イスラエルの良心的兵役拒否運動の12月18日署名提出の報告が、
アメリカのユダヤ人団体経由で届きました。
(まだHPにはありません。http://december18th.org/)
イスラエルの若い母親が12月18日の行動日に参加したときの感想で、
長いのですが、最後に希望を与えてくれます。
今年兵役拒否者は100名でした。来年はもっと増えるでしょう。
大分 佐藤真喜子
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シュミニスティム12月18日行動の日の報告
(あるイスラエルの母親の感慨)
外国の人に伝えるのは難しく、またいくら誇張してもしたりないことですが、
イスラエルの文化には軍隊の英雄的イメージが隅々まで満ちあふれています。
学校でも、広告にも、販売活動にも、商店割引にも、隣人との討論にも、
とにかく想像できるあらゆるところに、軍隊はこの国への奉仕の究極の形
として描かれています。 私が最近、自分の5歳の娘を医者に連れて行ったとき、
ワクチンがどう効くか、女医さんは娘に次のように説明しました。
「私たちを守る軍隊をイスラエルがどのように持っているか知ってるでしょう?
ワクチンは、あなたの体の軍隊でしょう?」
軍隊は、いたるところに当たり前に存在するのです。
それだからこそ、シュミニスティムはいっそう素晴らしいのです。 彼らは高校
を卒業したばかりの若者ですが、自分たちがどっぷり浸かっていたあらゆる神話
を何とか打破し、軍隊が実際に行うことを自分たちで悟りました。 軍隊に入隊
すれば不道徳な行為を無理矢理に行わされてしまうことになるとの結論に達した
あと彼らは、その次に行うべき、とはいえとても困難な行動を、軍に入隊する
のを拒否することで起こしました。 彼ら全員、家族からの圧力、仲間の圧力、
そして社会からのとても強い圧力に向かい合って、です。
私にとっては、2人のイスラエルの娘を育てている最中の母として、
シュミニスティムの若者ほどよいお手本はありません。それで
私は、彼らの運動に連帯する12月18日の行動の日に長女を誘いました。
うれしいことに、彼女は妹のパーティを早めに退席して同行してくれました。
行動の日はすでに、喜ばしい注目を各地から集めていました。今朝の
Haaretz誌の一面や、アメリカ軍の兵役拒否者からの感動的な連帯声明
(www.couragetoresist.org/x/content/view/649/1/)、さらにアムネスティ・
インターナショナルからの力強い支援声明(www.amnesty.org/en/news-and
-updates/news/israeli-teenager-jailed-refusing-serve-army-20081218)
などです。
私と娘が防衛省に到着したとき、最初に目に入ったものは、道路に並べられた
幾つもの箱、箱、箱・・・・ これらは国際的運動により生まれた、
総計2万を超える手紙や葉書でした。
私たちは軍本部の堂々とした建物の道路向かいに並びました。そこが警察が
私たちに許可した一番近い位置でした。私たち支援者の人数は多くはなく、
200名ほどでしたが、そのこともまた、イスラエルでの兵役拒否運動がどれほ
ど勇敢で、それでも未だに社会から孤立しており、それゆえ国際的な支援が
どれだけ重要であるかということを、私に思い起こさせました。
意気軒昂な私たち市民がシュプレヒコールを上げて支援するなか、出獄している
シュミニスティムの何人かや、服役中の若者の親戚らが交代に、署名手紙の
入った箱を防衛省の閉ざされた門まで運びました。そこで最終的に背広姿の
2人の男性が、すべての箱を門の内側に入れることに同意しました。今年の
シュミニスティムの若者たちは、オマールの父がモサドの副長官であったり、
サハールの家族がひるむことのない左翼活動家であったりすることからわかる
ように、良心的兵役拒否者がイスラエル社会のあらゆる一部から出ていること
を示唆するのによい見本のようなグループです。
イディッシュ文化には、ひとつの伝統的な信仰があります。それはユダヤ神話に
由来しており、神が彼らのために世界を救ったという、lamedvavniksと呼ばれる、
36名の正しくつつましい人々についてのものです。 シュミニスティムたちは
私たちのlamedvavniksであり、私たちの良心の声であり、またパレスチナ人を
支配したり、彼らにテロ行為をしたり、彼らを殺害したり、検問を強制したり、
住居を破壊したり、昔から自生するオリーブの木をめちゃくちゃにしたり、
隔離壁を建設したり、土地を没収したり、無理矢理包囲したり、その他
すべての、不道徳で非合法の占領行為に進んで参加しないような社会を建設
するという、小さく点滅する私たちの希望の灯火です。
デモの最後の数分に、私はこの運動を組織したうちのひとりと少し話しました。
彼女は「この手紙で私たちにできることがもっとある。テル・アビブの通りで
人に手渡せる。いろんなことがやれるわ」と言いました。行動の日が生み出した
運動を積み立てていくことに、彼女は明らかに気持ちが高揚して興奮していました。
そして私が娘とバイクに乗って、まだ暖かい12月の空気の中を帰宅するとき、
娘はこう言ったのです。「ママ、私は絶対に軍隊に入りたくない。」
この運動は、そういうところから始まりうるのです。なぜならば、6人とか、
10人、60人ではなく、仮に600人が兵役を拒否したらどうなるでしょう。
もし6000人が拒否すれば? 今のパレスチナ占領は終わるでしょう。
Rebecca Vilkomerson
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古居みずえ監督の映画「ぼくたちは見た」が8月5日から公開されています。2008年から2009年、世間が新年を祝っているときにイスラエル軍は激しい爆撃を行い1400名(内子供は300名)が犠牲になった、この事件に焦点をあてたドキュメンタリーです。
以前から、私でもできることはないのか、歯がゆく感じていました。しかし、実際にはなにもできず・・・今、このような活動を応援することだって、できることの一つなんだな、と気づきました。彼らを応援しています。2011年の消息がインターネットであまり流れていないのが心配です。(長々と失礼いたしました)