日(土)14時〜17時、我孫子栄光教会、「冷戦後の世界と日本」の報告です。
長文を失礼します。

中曽根元首相がわかりやすく解説する国鉄民営化の本当の目的や、
自衛隊の海外派兵の歴史、増田先生の分限免職への経緯等、
学校の授業では余り聞けない史実も報告しますので、
驚かれた方は、悪しからず、です。

この授業は、あびこ平和ネット主催、全20回のシリーズ企画、
増田都子先生の社会科授業「近現代史の真実を知ろう」19回目です。

「多田謡子反権力人権賞」を受賞された先生なので、
眼が痛い方もいらっしゃるかと思いますが、
関心のある方は、先生について、下記をご覧下さい。
「増田都子のページ」 http://www.masudamiyako.org/

今回、14名の参加者。有り難うございます。


●今月の文章●

- 1973年5月26日 皇居で増原恵吉防衛庁長官、第4次防衛計画(3次防の2.2倍)について「内奏」に対し昭和天皇が激励
「近隣諸国に比べ自衛隊がそんなに大きいとは思えない。国会でなぜ問題になっているのか。国の守りは大事なので、旧軍の悪いことは真似せず、いいところを取り入れてしっかりやってほしい」


●日本近現代史年表より
- 1983年1月 中曽根首相訪米「日米は運命共同体」「日本列島はソ連に対する巨大な不沈空母」、...と発言。
 国鉄の分割・民営化を発表 ⇒ マスコミの国鉄労働者へのバッシング

〈国鉄分割民営化の目的〉
2005年11月20日放送 NHK総合テレビ インタビュー
アナ :中曽根さんは、国鉄の分割民営化が、55年体制を終末に導く大きな役割を果たした。
こういうことを本の中で書いておられますが、この場合ですね、結果としてそういう役割を果たしたのか、
或いはもう最初からそういう意識で民営化に取り組んでおられたのか、どちらなのでしょうか。
中曽根:それは意識的です。
アナ :意識的に。
中曽根:国鉄労働組合っていうのは、総評の中心だから、いずれこれを崩壊させなきゃいかん。
それで総理大臣になった時に、国鉄の民営化ということを真剣にやった。
それで皆さんのおかげでこれが出来た。
国鉄の民営化が出来たら、一番反対していた国鉄労働組合が崩壊した、
国鉄労働組合は総評の中核帯にあった、
それが崩壊したもんだから、総評が崩壊した、
総評が崩壊したら社会党が崩壊して現在みたいな社会党になった〜
アナ :それで55年体制は崩壊した
中曽根:そうです。
アナ :そこのところは見通しておったことですか
中曽根:一念でやったわけですね。

- 1986年4月26日 ウクライナのチェルノブイリ原発事故
- 1987年4月1日 国鉄からJRへ、組合員24万人⇒4万人へ
- 1989年1月7日 昭和天皇、死去
- 同年1月18日 長崎市長銃撃事件⇒右翼団体幹部、懲役12年
増田:昭和天皇死去時の大フィーバー!? 
&長崎市長銃撃事件に、昭和天皇の戦争責任について、
きちんと教えることを決意(いずれ、権力との衝突あるを覚悟)

- 同年11月21日 日本労働組合総連合会(=連合)結成、約800万人
 「労使協調」批判の共産党系組合は全国労働組合総連合(=全労連)結成、約89万人
 全国労働組合連絡協議会(=全労協)結成、13万人

-  1990年8月2日 イラク軍がクウェート侵攻
- 同年11月29日 国連の安全保障理事会が、武力行使決議を採択
 軍事措置容認は国連成立以来、2度目
- 1991年1月17日 米中心の多国籍軍、戦闘開始=湾岸戦争
 日本政府は、多国籍軍費用として1兆3千億円を拠出する...

- 1992年6月19日 宮沢喜一内閣、国連平和維持活動=PKO協力法、成立
 同年9月17日 自衛隊のカンボジア派遣
- 1993年3月11日〜 自衛隊のモザンビーク派遣(拳銃・小銃)
- 同年9月1日 アメリカ国防省「ボトムアップ・レビュー」発表
 ペリー国防長官の全米ユダヤ人委員会講演
 「アメリカ政府は日本政府に改憲を強く期待している」
 (浅井基文『平和大国化軍事大国か』近代文芸社)
- 1994年(93年〜) 北朝鮮核疑惑めぐり、米軍は臨戦態勢に入っていた
 (99年国会で暴露)、日本に対し1059項目の要求
- 同年9月21日〜12月28日 自衛隊のザイール、コンゴ派遣
- 1995年1月17日 阪神大震災
- 同年3月20日 地下鉄サリン事件、11人死亡=オウム真理教事件
- 同年9月4日 沖縄米兵による少女暴行事件
- 1996年2月11日〜 自衛隊ゴラン高原派遣(拳銃・小銃・ )
- 1997年3月 足立12中において卒業生が「国歌斉唱」時に着席、区議会で問題に
- 同年6月 足立16中での増田の沖縄米軍基地授業に対し反米偏向教育と攻撃始まる
- 同年5月30日 日本会議、結成
- 同年9月23日 「新しい日米防衛協力のための指針」(新ガイドライン)
- 1998年8月〜 都議会右翼都議&産経新聞による増田バッシング・キャンペーンが始まる
- 同年11月 第一処分・・・所属組合である全教・都教祖足立支部執行委員会は、
 増田処分歓迎キャンペーンのビラまき、『しんぶん赤旗(東京のページ)』が、
 その主張を肯定して報道
- 1999年3月 日本共産党、「国旗・国歌」法制化を提唱
- 同年5月24日 周辺事態法、自衛隊法一部改正法、成立
- 同年8月9日 国旗・国歌法、成立

- 2000年11月7日 米でブッシュ大統領当選
- 2001年1月29日 米大統領「イラン、イラク、北朝鮮」大量破壊兵器を持つ
 『悪の枢軸』と呼び、「先制攻撃もありえる」
- 同年9月11日 アメリカで911事件
- 同年10月7日 米英両国軍アフガン空爆を開始
 小泉内閣は、即座に支持
- 同年10月29日 テロ対策特措法、成立
 海上阻止行動に従事する米軍などの艦船に対して、洋上補給(給油)し、支援
- 2002年12月 海上自衛隊のイージス艦インド洋派遣
- 2003年6月6日 有事関連3法案、成立
 武力攻撃事態法、自衛隊法改正、安全保障会議設置法
- 同年7月26日 イラク特措法、成立・・・自衛隊派遣
- 2004年4月13日 明仁天皇、チェイニー米副大統領会談
 「自衛隊は給水や医療活動など、復興支援のために派遣されたものであり、
 イラクの人々の幸せに貢献することを願っております」(中日新聞WEB版13日午前)
- 同年6月18日 国民保護法、成立
- 同年9月1日〜 増田、「ノ・ムヒョン大統領三・一演説」を教材にして
 「扶桑社教科書&都議古賀俊昭の都議会侵略否定発言」を「歴史偽造主義」
 と批判して教えた授業で「戒告処分」を受け、現場外しの強制懲罰研修


●雑感
授業後に、地元の中学教師と話しました。
多田謡子反権力人権賞の受賞を伝える「ますだみやこニュース」を手渡して、
これまでの授業内容と近現代史講座の趣旨、増田先生の分限免職の経緯などを
話しました。

やはり、中学生の段階では、事実のみを教える教育が望ましい、
その史実が、どうだった、こうだったという判断は控えた方が良い、
という様な意見でした。
それは、中学生は何でも影響されやすい時期だ、という意味合いのようでした。

自分が「事実のみ」すら、学んできたのか?
教えることが出来るのか?
自分が事実すら知らず、事実を教えようとしている人を批判しているとしたら、
それはどういうことなのか。

増田先生ご指摘のように、
その教師が、昭和天皇裕仁が満州事変からアジア太平洋戦争において果たした
大元帥としての役割について「事実のみ」をきちんと教えたか、
聞いてみてたい。

増田先生のコメントの一部↓
MMMMMMMMMMMMMMMMMMM
 それに、私は「その史実が、どうだった、こうだったという判断」は教えていないはずですけど・・・「大日本帝国の戦争は全部、侵略戦争だった」という「史実」の評価については学問的定説であり世界の常識であるので教えますけどね・・・
MMMMMMMMMMMMMMMMMMM

事実のみを教える教育、で良いのか。
もしそうだとしても、どの史実を重要として選択するか。
教育基本法の理念では、教育の目的をどう定めているのか。

どんな意見にしろ、史実を伝えることを控えたり、自粛したりは、
子ども達の「真実を知る権利」を圧迫することになるのでは。

いろいろ考えさせられました。


●授業に関係なくお勧めの本●
森本達雄『ガンディー「知足」の精神』人間と歴史社、2008年。
笠松和平『持続可能なまちは小さく、美しい-上勝町の挑戦』学芸出版社、2008年。
武川正吾『シティズンシップとベーシック・インカムの可能性』法律文化社、2008年。
雨宮処凛『右翼と左翼はどうちがう?』河出書房新社、2007年。

●今後の予定●
2009年2月28日(土)13:30-15:30 アビスタ第4学習室にて
市民活動フェアでの*増田都子先生の社会科授業 
「朝鮮半島の人々との真の和解の道は?」

2009年3月14日(土)14:00-17:00 我孫子栄光教会にて 
第20回 近現代史学習を振り返って

皆様ぜひ、いらして下さい。

では、長くなりましたが、
今回の受賞についての「選考理由」を転載致します。

●選考理由   増田都子さん 「考える平和教育への攻撃との闘い」●

 30年以上、中学校で教えてきた社会科教師の増田都子さんは、1997年、足立区内の中学校の授業で沖縄の普天間基地をとりあげたビデオをもとに授業を進めたことを問題にされ、一部の右翼的父兄、教育委員会、校長、右翼的都議、マスコミなどから攻撃されました。増田さんの授業は、ビデオを見て一人一人の生徒が考えたことを書き、皆で考えていこうという紙上討論でした。この授業を「極端な反米教育だ」と断定した勢力は増田さんを教職から追い出すことを画策し、都議会やマスコミを舞台にしてキャンペーンを開始しました。

 2005年、ノムヒョン韓国大統領の歴史演説を教材にしてた授業の中で、日本の侵略戦争を否定して恥じない一部都議や扶桑社の教科書を批判した増田さんのノムヒョン大統領宛の手紙の一節を問題にして戒告処分が発令され、その後、生徒たちから引き離されて長期「研修」を命じられました。「ビデオ『侵略』を授業で見せるな」「検定済み教科書を批判したことを反省せよ」などという半年に及ぶ「研修」にも屈しない増田さんに対して、東京都教育委員会は2006年3月末に「分限免職」処分を発令しました。「処分に対して反省も改善もみられない」ことが理由でした。

 増田さんは今、不当な解雇を撤回する闘いを進めています。かつて、侵略戦争に荷担した教師たちは、戦後、その反省の中で「再び教え子を戦場に送らない」を合い言葉にして平和教育の運動を進めましたが、今、右傾化の中で、平和教育は風化しています。孤立しつつも平和教育を教師の責務として進める増田さんの解雇撤回闘争を心から支援する意志をこめて、受賞者として選考しました。

●●
皆さんのうちに平和がありますように、
平和は私からはじまる。

豊田 義信 yoshinobu000-lj(a)infoseek.jp

平和つむぎブログ http://heiwa0.seesaa.net/
●祝 鎌倉市平和都市宣言50周年(日本初)●
●2010年 あんぽ条約50周年改定でなく平和条約でいこ●


posted by 風の人 at 09:57 | Comment(0) | TrackBack(1) | 一般
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

日曜日  憂楽嘲(ごまめの翁)ブログの目次
Excerpt: 09年2月8日  日曜日  憂楽嘲(ごまめの翁)ブログの目次 1・元官僚の証言{/arrow_r/}(ここからお入り下さい) 2・何時もの支持率と国は失業者を{/arrow_r/}(ここからお入り..
Weblog: 護憲+グループ・ごまめのブログ
Tracked: 2009-02-08 20:47

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。