朝日新聞御中
11月初旬、こちらの記事についての訂正をお願いしました。
(初報)サッカー試合後イスラエル人を集団暴行…オランダで衝突、62人逮捕
https://www.asahi.com/articles/ASSC83SJLSC8SFVU18NM.html
確かに、写真の説明が変更されていますが、撮影者のアネット・デ・グラーフ氏が世界のメディアに要求している説明とは異なっています。写真は、オランダ市民を襲撃しているイスラエル人グループを示しています。
暴動は、イスラエルのチーム「マッカビ」支持者による反アラブ主義暴動が引き金です。下掲ブログ記事に暴動の経緯ならびに暴動およびその報道が及ぼしている深刻な影響についてまとめてあります。
オランダサッカー暴動のフェイクニュースがイスラエル支援ファシズムとムスリム抑圧を助長
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/506405073.html
オランダは、直近では、日本さえ賛成したのに、国連総会のUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)任務支持決議で棄権するほどのヤバい状況にあることをお含みおきください。
第3報では「…事件は、見方が変わってきている。」とありますが、試合翌日の11月8日には既に、警察がマッカビ支持者による暴力を発表しています。なのになぜ、8日付の初報と翌9日付の第2報で同じ反ユダヤ主義の動機を盛り込むのですか。
(第2報)オランダで集団暴行、イスラエル人標的か サッカー試合後、5人負傷
https://www.asahi.com/articles/DA3S16080580.html
(第3報)サッカー試合後の暴行事件が波紋 矛先は移民に、政権からは辞任者も
https://www.asahi.com/articles/ASSCR5RZWSCRUHBI01TM.html
逮捕のほとんどは試合前か試合中に起きており、記事の文脈で60人以上という数字を出すと、イスラエル人への暴行犯が60人以上と受けとられてしまいます。いわば「盛った数字」です。実際にはイスラエル人も逮捕されています。
朝日新聞におかれましては、既に刷り込まれた誤解と不適切な印象を払拭するための相応のタイトルを持つ新規記事の配信とフェイクニュースを流したことの謝罪をお願いします。内容としては、中傷以外にも反アラブ主義の先行暴動があったこと、市民からのマッカビ暴力防止対策の事前要求に対する当局の無視、警察によるマッカビ暴力の傍観と現地民からの被害届の無視、暴動前からの政権のイスラエル寄り姿勢と反人権性、被害を受けたアムステルダム市民の声、暴動を利用しての権利抑圧が大学予算削減反対(軍事化反対)デモにまで及んでいることなどを盛り込む必要があると思います。
2024年12月26日
太田光征
2024年12月26日
2024年12月24日
【報道追加訂正要求】講談社はフランスサッカー試合のフェイクニュースを訂正してください
ゲキサカ編集部御中
下掲記事の訂正をお願いしていた件で、一部訂正していただきありがとうございました。
フランス対イスラエルの入場者数は16611人…厳戒警備&空虚なスタンドに現地メディア「前代未聞の雰囲気」 | ゲキサカ
https://web.gekisaka.jp/news/world/detail/?419041-419041-fl
ただ、オランダサッカー暴動に関連してのマクロン大統領によるコメント「反ユダヤ主義に屈しない」やフランスサッカー暴動に関連してのイスラエル代表チーム監督によるコメント「我々を守ってくれた警備に感謝したい」が残っているため、両暴動のきっかけがイスラエル支持者側にあるのに、その対立勢力にあるという逆の印象を依然として与える可能性があります。
編集権を尊重すべきは重々承知しているのですが、今回のサッカー暴動の報道が深刻な政治的悪影響を与えているので、追加訂正をお願いします。
ちなみに、朝日新聞もオランダサッカー暴動に関して「イスラエル人を集団暴行」の記事を書き、本当は「オランダ人を襲撃しているマッカビ支持フーリガン」の写真に、「イスラエル側のサポーターと衝突するオランダ人の若者ら」という真逆のキャプションを付けていましたが、訂正要求の後、国籍不明とぼかす程度の訂正を行いました。その後、マッカビの支持者による「反アラブ的な言葉」(本当はアラブ人虐殺宣言)なども一応は紹介してある続報を出しまた。しかし、いずれの記事もまだ誤解を与える内容となっているので、追加訂正を求めていきます。
サッカー試合後イスラエル人を集団暴行…オランダで衝突、62人逮捕 [イスラエル・パレスチナ問題]:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASSC83SJLSC8SFVU18NM.html
サッカー試合後の暴行事件が波紋 矛先は移民に、政権からは辞任者も [イスラエル・パレスチナ問題]:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASSCR5RZWSCRUHBI01TM.html
ゲキサカの元々の記事中にある両人のコメントを生かすとすれば、やはり2つのサッカー試合にまつわる具体的事実を紹介する必要があるのではないでしょうか。
【目次】
[1] オランダサッカー暴動報道の深刻な政治的悪影響
[2] マクロン大統領のコメント
[3] イスラエル代表チーム監督のコメント
[4] フランス戦におけるリンチ事件についての追加情報
[5] ユダヤ人の右翼運動団体「ベタール」がフランス戦に「参戦」したことについて
[6] フランス戦における観客動員数の少なさの要因
[1] オランダサッカー暴動報道の深刻な政治的悪影響
この政治的悪影響については、こちらのブログ記事をご覧ください。
オランダサッカー暴動のフェイクニュースがイスラエル支援ファシズムとムスリム抑圧を助長
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/506405073.html
[2] マクロン大統領のコメント
オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義と見なすマクロン大統領の見方に対しては、(普段はイスラエル寄りの)CNNも珍しく報道しているように、(アムステルダムで攻撃されたイスラエル人は)「ユダヤ人だったからリンチされたのではなく、人種差別主義者で大量虐殺を支持していたから」とするフランスの国会議員マリー・メスミュール氏の見解などを対置できるでしょう。
フランス対イスラエルのサッカー試合、厳重な警備にもかかわらずファンが乱闘 | CNN
Fans scuffle despite heavy security presence at France-Israel soccer match | CNN
https://edition.cnn.com/2024/11/14/europe/israel-france-soccer-amsterdam-intl/index.html
「AP通信によると、試合開始早々、ゴール裏のスタンドにいた少数のサポーターの間で乱闘が起こり、警備員が介入するまでに約1分しかかからなかったという。関係者の中にはイスラエル国旗をまとった者もいたが、乱闘の原因は不明だとAP通信は伝えた。」
フランスの国会議員マリー・メスミュール氏:(アムステルダムで攻撃されたイスラエル人は)「ユダヤ人だったからリンチされたのではなく、人種差別主義者で大量虐殺を支持していたから。」
[3] イスラエル代表チーム監督のコメント
フランス戦でのリンチ事件は、当初お知らせした下掲X(旧ツイート)投稿*でも分かるとおり、イスラエル支持者側が起こしたものですし、[5]に示すとおり、ユダヤ人の右翼運動団体「ベタール」が、手に棒を抱えた自分らの写真をSNSに投稿して、フランスでの試合に乗り込むと表明しているほどです。
従って、イスラエル代表チーム監督のコメント「我々を守ってくれた警備に感謝したい」を紹介するだけでは、警備すべき対象について偏った印象を読者に与えることになります。
上記の事実などを監督コメントに対置する必要があると思います。
*https://x.com/RnaudBertrand/status/1857243663518372054
なお、このツイートの投稿主はユダヤ系とのことで、リンチ事件を追究している動機を下掲のように表明しています。
「私の父はユダヤ人で、祖母はホロコーストの生存者です、このバカ。私が戦っているのは、まさにあなたがしているような反ユダヤ主義の再定義です。なぜなら、二重基準と説明責任の欠如に人々が正当に憤慨し、結局それが本当の反ユダヤ主義を助長するからです。ユダヤ人は、キリスト教徒、イスラム教徒、仏教徒、無神論者などと異なる扱いを受けるべきではありません。私たちは皆人間であり、扱いの違いは恨みと憎しみを助長します。」
https://x.com/RnaudBertrand/status/1857250482001261014
[4] フランス戦におけるリンチ事件についての追加情報
◆スタッド・ド・フランスでの暴力:フランス対イスラエル戦でスタンドで何が起こったのか?
Violences au Stade de France : que s’est-il passe dans les tribunes lors de France-Israel ? ? Liberation
https://www.liberation.fr/checknews/violences-au-stade-de-france-que-sest-il-passe-dans-les-tribunes-lors-de-france-israel-20241115_ILQD2VLOJBGHDI4CSCVG4ZBVZU/
「ボビニー検察当局は、イスラエル支持者2人が逮捕されたと発表した。」
※Z14ゲート付近でパレスチナ旗を掲げた人物による挑発が乱闘のきっかけであると主張する動画付きSNS投稿もありますが、この記事でも指摘されているとおり、乱闘はN3とN4のゲート付近で起きました。
◆フランス対イスラエル、緊迫した夜の末に引き分け
France-Israel, un match nul au bout d’une soiree cadenassee ? Liberation
https://www.liberation.fr/sports/football/france-israel-un-match-nul-au-bout-dune-soiree-cadenassee-20241114_XZ2JC6CRDNFNLKMRWHW3KYTIIY/
「彼らはフードをかぶったイスラエル人によってそのように攻撃されたのです、はっきりさせてください。」
◆フランス対イスラエル:スタッド・ド・フランスのスタンドでの乱闘と群衆の動き
France-Israël : bagarre et mouvements de foule dans une tribune du Stade de France - Le Parisien
https://www.leparisien.fr/sports/football/equipe-de-france/france-israel-bagarre-et-mouvements-de-foule-dans-une-tribune-du-stade-de-france-14-11-2024-EGBT64W2KNGBZI5SXQJ377RATI.php
<ブルーズのサポーターが彼らの方向に走ってくる数十人のイスラエルサポーターを前に後退するのが見えます。>
<目撃者はル・パリジャンに対し、フランス陣営の観客からの「挑発」を受けて、フードをかぶった人々がフランス支持者のグループに向かって走ってくるのを見た、と語った。>
米CNN提携局*の仏BFMTV(RMC Sport運営元)は「襲撃」ではなく「接触」という表現で乱闘を報道しており、これに対してツイッターユーザーが批判コメントを寄せています。
◆「顔をマスクしているイスラエルのウルトラズ支持者がいました。すべて黒の服を着ています。彼らはフランスのサポーターと接触しており、ウォームアップが始まりました。」(Google音声翻訳に基づく)
https://x.com/BFMTV/status/1857160663610597819
*学校で刃物による襲撃、教師1人死亡 フランス - CNN.co.jp
https://www.cnn.co.jp/world/35210270.html
なお、BFMTVはサルコジ元大統領の不正選挙資金疑惑に絡んで同氏に有利な情報改ざんを行った疑惑が持たれているメディアです。
◆「サルコジを救え」作戦:カーラ・ブルニ氏につづき、BFM TV局関与の疑い。 - OVNI| オヴニー・パリの新聞
https://ovninavi.com/sauver-sarko/
ゲキサカも引用しているRMC Sportの報道によれば…
◆フランス対イスラエル:スタンドでの衝突で警察が2人を拘束
France-Israël: deux gardes à vue après les échauffourées dans les tribunes
https://rmcsport.bfmtv.com/football/equipe-de-france/france-israel-deux-gardes-a-vue-apres-les-echauffourees-dans-les-tribunes_AP-202411150420.html
<元内務大臣付国務長官(2018〜2020年)は、逮捕者の国籍についての詳細を明らかにすることを拒否した。 「それに関して私は何も情報を持っていない」と彼は付け加えた。>
◆フランス-イスラエル:29人が警察に拘束される
France-Israël: 29 personnes placées en garde à vue
https://rmcsport.bfmtv.com/football/equipe-de-france/france-israel-29-personnes-placees-en-garde-a-vue_AD-202411150696.html
パリ警察署長のローラン・ヌニェス氏はスタンド内での逮捕者2人について「彼らがフランスチームのサポーターだったのか、イスラエルチームのサポーターだったのかは明らかにしなかった。」
◆「イスラエル支持者が人を地面にリンチする様子を鮮明に映した新しいビデオ。最新のニュースは、これらの支持者は誰も逮捕されていないということです。」
https://x.com/CerveauxNon/status/1857326390250549572
◆「もう一つのビデオでは、フランスのファンが警察に対し、証拠のビデオを使って、イスラエルの支持者が喧嘩を始め、フランスの被害者を逮捕したと説明している。」
https://x.com/RnaudBertrand/status/1857251356354163093
◆「フランス対イスラエルの試合中にイスラエルサポーターが攻撃したとしてフランスのファン数人が非難している。」
https://x.com/SpectateursFr/status/1857158876031746236
[5] ユダヤ人の右翼運動団体「ベタール」がフランス戦に「参戦」したことについて
◆イスラエルのサッカーフーリガンがパリのスタジアム内で乱闘し始める衝撃的な瞬間
Shocking moment Israeli football hooligans start brawling inside Paris stadium
https://www.msn.com/en-gb/news/world/paris-braced-for-violence-with-ring-of-steel-set-up-ahead-of-france-vs-israel-match/ar-AA1u5hi8
国際的なシオニスト運動であるベタールは、ユダヤ人が「パリに来て」、「反撃」するように求めました。
組織の公式Xアカウントは、黒い服を着て木製の野球のバットで武装した仮面の男性の写真を共有し、「ゲームに参加する」と書いています。
ベタールが拡散した別の写真は、キャプションを付けて、首都に集まっている数十人のメンバーを示しています。「パリに来てください、友よ! [ページャーの絵文字]すべてのジハードのための。」
◆パリの親イスラエル集会:フランス対イスラエル戦前の緊張感あふれる祝賀会 - インタビュー
https://www.entrevue.fr/ja/rassemblement-pro-israelien-a-paris-un-gala-sous-haute-tension-avant-le-match-france-israel/
「国際ユダヤ人右翼運動のベタールは、フランス対イスラエル・ネーションズリーグの試合前日の13月XNUMX日にパリで反ユダヤ主義に抗議する集会を開催すると発表した。この集会は、アムステルダムでイスラエルのファンが受けた暴力事件を受けて開催され、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は国際スポーツイベントの警備強化をモサドに命じた。」
◆<昨夜、パリで開催された祝賀会で、「イスラエルの力と歴史のためにフランス語を話すシオニスト軍の動員」と題された祝賀会が開催された。私たちの敵が脅迫したとき、ユダヤ人の統一は最前線にいます。私たちの側には、自民党とベタールの兄弟たちがいます。>
https://x.com/UniteJuive/status/1857154425153867808
◆<シオニスト組織「ベタール」は、今夜のフランス対イスラエルの試合を前に、パリで杖を持って歩く同組織のメンバーの写真を投稿した。>
写真典拠://www.instagram.com/p/DCWaZk4NAM6
https://x.com/leylahamed/status/1857040324977148052
◆「ベタール(ベンヤミン・ネタニヤフ首相の極右民族主義政党、リクードの青年支部)のメンバーがサン・ドニのスタッド・ド・フランスの周囲に潜み、車両や近隣地域を巡回しているのが目撃された。」
https://x.com/AlertesInfos/status/1857193431694516248
◆<今日遅くにパリで「ポグロム」が起きているという報道がいくつかあった場合に備えて、これを投稿します。>
@Betar_USAのスクリーンショット「私たちはバットを持ってイベントを守る。あなたたちは私たちを殺したがっている。」
https://x.com/leylahamed/status/1857046501014323518
◆@Betar_USAの当該投稿は現在、残っていない:
france (from:Betar_USA) until:2024-11-16 since:2024-11-13 - 検索 / X
https://x.com/search?q=france%20(from%3ABetar_USA)%20until%3A2024-11-16%20since%3A2024-11-13&src=typed_query&f=top
[6] フランス戦における観客動員数の少なさの要因
なお、フランス戦における観客動員数の少なさは、ボイコット運動も大きな要因になっています。
厳重な警備の中、パリでフランス対イスラエルのサッカー試合に数百人が抗議
Hundreds protest against France-Israel football match in Paris amid high security | Euronews
https://www.euronews.com/my-europe/2024/11/15/hundreds-protest-against-france-israel-football-match-in-paris-amid-high-security
「安全上の懸念と多くのファンが試合をボイコットしたため、チケットの販売枚数はわずか13,000枚で、フランス代表チーム史上、ホーム戦の観客動員数としては最低となった。」
フランス対イスラエル戦は乱闘、ブーイング、記録的低さの観客動員数が特徴
France-Israel match marked by scuffles, booing and a record-low attendance | Middle East Eye
https://www.middleeasteye.net/news/scuffles-and-booing-france-face-israel-record-low-attendance
フランス系パレスチナ人弁護士のサラー・ハムーリ氏「この試合とマクロン、オランド、サルコジの参加は、現在進行中の大量虐殺へのフランスの共犯の一部だ。これは、イスラエル占領軍によるパレスチナとレバノンでのあらゆる行動、そしてパレスチナとレバノンでの虐殺継続に対する外交的ゴーサインだ」「今日、スタジアムの観客動員数が少なかったのは、フランスの世論がパレスチナの大義を支持し、(フランスの)人々が(パレスチナの)人々を支持していることを示している。」「パレスチナの人々の声が聞き届けられ、ボイコットが実施される必要があることを示している。」
2024年12月24日
太田光征
下掲記事の訂正をお願いしていた件で、一部訂正していただきありがとうございました。
フランス対イスラエルの入場者数は16611人…厳戒警備&空虚なスタンドに現地メディア「前代未聞の雰囲気」 | ゲキサカ
https://web.gekisaka.jp/news/world/detail/?419041-419041-fl
ただ、オランダサッカー暴動に関連してのマクロン大統領によるコメント「反ユダヤ主義に屈しない」やフランスサッカー暴動に関連してのイスラエル代表チーム監督によるコメント「我々を守ってくれた警備に感謝したい」が残っているため、両暴動のきっかけがイスラエル支持者側にあるのに、その対立勢力にあるという逆の印象を依然として与える可能性があります。
編集権を尊重すべきは重々承知しているのですが、今回のサッカー暴動の報道が深刻な政治的悪影響を与えているので、追加訂正をお願いします。
ちなみに、朝日新聞もオランダサッカー暴動に関して「イスラエル人を集団暴行」の記事を書き、本当は「オランダ人を襲撃しているマッカビ支持フーリガン」の写真に、「イスラエル側のサポーターと衝突するオランダ人の若者ら」という真逆のキャプションを付けていましたが、訂正要求の後、国籍不明とぼかす程度の訂正を行いました。その後、マッカビの支持者による「反アラブ的な言葉」(本当はアラブ人虐殺宣言)なども一応は紹介してある続報を出しまた。しかし、いずれの記事もまだ誤解を与える内容となっているので、追加訂正を求めていきます。
サッカー試合後イスラエル人を集団暴行…オランダで衝突、62人逮捕 [イスラエル・パレスチナ問題]:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASSC83SJLSC8SFVU18NM.html
サッカー試合後の暴行事件が波紋 矛先は移民に、政権からは辞任者も [イスラエル・パレスチナ問題]:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASSCR5RZWSCRUHBI01TM.html
ゲキサカの元々の記事中にある両人のコメントを生かすとすれば、やはり2つのサッカー試合にまつわる具体的事実を紹介する必要があるのではないでしょうか。
【目次】
[1] オランダサッカー暴動報道の深刻な政治的悪影響
[2] マクロン大統領のコメント
[3] イスラエル代表チーム監督のコメント
[4] フランス戦におけるリンチ事件についての追加情報
[5] ユダヤ人の右翼運動団体「ベタール」がフランス戦に「参戦」したことについて
[6] フランス戦における観客動員数の少なさの要因
[1] オランダサッカー暴動報道の深刻な政治的悪影響
この政治的悪影響については、こちらのブログ記事をご覧ください。
オランダサッカー暴動のフェイクニュースがイスラエル支援ファシズムとムスリム抑圧を助長
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/506405073.html
[2] マクロン大統領のコメント
オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義と見なすマクロン大統領の見方に対しては、(普段はイスラエル寄りの)CNNも珍しく報道しているように、(アムステルダムで攻撃されたイスラエル人は)「ユダヤ人だったからリンチされたのではなく、人種差別主義者で大量虐殺を支持していたから」とするフランスの国会議員マリー・メスミュール氏の見解などを対置できるでしょう。
フランス対イスラエルのサッカー試合、厳重な警備にもかかわらずファンが乱闘 | CNN
Fans scuffle despite heavy security presence at France-Israel soccer match | CNN
https://edition.cnn.com/2024/11/14/europe/israel-france-soccer-amsterdam-intl/index.html
「AP通信によると、試合開始早々、ゴール裏のスタンドにいた少数のサポーターの間で乱闘が起こり、警備員が介入するまでに約1分しかかからなかったという。関係者の中にはイスラエル国旗をまとった者もいたが、乱闘の原因は不明だとAP通信は伝えた。」
フランスの国会議員マリー・メスミュール氏:(アムステルダムで攻撃されたイスラエル人は)「ユダヤ人だったからリンチされたのではなく、人種差別主義者で大量虐殺を支持していたから。」
[3] イスラエル代表チーム監督のコメント
フランス戦でのリンチ事件は、当初お知らせした下掲X(旧ツイート)投稿*でも分かるとおり、イスラエル支持者側が起こしたものですし、[5]に示すとおり、ユダヤ人の右翼運動団体「ベタール」が、手に棒を抱えた自分らの写真をSNSに投稿して、フランスでの試合に乗り込むと表明しているほどです。
従って、イスラエル代表チーム監督のコメント「我々を守ってくれた警備に感謝したい」を紹介するだけでは、警備すべき対象について偏った印象を読者に与えることになります。
上記の事実などを監督コメントに対置する必要があると思います。
*https://x.com/RnaudBertrand/status/1857243663518372054
なお、このツイートの投稿主はユダヤ系とのことで、リンチ事件を追究している動機を下掲のように表明しています。
「私の父はユダヤ人で、祖母はホロコーストの生存者です、このバカ。私が戦っているのは、まさにあなたがしているような反ユダヤ主義の再定義です。なぜなら、二重基準と説明責任の欠如に人々が正当に憤慨し、結局それが本当の反ユダヤ主義を助長するからです。ユダヤ人は、キリスト教徒、イスラム教徒、仏教徒、無神論者などと異なる扱いを受けるべきではありません。私たちは皆人間であり、扱いの違いは恨みと憎しみを助長します。」
https://x.com/RnaudBertrand/status/1857250482001261014
[4] フランス戦におけるリンチ事件についての追加情報
◆スタッド・ド・フランスでの暴力:フランス対イスラエル戦でスタンドで何が起こったのか?
Violences au Stade de France : que s’est-il passe dans les tribunes lors de France-Israel ? ? Liberation
https://www.liberation.fr/checknews/violences-au-stade-de-france-que-sest-il-passe-dans-les-tribunes-lors-de-france-israel-20241115_ILQD2VLOJBGHDI4CSCVG4ZBVZU/
「ボビニー検察当局は、イスラエル支持者2人が逮捕されたと発表した。」
※Z14ゲート付近でパレスチナ旗を掲げた人物による挑発が乱闘のきっかけであると主張する動画付きSNS投稿もありますが、この記事でも指摘されているとおり、乱闘はN3とN4のゲート付近で起きました。
◆フランス対イスラエル、緊迫した夜の末に引き分け
France-Israel, un match nul au bout d’une soiree cadenassee ? Liberation
https://www.liberation.fr/sports/football/france-israel-un-match-nul-au-bout-dune-soiree-cadenassee-20241114_XZ2JC6CRDNFNLKMRWHW3KYTIIY/
「彼らはフードをかぶったイスラエル人によってそのように攻撃されたのです、はっきりさせてください。」
◆フランス対イスラエル:スタッド・ド・フランスのスタンドでの乱闘と群衆の動き
France-Israël : bagarre et mouvements de foule dans une tribune du Stade de France - Le Parisien
https://www.leparisien.fr/sports/football/equipe-de-france/france-israel-bagarre-et-mouvements-de-foule-dans-une-tribune-du-stade-de-france-14-11-2024-EGBT64W2KNGBZI5SXQJ377RATI.php
<ブルーズのサポーターが彼らの方向に走ってくる数十人のイスラエルサポーターを前に後退するのが見えます。>
<目撃者はル・パリジャンに対し、フランス陣営の観客からの「挑発」を受けて、フードをかぶった人々がフランス支持者のグループに向かって走ってくるのを見た、と語った。>
米CNN提携局*の仏BFMTV(RMC Sport運営元)は「襲撃」ではなく「接触」という表現で乱闘を報道しており、これに対してツイッターユーザーが批判コメントを寄せています。
◆「顔をマスクしているイスラエルのウルトラズ支持者がいました。すべて黒の服を着ています。彼らはフランスのサポーターと接触しており、ウォームアップが始まりました。」(Google音声翻訳に基づく)
https://x.com/BFMTV/status/1857160663610597819
*学校で刃物による襲撃、教師1人死亡 フランス - CNN.co.jp
https://www.cnn.co.jp/world/35210270.html
なお、BFMTVはサルコジ元大統領の不正選挙資金疑惑に絡んで同氏に有利な情報改ざんを行った疑惑が持たれているメディアです。
◆「サルコジを救え」作戦:カーラ・ブルニ氏につづき、BFM TV局関与の疑い。 - OVNI| オヴニー・パリの新聞
https://ovninavi.com/sauver-sarko/
ゲキサカも引用しているRMC Sportの報道によれば…
◆フランス対イスラエル:スタンドでの衝突で警察が2人を拘束
France-Israël: deux gardes à vue après les échauffourées dans les tribunes
https://rmcsport.bfmtv.com/football/equipe-de-france/france-israel-deux-gardes-a-vue-apres-les-echauffourees-dans-les-tribunes_AP-202411150420.html
<元内務大臣付国務長官(2018〜2020年)は、逮捕者の国籍についての詳細を明らかにすることを拒否した。 「それに関して私は何も情報を持っていない」と彼は付け加えた。>
◆フランス-イスラエル:29人が警察に拘束される
France-Israël: 29 personnes placées en garde à vue
https://rmcsport.bfmtv.com/football/equipe-de-france/france-israel-29-personnes-placees-en-garde-a-vue_AD-202411150696.html
パリ警察署長のローラン・ヌニェス氏はスタンド内での逮捕者2人について「彼らがフランスチームのサポーターだったのか、イスラエルチームのサポーターだったのかは明らかにしなかった。」
◆「イスラエル支持者が人を地面にリンチする様子を鮮明に映した新しいビデオ。最新のニュースは、これらの支持者は誰も逮捕されていないということです。」
https://x.com/CerveauxNon/status/1857326390250549572
◆「もう一つのビデオでは、フランスのファンが警察に対し、証拠のビデオを使って、イスラエルの支持者が喧嘩を始め、フランスの被害者を逮捕したと説明している。」
https://x.com/RnaudBertrand/status/1857251356354163093
◆「フランス対イスラエルの試合中にイスラエルサポーターが攻撃したとしてフランスのファン数人が非難している。」
https://x.com/SpectateursFr/status/1857158876031746236
[5] ユダヤ人の右翼運動団体「ベタール」がフランス戦に「参戦」したことについて
◆イスラエルのサッカーフーリガンがパリのスタジアム内で乱闘し始める衝撃的な瞬間
Shocking moment Israeli football hooligans start brawling inside Paris stadium
https://www.msn.com/en-gb/news/world/paris-braced-for-violence-with-ring-of-steel-set-up-ahead-of-france-vs-israel-match/ar-AA1u5hi8
国際的なシオニスト運動であるベタールは、ユダヤ人が「パリに来て」、「反撃」するように求めました。
組織の公式Xアカウントは、黒い服を着て木製の野球のバットで武装した仮面の男性の写真を共有し、「ゲームに参加する」と書いています。
ベタールが拡散した別の写真は、キャプションを付けて、首都に集まっている数十人のメンバーを示しています。「パリに来てください、友よ! [ページャーの絵文字]すべてのジハードのための。」
◆パリの親イスラエル集会:フランス対イスラエル戦前の緊張感あふれる祝賀会 - インタビュー
https://www.entrevue.fr/ja/rassemblement-pro-israelien-a-paris-un-gala-sous-haute-tension-avant-le-match-france-israel/
「国際ユダヤ人右翼運動のベタールは、フランス対イスラエル・ネーションズリーグの試合前日の13月XNUMX日にパリで反ユダヤ主義に抗議する集会を開催すると発表した。この集会は、アムステルダムでイスラエルのファンが受けた暴力事件を受けて開催され、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は国際スポーツイベントの警備強化をモサドに命じた。」
◆<昨夜、パリで開催された祝賀会で、「イスラエルの力と歴史のためにフランス語を話すシオニスト軍の動員」と題された祝賀会が開催された。私たちの敵が脅迫したとき、ユダヤ人の統一は最前線にいます。私たちの側には、自民党とベタールの兄弟たちがいます。>
https://x.com/UniteJuive/status/1857154425153867808
◆<シオニスト組織「ベタール」は、今夜のフランス対イスラエルの試合を前に、パリで杖を持って歩く同組織のメンバーの写真を投稿した。>
写真典拠://www.instagram.com/p/DCWaZk4NAM6
https://x.com/leylahamed/status/1857040324977148052
◆「ベタール(ベンヤミン・ネタニヤフ首相の極右民族主義政党、リクードの青年支部)のメンバーがサン・ドニのスタッド・ド・フランスの周囲に潜み、車両や近隣地域を巡回しているのが目撃された。」
https://x.com/AlertesInfos/status/1857193431694516248
◆<今日遅くにパリで「ポグロム」が起きているという報道がいくつかあった場合に備えて、これを投稿します。>
@Betar_USAのスクリーンショット「私たちはバットを持ってイベントを守る。あなたたちは私たちを殺したがっている。」
https://x.com/leylahamed/status/1857046501014323518
◆@Betar_USAの当該投稿は現在、残っていない:
france (from:Betar_USA) until:2024-11-16 since:2024-11-13 - 検索 / X
https://x.com/search?q=france%20(from%3ABetar_USA)%20until%3A2024-11-16%20since%3A2024-11-13&src=typed_query&f=top
[6] フランス戦における観客動員数の少なさの要因
なお、フランス戦における観客動員数の少なさは、ボイコット運動も大きな要因になっています。
厳重な警備の中、パリでフランス対イスラエルのサッカー試合に数百人が抗議
Hundreds protest against France-Israel football match in Paris amid high security | Euronews
https://www.euronews.com/my-europe/2024/11/15/hundreds-protest-against-france-israel-football-match-in-paris-amid-high-security
「安全上の懸念と多くのファンが試合をボイコットしたため、チケットの販売枚数はわずか13,000枚で、フランス代表チーム史上、ホーム戦の観客動員数としては最低となった。」
フランス対イスラエル戦は乱闘、ブーイング、記録的低さの観客動員数が特徴
France-Israel match marked by scuffles, booing and a record-low attendance | Middle East Eye
https://www.middleeasteye.net/news/scuffles-and-booing-france-face-israel-record-low-attendance
フランス系パレスチナ人弁護士のサラー・ハムーリ氏「この試合とマクロン、オランド、サルコジの参加は、現在進行中の大量虐殺へのフランスの共犯の一部だ。これは、イスラエル占領軍によるパレスチナとレバノンでのあらゆる行動、そしてパレスチナとレバノンでの虐殺継続に対する外交的ゴーサインだ」「今日、スタジアムの観客動員数が少なかったのは、フランスの世論がパレスチナの大義を支持し、(フランスの)人々が(パレスチナの)人々を支持していることを示している。」「パレスチナの人々の声が聞き届けられ、ボイコットが実施される必要があることを示している。」
2024年12月24日
太田光征
2024年12月16日
オランダサッカー暴動のフェイクニュースがイスラエル支援ファシズムとムスリム抑圧を助長
オランダサッカー暴動を追っていますが、オランダとイスラエルの深いつながり、オランダにおけるファシズム・人種差別・人権抑圧のひどさに愕然としています。
暴動は、2024年11月7日(木)にオランダのアムステルダムで行われたサッカーの試合、アヤックス(オランダ)対マッカビ・テルアビブ(イスラエル)戦に前後して起こりました。
日本を含む西側メディアは、反アラブ主義暴動が引き金のオランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に捏造することで、イスラエル支援ファシズムを煽り、ヘルト・ウィルダース氏(ヨルダン川西岸のキブツで成人)が率いる自由党などによる反移民・反イスラム政策を後押ししています。
オランダサッカー暴動を通じて同国について分かもう一つの側面は、左派の不在状況ないし機能不全です。これはイスラエルとの関係でいえば、「左派」政党がイスラエルの「反ユダヤ主義」レッテル戦術などに基づく情報戦争の個々の局面でひるみ、日和ってきた結果でしょう。この日和見はイスラエル製兵器の導入を伴う同国の軍事力強化と結び付いています。日本と同じ状況にあるわけです。
イスラエルによる情報戦争は世界市民を標的に仕掛けられているものです。だから反撃として、オランダサッカー暴動のフェイクニュースを市民が正す必要性があります。
なお、11月14日のフランスサッカー暴動についても、真相を歪めるニュースを辺野古新基地にからむ日当デマで有名な講談社のサッカー専門メディア「ゲキサカ」ほかが流しました。
【目次】
[1]オランダサッカー暴動の経緯と影響:マッカビ支持者が暴力を開始〜議会下院でイスラエルのプロパガンダ動議が可決
[2]オランダのイスラエル支援ファシズムの異様:極右議員がイスラエル支援の軍事パレードを提案し、議会でのスイカ(パレスチナの象徴)配りが反ユダヤ的でハマス美化と批判される
[3]オランダサッカー暴動で増長するファシズム:パレスチナ解放政党「デ・フォンク」議長らの見解
[4]イスラム教徒への抑圧
[1]オランダサッカー暴動の経緯と影響:マッカビ支持者が暴力を開始〜議会下院でイスラエルのプロパガンダ動議が可決
マッカビ支持者の暴力は週初めから始まった:
ムスリム・ライツ・ウオッチ、マッカビファンを告訴:「人々は唾を吐きかけられ、倒される」
Muslim Rights Watch files a complaint against Maccabifans: ‘People are spit on and down’ | Het Parool
https://www.parool.nl/amsterdam/muslim-rights-watch-doet-aangifte-tegen-maccabifans-mensen-zijn-bespuugd-en-nagetrapt~bd3d9077
11 november 2024, 16:58
オランダの権利擁護団体ムスリム・ライツ・ウオッチ(MRWN)は、マッカビ・テルアビブのサポーターを告訴する。これは、アムステルダムで起きた約20件の事件に関するもので、これらの事件ではマッカビファンが刑事犯罪を犯したと言われている。
「国内外のメディアや政治からの反応を導いている警察のシナリオには同意できない。マッカビ・サポーターは数日前から暴力犯罪を犯している。先週初め、私たちはこの件に関する最初の報告を受けた。この暴力に後で反応したという事実は、当局が語る反ユダヤ主義のストーリーとは異なる文脈を描き出している。それを正す必要がある。」
オランダサッカー暴動とフランスサッカー暴動におけるイスラエル側支持者による主要な暴力のリストとフェイクニュースの例:
【抗議声明】オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に脚色報道するメディア各社へ
https://www.facebook.com/bdstokyo.act/posts/pfbid0AjCuFanZ9bCQpdJtgMhyjAeKocpqrEnxDUaWG3cEYo1XFc32y8V14vWjpDy3xcbKl
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/505697853.html
【報道訂正要求】講談社はフランスサッカー試合のフェイクニュースを訂正してください
https://www.facebook.com/bdstokyo.act/posts/pfbid02BotiPAPEHBUaWnY3ksE4Y8B4kSYr5o5UJ3HRh6xF6TbNYaPexNDMxN3Ydd4qBaKGl
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/505750770.html
三者機関、暴力事件のためアヤックス対マッカビ戦の禁止を検討
Driehoek overwoog wedstrijd Ajax-Maccabi te verbieden vanwege geweldsincidenten - AT5
https://www.at5.nl/artikelen/229482/driehoek-overwoog-wedstrijd-ajax-maccabi-te-verbieden-vanwege-geweldsincidenten
12 november 2024, 08.44 uur ・ Aangepast 18 november 2024, 21.01 uur ・ Door: AT5
警察・司法・市長の三者機関は、「マッカビ支持者の攻撃とそれに対するタクシー運転手の反応」を理由に、同日のアヤックス対マッカビ・テルアビブの試合を禁止にすることを検討した。しかし、街の状況が手に負えなくなると結論づけた。
試合翌日の11月8日、警察がマッカビ支持者による暴力を発表:
アムステルダム警察、イスラエルのサッカーファンへの襲撃で60人以上を逮捕
Amsterdam police arrest more than 60 people after attacks on Israeli football fans | Netherlands | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2024/nov/08/israel-sends-rescue-planes-football-fans-reportedly-attacked-amsterdam
Fri 8 Nov 2024 19.21 GMT
アムステルダム警察のピーター・ホラ所長が記者会見で、試合前日にマッカビ支持者らによる地元タクシーへの襲撃などがあったことを発表。
肝心の事件の逮捕者はゼロ:
アムステルダムのサッカー試合に関連した暴力事件で初の起訴
First charges over violence linked to football match in Amsterdam | Netherlands | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2024/nov/10/amsterdam-police-charge-four-after-attack-on-israeli-football-fans
Sun 10 Nov 2024 17.58 GMT
オランダ連立政権の一員である極右政党「自由党」のヘルト・ウィルダース党首は、試合後の逮捕者がないらしいことに「言葉がない」と述べた。
オランダサッカー暴動の逮捕にかかる情報:
https://x.com/mitsu_ohta/status/1856934456587612555
報道によって逮捕日などに食い違いがある。逮捕者のほとんどは試合前と試合中で、試合後に60人以上の逮捕との報道は「盛った誤報」。いわゆるひき逃げ事件の逮捕者はゼロ。
アムステルダム市長、マッカビ対アヤックス暴動後の「ポグロム」発言を撤回
Amsterdam mayor takes back 'pogrom' comments following Maccabi-Ajax violence | Middle East Eye
https://www.middleeasteye.net/news/amsterdam-mayor-walks-back-calling-violence-after-maccabi-ajax-match-pogrom
上掲記事内引用動画(アムステルダム市長へのインタビュー):
Nieuwsuur | NPO Start
https://npo.nl/start/serie/nieuwsuur/seizoen-2024/nieuwsuur_4913
当該動画に関するオランダ語話者のツイート:
https://x.com/mmeeuw/status/1858252656223109124
アムステルダムのフェムケ・ハルセマ市長は、オランダサッカー暴動を「ポグロム」(虐殺)と表現したコメントを撤回し、イスラエルが事件の詳細に関してオランダ政府当局を「追い抜」いたと述べた。「試合後の2時間、午前0時半から午前2時半まで、暴力事件が突然街中に広がり、サポーターだけに限ったことではありませんでした。午前2時半ごろ、街は静かになった。私たちが持っていたイメージは、イスラエルに完全に追い抜かれたというものでした。なぜなら、午前3時にイスラエルのネタニヤフ首相が突然、アムステルダムで何が起こったかについて記者会見を行ったからです。その間、私たちはまだ事実を収集していました。しかし、その後数日で、私はポグロムという言葉が非常に政治的になり、実際にプロパガンダに変わったのを目にしました。イスラエル政府がアムステルダムの路上でのパレスチナ人ポグロムについて語りました。ハーグの政界ではポグロムが主に、モロッコ系アムステルダム市民とイスラム教徒を差別するために使われています。」
オランダのユダヤ人団体リーダーがイスラエルのフーリガンと政府の対応を非難
Dutch Jewish group leader slams Israeli hooligans, govt response | Daily Sabah
https://www.dailysabah.com/sports/football/dutch-jewish-group-leader-slams-israeli-hooligans-govt-response
オランダを拠点とするユダヤ人反シオニスト団体エレブ・ラブの理事アンナ・ジョセフ氏は、イスラエルのサポーターの行動に対するオランダ警察の対応が遅れ、不十分だと批判した。「オランダ警察が週の初めに介入してマッカビのサポーターの暴力を止めていれば、週末の激化は避けられたかもしれない」と彼女は主張した。
彼女は、オランダ当局が拘束したのは騒ぎを起こした個人ではなく、パレスチナのサポーターだったと述べた。「警察はマッカビファン以外の人々を逮捕の対象にしている。政府の行動は偏っていると感じ、多くの人が傷つき、怒っている」と彼女は付け加えた。
ジョセフ氏は、オランダでの反ユダヤ的事件のほとんどは白人のオランダ人によるものだと語り、友人が2人のオランダ人男性から反ユダヤ的中傷を浴びせられた事件を振り返った。
モロッコ系のアチャーバル財務副大臣が辞任:
オランダ政府、アムステルダムの暴力事件をめぐる論争を乗り越える
Dutch government survives dispute over Amsterdam violence
https://www.reuters.com/world/europe/dutch-government-could-fall-over-handling-amsterdam-violence-media-report-2024-11-15
November 16, 20248:59 AM GMT+9Updated 16 days ago
ノラ・アチャーバル財務副大臣は、11月7日に行われたオランダのアヤックスとマッカビ・テルアビブの試合の前後に、モロッコ系オランダ人の若者がアムステルダムでイスラエルのファンを襲撃したという一部の政治家の主張に抗議し、金曜日に突然内閣を辞任した。
閣僚ではないウィルダース氏は、警察が容疑者の経歴を明らかにしていないものの、イスラエルのファンに対する主な襲撃者はモロッコ系オランダ人の若者であると繰り返し主張している。
ショーフ首相は月曜日、今回の事件は、オランダの移民系若者の一部が「オランダの基本的な価値観」を共有していないことを示していると述べた。
閣僚会議に人種差別があるのかどうか?議事録の公開を求める:「処罰される可能性のある発言」
Wel of geen racisme in ministerraad? Roep om notulen openbaar te maken: 'Mogelijk strafbare uitspraken' - EenVandaag
https://eenvandaag.avrotros.nl/item/wel-of-geen-racisme-in-ministerraad-roep-om-notulen-openbaar-te-maken-mogelijk-strafbare-uitspraken/
2024年11月16日午後6:43
差別・人種差別に対する国家調整官のラビン・バルデューシン氏も、スホーフ氏の沈黙を破ることを望んでいる。「私は明日のオランダのことを非常に心配しています。従って、スホーフ首相に対する私の『心からの叫び』は、閣僚会議で何が述べられたのかを正確に公表するようにということです。」「人々は、法の支配の守護者である閣僚会議が人種差別的な発言をしていることを非常に懸念しています。組織的な人種差別が今や民主主義の原動力にも根付いているのではないかと疑問に思っています。このことについてお互いに話し合うことが非常に重要です。そんなことは絶対にあってはなりません。私たちはこれ以上分断されてはならないのです。」
イスラエルのプロパガンダ動議が下院で可決
Israelische propaganda-moties aangenomen in Tweede Kamer - The Rights Forum
https://rightsforum.org/israelische-propaganda-moties-aangenomen-in-tweede-kamer/
下院は11月19日、イスラエル政府からの「特別報告書」を利用して、イスラエルに批判的な組織に「テロリスト」とレッテルを貼る2件の動議を採択した。レッテル貼りの対象は「ハマスと関係がある組織や個人」と「イスラエル国民、イスラエル国家、ひいてはユダヤ人の破壊を促進する組織」。
「特別報告書」はイスラエルのディアスポラ・反ユダヤ主義対策省が作成して、オランダの国会議員に渡したもので、「アムステルダムでのイスラムテロ攻撃」に関与している組織や人々のネットワークの要となっていると主張するパレスチナ関係組織を挙げている。
オランダ、アムステルダム暴力に関する「報告書」の配布でイスラエルと対峙
Nederland spreekt Israel aan op verspreiding van 'rapport' geweld Amsterdam | Binnenland | NU.nl
https://www.nu.nl/binnenland/6337281/nederland-spreekt-israel-aan-op-verspreiding-van-rapport-geweld-amsterdam.html
デビッド・ファン・ウィール法務・安全保障大臣「この報告書が公式機関ではなく、ソーシャルメディアチャンネルやその他の非公式チャンネルを通じて配布された方法は、我々が望む情報の受け取り方ではない。」「政府は、イスラエル政府機関の報告書の配布方法が異例であり、オランダ住民に悪影響を与える可能性を考慮すると、望ましくないものであると考えている。」
[2]オランダのイスラエル支援ファシズムの異様:極右議員がイスラエル支援の軍事パレードを提案し、議会でのスイカ(パレスチナの象徴)配りが反ユダヤ的でハマス美化と批判される
自由党(PVV)議員の主張:「不法移民は西側諸国を内部から弱体化させるために利用されている。オランダがイスラエルを武器で支援していることを示すため、PVVはアムステルダムでの軍事パレードを提案している。」
https://x.com/mmeeuw/status/1864071439365587247
新しい「反ユダヤ主義計画」に対するファシストの弾圧
De fascistische repressie van het nieuwe "antisemitismeplan" | Doorbraak.eu
https://www.doorbraak.eu/de-fascistische-repressie-van-het-nieuwe-antisemitismeplan/
政府はサッカー界などにおける日常的な反ユダヤ主義を完全に無視しながら、反ユダヤ主義を主に「極左」とイスラム教徒のせいにしたいと考えている。反ユダヤ主義との闘いに関する特別委員会で、デモや「反ユダヤ主義の講演者」の活動の禁止などを計画。反ユダヤ主義の講演者とは、パレスチナ組織サミドゥンのモハメッド・ハティブ氏が念頭にある。「テロ賛美」(政府見解の否定)の犯罪化も狙っており、動物党(PvdD)による下院でのスイカ(パレスチナの象徴)配りが反ユダヤ的でハマス美化だと批判されている。
[3]オランダサッカー暴動で増長するファシズム:パレスチナ解放政党「デ・フォンク」議長らの見解
(原文)イスラエルのフーリガンがオランダのファシズムを煽った経緯/How Israeli hooligans fueled fascism in the Netherlands
https://www.doorbraak.eu/how-israeli-hooligans-fueled-fascism-in-the-netherlands/
(翻訳)オランダのパレスチナ解放政党「デ・フォンク」議長らの見解:イスラエルのフーリガンがオランダのファシズムを煽った経緯
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/506395970.html
https://www.facebook.com/mitsumasa.ohta/posts/pfbid0jPoCwTgD3y5ypsoLjEHgrSeGZzuQ8dEs8nWBAgCc56pH46u6in27zjxExynexssKl
以下は日本語訳の要旨。
◆マッカビの暴徒による不吉な警告:
マッカビの暴徒たちはアムステルダムを訪れた2016年、誇らしげに「レイプソング」を歌った。その歌は「アラブ人の娼婦」の血を飲み、その女性をレイプし、共産主義者を広場に吊るすという内容。11月のサッカーの試合を前に、そのビデオ*を自分たちのYouTubeチャンネルに再投稿した。
*(2024/07/15)https://www.youtube.com/watch?v=0MFFk1eQmkA
◆サッカーの試合を中止すべきとの事前警告を市が無視:
アムステルダムの市民の大半は移民のバックグラウンドを持ち、また同市ではパレスチナ連帯活動が盛んで、明らかに問題が起こりそうだった。アムステルダム市民がサッカーの試合を中止すべきだと事前に警告し、地元政党もアムステルダム市議会で訴えた。実際、隣国のベルギーでは、暴力を恐れて昨年9月にイスラエル代表チームがベルギーに来ることを許可されなかった。しかし同市は、このクラブの本質と人種差別についての警告を無視した。
◆欧州サッカー連盟(UEFA)とオランダ司法・安全省テロ対策調整官組織(NCTV)がマッカビ・テルアビブの真実を隠蔽した背景:
アムステルダム市長はUEFAとNCTVから受け取った評価に基づき、マッカビは危険度の高いクラブではないと主張。しかし、両組織は非常に偏見と人種差別に満ちた歴史を持っている。
UEFAは10年以上にわたり、パレスチナサッカー協会(PFA)やイスラエル人種差別レッドカード運動からの度重なる要請にもかかわらず、イスラエルサッカー協会(IFA)の活動停止や追放の要求を一貫して拒否してきた。
オランダの裁判所は今年9月、NCTVがアムステルダムのイスラム学校を誤って過激派として描写したとの判決を下した。アムステルダム市当局はNCTVの中傷的な発表を利用して学校を閉鎖させようとした。UEFAは、政治に関わりたくないと主張して、イスラエルリーグを擁護する立場を擁護してきた。しかし、2022年2月にロシアがウクライナに侵攻した際、ロシアのチームを一夜にして禁止し、本性を現した。
◆警察がマッカビの過激派を支援:
サッカーの試合前日の11月6日、マッカビの過激派はパレスチナの旗やポスターを掲げた複数の家を襲撃し、それらを破壊し、窓を割って住民を脅迫した。23歳の住人の証言「彼らはドアを蹴り、家に入ろうとしていました。彼らは私たちに中指を立て、首を切る仕草をしながら、『お前たちを殺して戻ってくる』と言っていました。」
アムステルダム市民は反撃した。遠くからパレスチナの子どもたちを狙撃することに慣れていたイスラエルのファシストたちは、すぐに恐怖に怯えた。象徴的なビデオでは、マッカビのフーリガンの一人が逃げるために運河に飛び込み、追っ手を追い払うために「パレスチナを解放せよ」と叫ぶことに同意した。
ビデオ映像では、イスラエルの暴漢たちが何もせずに家を襲撃する間、パトカーが通り過ぎる様子が見られる。同様に、最初に襲われたタクシー運転手は警察に直行し、窓が明らかに割られていたにもかかわらず、警察は運転手を叱責しただけだった。
クーフィーヤをかぶった通行人は侮辱され、唾をかけられ、瓶を投げつけられた。暴行を受けた通行人の多くは、警察は何もせず、立ち去るように言い、フーリガンの近くにいたことを責めたと証言している。
◆襲撃されたタクシー運転手の思い:
アムステルダム市民をマッカビ支持者のファシスト的暴力から守りたいと思っていたことも明らかになった。
アムステルダムのタクシー運転手の物語/HET VERHAAL VAN DE TAXI CHAUFFEURS IN AMSTERDAM - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=k9VBspPpIvk
◆アムステルダム市民側の警戒:
人権活動家のチャットやソーシャルメディアグループは、暴力を恐れて、市内中心部でクーフィーヤやその他の親パレスチナのシンボルを身に着けないよう警告した。
◆警察は反ファシストと人種差別を受けた少数派だけを標的にしている:
フーリガン10人が一時逮捕されたが、イスラエル人は一人も起訴されなかった。
ユダヤ人反シオニスト団体エレブ・ラヴは、11月9日水晶の夜の反ファシスト記念行事を計画するに当たり、マッカビ・ファシストからの特別保護を警察に要請したが、警察は単に「親パレスチナ活動家と反ファシスト」の方が心配だと返答。
◆警察と刑事司法制度における制度的人種差別:
警察による殺害、逮捕、投獄率における人種的不平等は米国よりも著しくひどい。極右シオニスト政党PVV(自由党)は警察内で大きな支持を得ている。複数の内部告発者によると、自らを「モロッコ人駆除業者」と呼んだり、「クソアフリカ人」や「NATOS(運動靴を履いた北アフリカのクソ野郎)」と発言したりする警察官がいる。
◆警察による親パレスチナ派活動への弾圧と親イスラエル派暴力への傍観:
2024年5月にユトレヒトとアムステルダムでガザ虐殺抗議の学生キャンプが始まったとき、両方とも世界のどの国よりも迅速な立ち退きに直面した。アムステルダムの場合、警察はシオニストが火炎瓶で野営地を襲撃するのを傍観しながら、学生の頭蓋骨を警棒で砕くなど、多くの暴力行為を働いた。その後、野営地は違法(数カ月後に検察官が遅ればせながら認めた)に追い出された。
◆主要政党による抗議の権利の制限:
イスラエルのヘルツォグ大統領が国立ホロコースト博物館の開館のためにアムステルダムを訪問することになり、ユダヤ人の反シオニスト組織であるエレブ・ラヴが抗議デモを組織したが、主要政党は抗議デモを反ユダヤ主義と捏造。この嘘は、オランダの憲法上の権利を制限するキャンペーンの根拠となった。
オランダ緑の党(GroenLinks)は自身を立憲主義的かつ自由主義的であり、市民の自由を支持する政党であると考えている。その元党首で現アムステルダム市長のフェムケ・ハルセ氏はこれまで、抗議の権利に対する極右の脅しに抵抗してきたが、11月7日以降、すべての抵抗は消え去った。市長の「ポグロム」発言は、極右のプロパガンダを促進する上で決定的な役割を果たした。「ポグロム」発言が利用され、アムステルダム市内でのすべての抗議活動を禁止する緊急法が公布された。デモ禁止期間中のデモでは、イスラム教徒の女性が警官から血だらけになるまで殴打され、重度の脳損傷を負った。
市長は警察の暴力行為をかばい、警察は責任を問われないという雰囲気が広がった。新たなデモでは、抗議者たちが警察(のバス)によって市郊外に移動させられ、暴行を受けた。
◆植民地主義プロパガンダを促進する指導者の特徴:
フェムケ・ハルセマの「ポグロム」発言はコリン・パウエルのイラク侵攻促進演説を彷彿とさせるが、この演説もリベラルメディアにとっての転換点となった。植民地主義プロパガンダを促進する上で決定的な役割を果たすのは、往々にして、より「尊敬される」指導者。
◆アムステルダムでの権利制限が大学予算削減に反対するユトレヒトでの抗議弾圧に拡大:
アムステルダム事件に便乗して、隣の都市ユトレヒトで、左派市長とされる労働党シャロン・ダイクスマ市長が、大学予算削減に反対するオランダ最大の労働組合による抗議活動を事実上禁止した。親パレスチナ団体による暴力の脅威があるという嘘が言い訳。
◆大学予算削減は軍事費急増と関係:
予算削減は、オランダ政府の軍事費の急増と関係があり、オランダ政府はイスラエルのように徴兵制の再導入も検討し始めている。武器の多くは、ガザでの大量虐殺を可能にしているイスラエルの武器製造業者から購入されることになる。この軍事化もまた、「左派」野党の GroenLinks-PvdAが支持している。
◆植民地支配の歴史を引きずるオランダの人種差別主義指導者:
オランダは長く深い人種差別の歴史を持っており、南アフリカ、インドネシア、スリナム、オランダ領アンティルなど、さまざまな場所にアパルトヘイト(人種隔離政策)を持ち込んだ。「リベラル」なマルク・ルッテ前首相でさえ、民族プロファイリングで有罪判決を受けた。ヨルダン川西岸のキブツで成人した極右政党、自由党(PVV)党首のヘルト・ウィルダース氏は、インドネシアの植民地支配者の家系で、差別煽動の有罪判決を受けている。「左派」野党とされる緑の党(GroenLinks)・労働党(PvdA)連合の指導者フランス・ティメルマンス氏は、<我々の「生命の文化」>と<彼らの「死の文化」>について語った人物。ディック・スホーフ首相はオランダ諜報機関の元長官で、特にイスラム教徒を標的にスパイ活動を行っていた。与党連合はイスラエルで生まれ育った熱狂的なシオニストPVV議員のギディ・マルクスゾワー氏を副首相兼難民・移民大臣に真剣に検討したが、同氏は移民を「アフリカの獣」と呼び、流出した電子メールでは反シオニストの「卑劣なユダヤ人」を殺害するよう主張した人物。
◆急増するイスラム嫌悪と「反ユダヤ主義はイスラム教の問題」とのデマ:
極右政党PVVが2023年の選挙で勝利して以来、イスラム嫌悪が急増している。メルド・イスラムフォビー(イスラム嫌悪症を報告)の最新データによると、昨年、オランダのイスラム教徒の83%がイスラム嫌悪の事件の標的になった。この夏、イスラム教徒が人種差別主義者の隣人に殺害された。
オランダの主要ロビー団体であるイスラエル情報文書センター(CIDI)の所長だったエスター・フォエトは2014年、反ユダヤ主義の3分の2はイスラム教徒から来ていると主張したが、検察庁の数字によると、加害者の3分の2は「生粋の」オランダ人だった。加害者の2番目に多いグループは、「西ヨーロッパ」移民の背景を持つオランダ人だった。
政府の大規模な調査によると、オランダのイスラム教徒の若者の12%がユダヤ人に対して「それほど肯定的ではない」ことがわかった。これは、クルド人(12%)、オランダ人(10%)、さらにはモロッコ人(8%)に対するイスラム教徒の態度に匹敵する。逆に、イスラム嫌悪が蔓延しており、キリスト教徒や無宗教の若者はイスラム教徒(約30%)やモロッコ人(約40%)に対して極めて否定的だった。
◆結語、ファシズムの脅威について:
イスラム教徒の悪魔化は、増大するファシズムの表れと見るべきである。右翼の政治家は、イスラエルのアパルトヘイトと民族浄化の現実をオランダに持ち込もうとしている。右翼の「イスラム左翼」レトリックは、ナチスがユダヤ人に対する殺人行為を正当化した「ユダヤ・ボルシェビズム」の現代版と見るべきである。1930年代にユダヤ人難民がオランダから追放されたが、今日イスラム教徒について耳にするのと同じ議論がオランダ最大の新聞テレグラーフなど文字通り同じ新聞によって行われたことも忘れてはならない。
ファシズムの脅威は現実的で広範囲に及んでいる。集団虐殺アパルトヘイト国家イスラエルは、はるかに広範で危険なプロセスの槍の先端に過ぎず、西洋世界を暗闇に陥れようとするファシストの空想を煽っている。米国のカマラ・ハリスからアムステルダムのフェムケ・ハルセマまで、リベラル中道派は無力で、ファシズムに真に立ち向かう意志がないようだ。
[4]イスラム教徒への抑圧
イスラム教徒への抑圧はさらに強まる
‘We stevenen af op nog meer repressie van moslims’ - OneWorld
https://www.oneworld.nl/mensenrechten/we-stevenen-af-op-nog-meer-repressie-van-moslims/
歴史学者のナディア・ブーラス「メディアがこのような事態を助長しているという事実に、私は怒りと悲しみを覚える。モラル・パニックにはバランスの取れた報道で対抗しなければならないのに、熱心なジャーナリストたちは、イスラエルのプロパガンダや国際メディアの圧力に負けて、『ユダヤ人狩り』や『ポグロム』といった言葉を乱発した。ジャーナリストたちよ、いったい何が起きているのか、よく見てください。今、ハーグと、そこで議論されている政策に皆が注目すべきだ。」
「内閣は怯えているユダヤ人と獰猛なモロッコ人の集団というイメージから恩恵を受けている」と移民史家のナディア・ブーラスは言う
‘Het kabinet is gebaat bij een beeld van bange Joden en een bende woeste Marokkanen,’ zegt migratiehistoricus Nadia Bouras | Het Parool
https://www.parool.nl/israelische-fans-aangevallen-in-amsterdam/het-kabinet-is-gebaat-bij-een-beeld-van-bange-joden-en-een-bende-woeste-marokkanen-zegt-migratiehistoricus-nadia-bouras~bca14469/
「モロッコ人が新たなユダヤ人であるという私の言葉は聞こえないだろうが、反ユダヤ主義との闘いを装ってイスラム教徒とモロッコ人に対して攻撃が開始されているという私の言葉は聞こえるだろう。」
自由党党首ヘルト・ウィルダース氏の発言:
https://x.com/geertwilderspvv/status/1854786535700279581
アムステルダムでのユダヤ人狩りを非難するだけでは十分ではない。加害者は国外に出国させなければなりません。私は20年以上にわたり、我が国での大量移民とイスラム化が続いていることにより、オランダ国内でユダヤ人に対する憎しみが増大していることについて警告してきました。
スホーフ:ユダヤ人狩り、移住の背景を持つ若者の割合が高い
Schoof: er is gejaagd op joden, jongeren met migratieachtergrond oververtegenwoordigd - AT5
https://www.at5.nl/artikelen/229481/schoof-er-is-gejaagd-op-joden-jongeren-met-migratieachtergrond-oververtegenwoordigd
12 november 2024, 01.59 uur ・ Aangepast 12 november 2024, 03.29 uur ・ Door: AT5
ディック・スホーフ首相は本日午後、閣僚会議の後、市内で発生した「反ユダヤ主義的暴力」に対して反論した。木曜日の夜、ユダヤ人が狩られたことに同意する。彼は、「ひき逃げを実行したグループによる紛れもない反ユダヤ主義であり、その中で『移民出身の若者たちが過剰に代表されていた』」と語った。「私たちは寛容をもって不寛容に答えることはできない。我々はそれに対して厳しくなり、一線を引かなければならない。」
イスラム教徒の憎悪に対する国家調整官を設置する時期が来たのだろうか?
Is het tijd voor een Natio-naal Coor-dinator tegen Moslim-haat? - OneWorld
https://www.oneworld.nl/mensenrechten/is-het-tijd-voor-een-nationaal-coordinator-tegen-moslimhaat/
差別と人種差別に対する初の国家調整官 (NCDR) ラビン・バルデューシン(Rabin Baldewsingh)「オランダには『慢性的なイスラム教徒差別』が存在します」。彼は2020年にはオランダのイスラム教徒の55%が「疑いなく」差別を経験したと回答し、14%が確信が持てないと述べた。2023年には、宗教差別に関する報告のほぼ4分の3がイスラム教徒に関するものだった。
パレスチナ人に対するイスラエルの暴力が激化して以来、インターネット上の反ユダヤ主義の報告数は最大48パーセント増加した。これは、オンライン差別に関する報告の約 4分の1がユダヤ人への憎しみに関するものである一方、オランダ人のユダヤ人はわずか0.3%であることを意味する。イスラム教徒に対する差別もこの期間に急激に増加した。報告センターのメルド・イスラムフォビーによる未発表の調査では、回答者約500人のうち83パーセントが、過去1年間で安全性が低下し始めたと回答した。
調査: イスラム教徒はアムステルダム暴動の後、安全性が低下していると感じており、ハルセマ(アムステルダム市長)の辞任を望んでいる
Onderzoek: moslims voelen zich onveiliger na Amsterdamse rellen ? en willen Halsema weg - de Kanttekening
https://dekanttekening.nl/samenleving/moslims-voelen-zich-onveiliger-na-amsterdamse-rellen-en-willen-halsema-weg/
◆検閲と自由の欠如が増加:
イスラム教徒、モロッコ系、トルコ系のオランダ人の4分の3は、メディアプラットフォームのCestMocroを禁止するという政治家の意図は検閲の一種だという。
3分の2は、2023年10月7日のハマスによる攻撃以来、社会情勢がより不自由になったと経験している。多くはもはや自分の考えを遠慮なく言うことができない。3分の1は、オランダの状況が改善しない場合、機会があれば海外に移住することを真剣に検討している。
モロッコ系、トルコ系のイスラム教徒オランダ人によると、社会の否定的な雰囲気は主にメディアのせいだという。大多数は、メディアがアムステルダムで起きたことについて中立的かつ客観的に報道していないと信じている。
◆オランダの安全性は低い:
特にモロッコ系オランダ人は、アムステルダムでの出来事の影響でオランダに危険を感じており、3分の2がそのような感情を抱いていると回答している。これはトルコ系オランダ人の間ではあまり一般的ではない。
◆反ユダヤ主義に注目しすぎている:
モロッコ系オランダ人の4分の3以上は、アムステルダムの暴動後にイスラム恐怖症が増大したと考えている。
回答者の約3人に2人は、オランダ系ユダヤ人はイスラエル国家の行いに対して責任を負うことはできないと考えている。ここでは回答者間の意見の分かれ目が比較的大きく、特にトルコ系オランダ人やアムステルダム在住者の間で、ほぼ半数がこの意見に対して中立か否定的である。
(調査は、オピニオン・ハウスがKanttekeningと提携して、11月16日から19日にかけて、アムステルダム居住者300人を含むオランダのイスラム教徒970人を対象に実施。)
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太田光征
暴動は、2024年11月7日(木)にオランダのアムステルダムで行われたサッカーの試合、アヤックス(オランダ)対マッカビ・テルアビブ(イスラエル)戦に前後して起こりました。
日本を含む西側メディアは、反アラブ主義暴動が引き金のオランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に捏造することで、イスラエル支援ファシズムを煽り、ヘルト・ウィルダース氏(ヨルダン川西岸のキブツで成人)が率いる自由党などによる反移民・反イスラム政策を後押ししています。
オランダサッカー暴動を通じて同国について分かもう一つの側面は、左派の不在状況ないし機能不全です。これはイスラエルとの関係でいえば、「左派」政党がイスラエルの「反ユダヤ主義」レッテル戦術などに基づく情報戦争の個々の局面でひるみ、日和ってきた結果でしょう。この日和見はイスラエル製兵器の導入を伴う同国の軍事力強化と結び付いています。日本と同じ状況にあるわけです。
イスラエルによる情報戦争は世界市民を標的に仕掛けられているものです。だから反撃として、オランダサッカー暴動のフェイクニュースを市民が正す必要性があります。
なお、11月14日のフランスサッカー暴動についても、真相を歪めるニュースを辺野古新基地にからむ日当デマで有名な講談社のサッカー専門メディア「ゲキサカ」ほかが流しました。
【目次】
[1]オランダサッカー暴動の経緯と影響:マッカビ支持者が暴力を開始〜議会下院でイスラエルのプロパガンダ動議が可決
[2]オランダのイスラエル支援ファシズムの異様:極右議員がイスラエル支援の軍事パレードを提案し、議会でのスイカ(パレスチナの象徴)配りが反ユダヤ的でハマス美化と批判される
[3]オランダサッカー暴動で増長するファシズム:パレスチナ解放政党「デ・フォンク」議長らの見解
[4]イスラム教徒への抑圧
[1]オランダサッカー暴動の経緯と影響:マッカビ支持者が暴力を開始〜議会下院でイスラエルのプロパガンダ動議が可決
マッカビ支持者の暴力は週初めから始まった:
ムスリム・ライツ・ウオッチ、マッカビファンを告訴:「人々は唾を吐きかけられ、倒される」
Muslim Rights Watch files a complaint against Maccabifans: ‘People are spit on and down’ | Het Parool
https://www.parool.nl/amsterdam/muslim-rights-watch-doet-aangifte-tegen-maccabifans-mensen-zijn-bespuugd-en-nagetrapt~bd3d9077
11 november 2024, 16:58
オランダの権利擁護団体ムスリム・ライツ・ウオッチ(MRWN)は、マッカビ・テルアビブのサポーターを告訴する。これは、アムステルダムで起きた約20件の事件に関するもので、これらの事件ではマッカビファンが刑事犯罪を犯したと言われている。
「国内外のメディアや政治からの反応を導いている警察のシナリオには同意できない。マッカビ・サポーターは数日前から暴力犯罪を犯している。先週初め、私たちはこの件に関する最初の報告を受けた。この暴力に後で反応したという事実は、当局が語る反ユダヤ主義のストーリーとは異なる文脈を描き出している。それを正す必要がある。」
オランダサッカー暴動とフランスサッカー暴動におけるイスラエル側支持者による主要な暴力のリストとフェイクニュースの例:
【抗議声明】オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に脚色報道するメディア各社へ
https://www.facebook.com/bdstokyo.act/posts/pfbid0AjCuFanZ9bCQpdJtgMhyjAeKocpqrEnxDUaWG3cEYo1XFc32y8V14vWjpDy3xcbKl
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/505697853.html
【報道訂正要求】講談社はフランスサッカー試合のフェイクニュースを訂正してください
https://www.facebook.com/bdstokyo.act/posts/pfbid02BotiPAPEHBUaWnY3ksE4Y8B4kSYr5o5UJ3HRh6xF6TbNYaPexNDMxN3Ydd4qBaKGl
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/505750770.html
三者機関、暴力事件のためアヤックス対マッカビ戦の禁止を検討
Driehoek overwoog wedstrijd Ajax-Maccabi te verbieden vanwege geweldsincidenten - AT5
https://www.at5.nl/artikelen/229482/driehoek-overwoog-wedstrijd-ajax-maccabi-te-verbieden-vanwege-geweldsincidenten
12 november 2024, 08.44 uur ・ Aangepast 18 november 2024, 21.01 uur ・ Door: AT5
警察・司法・市長の三者機関は、「マッカビ支持者の攻撃とそれに対するタクシー運転手の反応」を理由に、同日のアヤックス対マッカビ・テルアビブの試合を禁止にすることを検討した。しかし、街の状況が手に負えなくなると結論づけた。
試合翌日の11月8日、警察がマッカビ支持者による暴力を発表:
アムステルダム警察、イスラエルのサッカーファンへの襲撃で60人以上を逮捕
Amsterdam police arrest more than 60 people after attacks on Israeli football fans | Netherlands | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2024/nov/08/israel-sends-rescue-planes-football-fans-reportedly-attacked-amsterdam
Fri 8 Nov 2024 19.21 GMT
アムステルダム警察のピーター・ホラ所長が記者会見で、試合前日にマッカビ支持者らによる地元タクシーへの襲撃などがあったことを発表。
肝心の事件の逮捕者はゼロ:
アムステルダムのサッカー試合に関連した暴力事件で初の起訴
First charges over violence linked to football match in Amsterdam | Netherlands | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2024/nov/10/amsterdam-police-charge-four-after-attack-on-israeli-football-fans
Sun 10 Nov 2024 17.58 GMT
オランダ連立政権の一員である極右政党「自由党」のヘルト・ウィルダース党首は、試合後の逮捕者がないらしいことに「言葉がない」と述べた。
オランダサッカー暴動の逮捕にかかる情報:
https://x.com/mitsu_ohta/status/1856934456587612555
報道によって逮捕日などに食い違いがある。逮捕者のほとんどは試合前と試合中で、試合後に60人以上の逮捕との報道は「盛った誤報」。いわゆるひき逃げ事件の逮捕者はゼロ。
アムステルダム市長、マッカビ対アヤックス暴動後の「ポグロム」発言を撤回
Amsterdam mayor takes back 'pogrom' comments following Maccabi-Ajax violence | Middle East Eye
https://www.middleeasteye.net/news/amsterdam-mayor-walks-back-calling-violence-after-maccabi-ajax-match-pogrom
上掲記事内引用動画(アムステルダム市長へのインタビュー):
Nieuwsuur | NPO Start
https://npo.nl/start/serie/nieuwsuur/seizoen-2024/nieuwsuur_4913
当該動画に関するオランダ語話者のツイート:
https://x.com/mmeeuw/status/1858252656223109124
アムステルダムのフェムケ・ハルセマ市長は、オランダサッカー暴動を「ポグロム」(虐殺)と表現したコメントを撤回し、イスラエルが事件の詳細に関してオランダ政府当局を「追い抜」いたと述べた。「試合後の2時間、午前0時半から午前2時半まで、暴力事件が突然街中に広がり、サポーターだけに限ったことではありませんでした。午前2時半ごろ、街は静かになった。私たちが持っていたイメージは、イスラエルに完全に追い抜かれたというものでした。なぜなら、午前3時にイスラエルのネタニヤフ首相が突然、アムステルダムで何が起こったかについて記者会見を行ったからです。その間、私たちはまだ事実を収集していました。しかし、その後数日で、私はポグロムという言葉が非常に政治的になり、実際にプロパガンダに変わったのを目にしました。イスラエル政府がアムステルダムの路上でのパレスチナ人ポグロムについて語りました。ハーグの政界ではポグロムが主に、モロッコ系アムステルダム市民とイスラム教徒を差別するために使われています。」
オランダのユダヤ人団体リーダーがイスラエルのフーリガンと政府の対応を非難
Dutch Jewish group leader slams Israeli hooligans, govt response | Daily Sabah
https://www.dailysabah.com/sports/football/dutch-jewish-group-leader-slams-israeli-hooligans-govt-response
オランダを拠点とするユダヤ人反シオニスト団体エレブ・ラブの理事アンナ・ジョセフ氏は、イスラエルのサポーターの行動に対するオランダ警察の対応が遅れ、不十分だと批判した。「オランダ警察が週の初めに介入してマッカビのサポーターの暴力を止めていれば、週末の激化は避けられたかもしれない」と彼女は主張した。
彼女は、オランダ当局が拘束したのは騒ぎを起こした個人ではなく、パレスチナのサポーターだったと述べた。「警察はマッカビファン以外の人々を逮捕の対象にしている。政府の行動は偏っていると感じ、多くの人が傷つき、怒っている」と彼女は付け加えた。
ジョセフ氏は、オランダでの反ユダヤ的事件のほとんどは白人のオランダ人によるものだと語り、友人が2人のオランダ人男性から反ユダヤ的中傷を浴びせられた事件を振り返った。
モロッコ系のアチャーバル財務副大臣が辞任:
オランダ政府、アムステルダムの暴力事件をめぐる論争を乗り越える
Dutch government survives dispute over Amsterdam violence
https://www.reuters.com/world/europe/dutch-government-could-fall-over-handling-amsterdam-violence-media-report-2024-11-15
November 16, 20248:59 AM GMT+9Updated 16 days ago
ノラ・アチャーバル財務副大臣は、11月7日に行われたオランダのアヤックスとマッカビ・テルアビブの試合の前後に、モロッコ系オランダ人の若者がアムステルダムでイスラエルのファンを襲撃したという一部の政治家の主張に抗議し、金曜日に突然内閣を辞任した。
閣僚ではないウィルダース氏は、警察が容疑者の経歴を明らかにしていないものの、イスラエルのファンに対する主な襲撃者はモロッコ系オランダ人の若者であると繰り返し主張している。
ショーフ首相は月曜日、今回の事件は、オランダの移民系若者の一部が「オランダの基本的な価値観」を共有していないことを示していると述べた。
閣僚会議に人種差別があるのかどうか?議事録の公開を求める:「処罰される可能性のある発言」
Wel of geen racisme in ministerraad? Roep om notulen openbaar te maken: 'Mogelijk strafbare uitspraken' - EenVandaag
https://eenvandaag.avrotros.nl/item/wel-of-geen-racisme-in-ministerraad-roep-om-notulen-openbaar-te-maken-mogelijk-strafbare-uitspraken/
2024年11月16日午後6:43
差別・人種差別に対する国家調整官のラビン・バルデューシン氏も、スホーフ氏の沈黙を破ることを望んでいる。「私は明日のオランダのことを非常に心配しています。従って、スホーフ首相に対する私の『心からの叫び』は、閣僚会議で何が述べられたのかを正確に公表するようにということです。」「人々は、法の支配の守護者である閣僚会議が人種差別的な発言をしていることを非常に懸念しています。組織的な人種差別が今や民主主義の原動力にも根付いているのではないかと疑問に思っています。このことについてお互いに話し合うことが非常に重要です。そんなことは絶対にあってはなりません。私たちはこれ以上分断されてはならないのです。」
イスラエルのプロパガンダ動議が下院で可決
Israelische propaganda-moties aangenomen in Tweede Kamer - The Rights Forum
https://rightsforum.org/israelische-propaganda-moties-aangenomen-in-tweede-kamer/
下院は11月19日、イスラエル政府からの「特別報告書」を利用して、イスラエルに批判的な組織に「テロリスト」とレッテルを貼る2件の動議を採択した。レッテル貼りの対象は「ハマスと関係がある組織や個人」と「イスラエル国民、イスラエル国家、ひいてはユダヤ人の破壊を促進する組織」。
「特別報告書」はイスラエルのディアスポラ・反ユダヤ主義対策省が作成して、オランダの国会議員に渡したもので、「アムステルダムでのイスラムテロ攻撃」に関与している組織や人々のネットワークの要となっていると主張するパレスチナ関係組織を挙げている。
オランダ、アムステルダム暴力に関する「報告書」の配布でイスラエルと対峙
Nederland spreekt Israel aan op verspreiding van 'rapport' geweld Amsterdam | Binnenland | NU.nl
https://www.nu.nl/binnenland/6337281/nederland-spreekt-israel-aan-op-verspreiding-van-rapport-geweld-amsterdam.html
デビッド・ファン・ウィール法務・安全保障大臣「この報告書が公式機関ではなく、ソーシャルメディアチャンネルやその他の非公式チャンネルを通じて配布された方法は、我々が望む情報の受け取り方ではない。」「政府は、イスラエル政府機関の報告書の配布方法が異例であり、オランダ住民に悪影響を与える可能性を考慮すると、望ましくないものであると考えている。」
[2]オランダのイスラエル支援ファシズムの異様:極右議員がイスラエル支援の軍事パレードを提案し、議会でのスイカ(パレスチナの象徴)配りが反ユダヤ的でハマス美化と批判される
自由党(PVV)議員の主張:「不法移民は西側諸国を内部から弱体化させるために利用されている。オランダがイスラエルを武器で支援していることを示すため、PVVはアムステルダムでの軍事パレードを提案している。」
https://x.com/mmeeuw/status/1864071439365587247
新しい「反ユダヤ主義計画」に対するファシストの弾圧
De fascistische repressie van het nieuwe "antisemitismeplan" | Doorbraak.eu
https://www.doorbraak.eu/de-fascistische-repressie-van-het-nieuwe-antisemitismeplan/
政府はサッカー界などにおける日常的な反ユダヤ主義を完全に無視しながら、反ユダヤ主義を主に「極左」とイスラム教徒のせいにしたいと考えている。反ユダヤ主義との闘いに関する特別委員会で、デモや「反ユダヤ主義の講演者」の活動の禁止などを計画。反ユダヤ主義の講演者とは、パレスチナ組織サミドゥンのモハメッド・ハティブ氏が念頭にある。「テロ賛美」(政府見解の否定)の犯罪化も狙っており、動物党(PvdD)による下院でのスイカ(パレスチナの象徴)配りが反ユダヤ的でハマス美化だと批判されている。
[3]オランダサッカー暴動で増長するファシズム:パレスチナ解放政党「デ・フォンク」議長らの見解
(原文)イスラエルのフーリガンがオランダのファシズムを煽った経緯/How Israeli hooligans fueled fascism in the Netherlands
https://www.doorbraak.eu/how-israeli-hooligans-fueled-fascism-in-the-netherlands/
(翻訳)オランダのパレスチナ解放政党「デ・フォンク」議長らの見解:イスラエルのフーリガンがオランダのファシズムを煽った経緯
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/506395970.html
https://www.facebook.com/mitsumasa.ohta/posts/pfbid0jPoCwTgD3y5ypsoLjEHgrSeGZzuQ8dEs8nWBAgCc56pH46u6in27zjxExynexssKl
以下は日本語訳の要旨。
◆マッカビの暴徒による不吉な警告:
マッカビの暴徒たちはアムステルダムを訪れた2016年、誇らしげに「レイプソング」を歌った。その歌は「アラブ人の娼婦」の血を飲み、その女性をレイプし、共産主義者を広場に吊るすという内容。11月のサッカーの試合を前に、そのビデオ*を自分たちのYouTubeチャンネルに再投稿した。
*(2024/07/15)https://www.youtube.com/watch?v=0MFFk1eQmkA
◆サッカーの試合を中止すべきとの事前警告を市が無視:
アムステルダムの市民の大半は移民のバックグラウンドを持ち、また同市ではパレスチナ連帯活動が盛んで、明らかに問題が起こりそうだった。アムステルダム市民がサッカーの試合を中止すべきだと事前に警告し、地元政党もアムステルダム市議会で訴えた。実際、隣国のベルギーでは、暴力を恐れて昨年9月にイスラエル代表チームがベルギーに来ることを許可されなかった。しかし同市は、このクラブの本質と人種差別についての警告を無視した。
◆欧州サッカー連盟(UEFA)とオランダ司法・安全省テロ対策調整官組織(NCTV)がマッカビ・テルアビブの真実を隠蔽した背景:
アムステルダム市長はUEFAとNCTVから受け取った評価に基づき、マッカビは危険度の高いクラブではないと主張。しかし、両組織は非常に偏見と人種差別に満ちた歴史を持っている。
UEFAは10年以上にわたり、パレスチナサッカー協会(PFA)やイスラエル人種差別レッドカード運動からの度重なる要請にもかかわらず、イスラエルサッカー協会(IFA)の活動停止や追放の要求を一貫して拒否してきた。
オランダの裁判所は今年9月、NCTVがアムステルダムのイスラム学校を誤って過激派として描写したとの判決を下した。アムステルダム市当局はNCTVの中傷的な発表を利用して学校を閉鎖させようとした。UEFAは、政治に関わりたくないと主張して、イスラエルリーグを擁護する立場を擁護してきた。しかし、2022年2月にロシアがウクライナに侵攻した際、ロシアのチームを一夜にして禁止し、本性を現した。
◆警察がマッカビの過激派を支援:
サッカーの試合前日の11月6日、マッカビの過激派はパレスチナの旗やポスターを掲げた複数の家を襲撃し、それらを破壊し、窓を割って住民を脅迫した。23歳の住人の証言「彼らはドアを蹴り、家に入ろうとしていました。彼らは私たちに中指を立て、首を切る仕草をしながら、『お前たちを殺して戻ってくる』と言っていました。」
アムステルダム市民は反撃した。遠くからパレスチナの子どもたちを狙撃することに慣れていたイスラエルのファシストたちは、すぐに恐怖に怯えた。象徴的なビデオでは、マッカビのフーリガンの一人が逃げるために運河に飛び込み、追っ手を追い払うために「パレスチナを解放せよ」と叫ぶことに同意した。
ビデオ映像では、イスラエルの暴漢たちが何もせずに家を襲撃する間、パトカーが通り過ぎる様子が見られる。同様に、最初に襲われたタクシー運転手は警察に直行し、窓が明らかに割られていたにもかかわらず、警察は運転手を叱責しただけだった。
クーフィーヤをかぶった通行人は侮辱され、唾をかけられ、瓶を投げつけられた。暴行を受けた通行人の多くは、警察は何もせず、立ち去るように言い、フーリガンの近くにいたことを責めたと証言している。
◆襲撃されたタクシー運転手の思い:
アムステルダム市民をマッカビ支持者のファシスト的暴力から守りたいと思っていたことも明らかになった。
アムステルダムのタクシー運転手の物語/HET VERHAAL VAN DE TAXI CHAUFFEURS IN AMSTERDAM - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=k9VBspPpIvk
◆アムステルダム市民側の警戒:
人権活動家のチャットやソーシャルメディアグループは、暴力を恐れて、市内中心部でクーフィーヤやその他の親パレスチナのシンボルを身に着けないよう警告した。
◆警察は反ファシストと人種差別を受けた少数派だけを標的にしている:
フーリガン10人が一時逮捕されたが、イスラエル人は一人も起訴されなかった。
ユダヤ人反シオニスト団体エレブ・ラヴは、11月9日水晶の夜の反ファシスト記念行事を計画するに当たり、マッカビ・ファシストからの特別保護を警察に要請したが、警察は単に「親パレスチナ活動家と反ファシスト」の方が心配だと返答。
◆警察と刑事司法制度における制度的人種差別:
警察による殺害、逮捕、投獄率における人種的不平等は米国よりも著しくひどい。極右シオニスト政党PVV(自由党)は警察内で大きな支持を得ている。複数の内部告発者によると、自らを「モロッコ人駆除業者」と呼んだり、「クソアフリカ人」や「NATOS(運動靴を履いた北アフリカのクソ野郎)」と発言したりする警察官がいる。
◆警察による親パレスチナ派活動への弾圧と親イスラエル派暴力への傍観:
2024年5月にユトレヒトとアムステルダムでガザ虐殺抗議の学生キャンプが始まったとき、両方とも世界のどの国よりも迅速な立ち退きに直面した。アムステルダムの場合、警察はシオニストが火炎瓶で野営地を襲撃するのを傍観しながら、学生の頭蓋骨を警棒で砕くなど、多くの暴力行為を働いた。その後、野営地は違法(数カ月後に検察官が遅ればせながら認めた)に追い出された。
◆主要政党による抗議の権利の制限:
イスラエルのヘルツォグ大統領が国立ホロコースト博物館の開館のためにアムステルダムを訪問することになり、ユダヤ人の反シオニスト組織であるエレブ・ラヴが抗議デモを組織したが、主要政党は抗議デモを反ユダヤ主義と捏造。この嘘は、オランダの憲法上の権利を制限するキャンペーンの根拠となった。
オランダ緑の党(GroenLinks)は自身を立憲主義的かつ自由主義的であり、市民の自由を支持する政党であると考えている。その元党首で現アムステルダム市長のフェムケ・ハルセ氏はこれまで、抗議の権利に対する極右の脅しに抵抗してきたが、11月7日以降、すべての抵抗は消え去った。市長の「ポグロム」発言は、極右のプロパガンダを促進する上で決定的な役割を果たした。「ポグロム」発言が利用され、アムステルダム市内でのすべての抗議活動を禁止する緊急法が公布された。デモ禁止期間中のデモでは、イスラム教徒の女性が警官から血だらけになるまで殴打され、重度の脳損傷を負った。
市長は警察の暴力行為をかばい、警察は責任を問われないという雰囲気が広がった。新たなデモでは、抗議者たちが警察(のバス)によって市郊外に移動させられ、暴行を受けた。
◆植民地主義プロパガンダを促進する指導者の特徴:
フェムケ・ハルセマの「ポグロム」発言はコリン・パウエルのイラク侵攻促進演説を彷彿とさせるが、この演説もリベラルメディアにとっての転換点となった。植民地主義プロパガンダを促進する上で決定的な役割を果たすのは、往々にして、より「尊敬される」指導者。
◆アムステルダムでの権利制限が大学予算削減に反対するユトレヒトでの抗議弾圧に拡大:
アムステルダム事件に便乗して、隣の都市ユトレヒトで、左派市長とされる労働党シャロン・ダイクスマ市長が、大学予算削減に反対するオランダ最大の労働組合による抗議活動を事実上禁止した。親パレスチナ団体による暴力の脅威があるという嘘が言い訳。
◆大学予算削減は軍事費急増と関係:
予算削減は、オランダ政府の軍事費の急増と関係があり、オランダ政府はイスラエルのように徴兵制の再導入も検討し始めている。武器の多くは、ガザでの大量虐殺を可能にしているイスラエルの武器製造業者から購入されることになる。この軍事化もまた、「左派」野党の GroenLinks-PvdAが支持している。
◆植民地支配の歴史を引きずるオランダの人種差別主義指導者:
オランダは長く深い人種差別の歴史を持っており、南アフリカ、インドネシア、スリナム、オランダ領アンティルなど、さまざまな場所にアパルトヘイト(人種隔離政策)を持ち込んだ。「リベラル」なマルク・ルッテ前首相でさえ、民族プロファイリングで有罪判決を受けた。ヨルダン川西岸のキブツで成人した極右政党、自由党(PVV)党首のヘルト・ウィルダース氏は、インドネシアの植民地支配者の家系で、差別煽動の有罪判決を受けている。「左派」野党とされる緑の党(GroenLinks)・労働党(PvdA)連合の指導者フランス・ティメルマンス氏は、<我々の「生命の文化」>と<彼らの「死の文化」>について語った人物。ディック・スホーフ首相はオランダ諜報機関の元長官で、特にイスラム教徒を標的にスパイ活動を行っていた。与党連合はイスラエルで生まれ育った熱狂的なシオニストPVV議員のギディ・マルクスゾワー氏を副首相兼難民・移民大臣に真剣に検討したが、同氏は移民を「アフリカの獣」と呼び、流出した電子メールでは反シオニストの「卑劣なユダヤ人」を殺害するよう主張した人物。
◆急増するイスラム嫌悪と「反ユダヤ主義はイスラム教の問題」とのデマ:
極右政党PVVが2023年の選挙で勝利して以来、イスラム嫌悪が急増している。メルド・イスラムフォビー(イスラム嫌悪症を報告)の最新データによると、昨年、オランダのイスラム教徒の83%がイスラム嫌悪の事件の標的になった。この夏、イスラム教徒が人種差別主義者の隣人に殺害された。
オランダの主要ロビー団体であるイスラエル情報文書センター(CIDI)の所長だったエスター・フォエトは2014年、反ユダヤ主義の3分の2はイスラム教徒から来ていると主張したが、検察庁の数字によると、加害者の3分の2は「生粋の」オランダ人だった。加害者の2番目に多いグループは、「西ヨーロッパ」移民の背景を持つオランダ人だった。
政府の大規模な調査によると、オランダのイスラム教徒の若者の12%がユダヤ人に対して「それほど肯定的ではない」ことがわかった。これは、クルド人(12%)、オランダ人(10%)、さらにはモロッコ人(8%)に対するイスラム教徒の態度に匹敵する。逆に、イスラム嫌悪が蔓延しており、キリスト教徒や無宗教の若者はイスラム教徒(約30%)やモロッコ人(約40%)に対して極めて否定的だった。
◆結語、ファシズムの脅威について:
イスラム教徒の悪魔化は、増大するファシズムの表れと見るべきである。右翼の政治家は、イスラエルのアパルトヘイトと民族浄化の現実をオランダに持ち込もうとしている。右翼の「イスラム左翼」レトリックは、ナチスがユダヤ人に対する殺人行為を正当化した「ユダヤ・ボルシェビズム」の現代版と見るべきである。1930年代にユダヤ人難民がオランダから追放されたが、今日イスラム教徒について耳にするのと同じ議論がオランダ最大の新聞テレグラーフなど文字通り同じ新聞によって行われたことも忘れてはならない。
ファシズムの脅威は現実的で広範囲に及んでいる。集団虐殺アパルトヘイト国家イスラエルは、はるかに広範で危険なプロセスの槍の先端に過ぎず、西洋世界を暗闇に陥れようとするファシストの空想を煽っている。米国のカマラ・ハリスからアムステルダムのフェムケ・ハルセマまで、リベラル中道派は無力で、ファシズムに真に立ち向かう意志がないようだ。
[4]イスラム教徒への抑圧
イスラム教徒への抑圧はさらに強まる
‘We stevenen af op nog meer repressie van moslims’ - OneWorld
https://www.oneworld.nl/mensenrechten/we-stevenen-af-op-nog-meer-repressie-van-moslims/
歴史学者のナディア・ブーラス「メディアがこのような事態を助長しているという事実に、私は怒りと悲しみを覚える。モラル・パニックにはバランスの取れた報道で対抗しなければならないのに、熱心なジャーナリストたちは、イスラエルのプロパガンダや国際メディアの圧力に負けて、『ユダヤ人狩り』や『ポグロム』といった言葉を乱発した。ジャーナリストたちよ、いったい何が起きているのか、よく見てください。今、ハーグと、そこで議論されている政策に皆が注目すべきだ。」
「内閣は怯えているユダヤ人と獰猛なモロッコ人の集団というイメージから恩恵を受けている」と移民史家のナディア・ブーラスは言う
‘Het kabinet is gebaat bij een beeld van bange Joden en een bende woeste Marokkanen,’ zegt migratiehistoricus Nadia Bouras | Het Parool
https://www.parool.nl/israelische-fans-aangevallen-in-amsterdam/het-kabinet-is-gebaat-bij-een-beeld-van-bange-joden-en-een-bende-woeste-marokkanen-zegt-migratiehistoricus-nadia-bouras~bca14469/
「モロッコ人が新たなユダヤ人であるという私の言葉は聞こえないだろうが、反ユダヤ主義との闘いを装ってイスラム教徒とモロッコ人に対して攻撃が開始されているという私の言葉は聞こえるだろう。」
自由党党首ヘルト・ウィルダース氏の発言:
https://x.com/geertwilderspvv/status/1854786535700279581
アムステルダムでのユダヤ人狩りを非難するだけでは十分ではない。加害者は国外に出国させなければなりません。私は20年以上にわたり、我が国での大量移民とイスラム化が続いていることにより、オランダ国内でユダヤ人に対する憎しみが増大していることについて警告してきました。
スホーフ:ユダヤ人狩り、移住の背景を持つ若者の割合が高い
Schoof: er is gejaagd op joden, jongeren met migratieachtergrond oververtegenwoordigd - AT5
https://www.at5.nl/artikelen/229481/schoof-er-is-gejaagd-op-joden-jongeren-met-migratieachtergrond-oververtegenwoordigd
12 november 2024, 01.59 uur ・ Aangepast 12 november 2024, 03.29 uur ・ Door: AT5
ディック・スホーフ首相は本日午後、閣僚会議の後、市内で発生した「反ユダヤ主義的暴力」に対して反論した。木曜日の夜、ユダヤ人が狩られたことに同意する。彼は、「ひき逃げを実行したグループによる紛れもない反ユダヤ主義であり、その中で『移民出身の若者たちが過剰に代表されていた』」と語った。「私たちは寛容をもって不寛容に答えることはできない。我々はそれに対して厳しくなり、一線を引かなければならない。」
イスラム教徒の憎悪に対する国家調整官を設置する時期が来たのだろうか?
Is het tijd voor een Natio-naal Coor-dinator tegen Moslim-haat? - OneWorld
https://www.oneworld.nl/mensenrechten/is-het-tijd-voor-een-nationaal-coordinator-tegen-moslimhaat/
差別と人種差別に対する初の国家調整官 (NCDR) ラビン・バルデューシン(Rabin Baldewsingh)「オランダには『慢性的なイスラム教徒差別』が存在します」。彼は2020年にはオランダのイスラム教徒の55%が「疑いなく」差別を経験したと回答し、14%が確信が持てないと述べた。2023年には、宗教差別に関する報告のほぼ4分の3がイスラム教徒に関するものだった。
パレスチナ人に対するイスラエルの暴力が激化して以来、インターネット上の反ユダヤ主義の報告数は最大48パーセント増加した。これは、オンライン差別に関する報告の約 4分の1がユダヤ人への憎しみに関するものである一方、オランダ人のユダヤ人はわずか0.3%であることを意味する。イスラム教徒に対する差別もこの期間に急激に増加した。報告センターのメルド・イスラムフォビーによる未発表の調査では、回答者約500人のうち83パーセントが、過去1年間で安全性が低下し始めたと回答した。
調査: イスラム教徒はアムステルダム暴動の後、安全性が低下していると感じており、ハルセマ(アムステルダム市長)の辞任を望んでいる
Onderzoek: moslims voelen zich onveiliger na Amsterdamse rellen ? en willen Halsema weg - de Kanttekening
https://dekanttekening.nl/samenleving/moslims-voelen-zich-onveiliger-na-amsterdamse-rellen-en-willen-halsema-weg/
◆検閲と自由の欠如が増加:
イスラム教徒、モロッコ系、トルコ系のオランダ人の4分の3は、メディアプラットフォームのCestMocroを禁止するという政治家の意図は検閲の一種だという。
3分の2は、2023年10月7日のハマスによる攻撃以来、社会情勢がより不自由になったと経験している。多くはもはや自分の考えを遠慮なく言うことができない。3分の1は、オランダの状況が改善しない場合、機会があれば海外に移住することを真剣に検討している。
モロッコ系、トルコ系のイスラム教徒オランダ人によると、社会の否定的な雰囲気は主にメディアのせいだという。大多数は、メディアがアムステルダムで起きたことについて中立的かつ客観的に報道していないと信じている。
◆オランダの安全性は低い:
特にモロッコ系オランダ人は、アムステルダムでの出来事の影響でオランダに危険を感じており、3分の2がそのような感情を抱いていると回答している。これはトルコ系オランダ人の間ではあまり一般的ではない。
◆反ユダヤ主義に注目しすぎている:
モロッコ系オランダ人の4分の3以上は、アムステルダムの暴動後にイスラム恐怖症が増大したと考えている。
回答者の約3人に2人は、オランダ系ユダヤ人はイスラエル国家の行いに対して責任を負うことはできないと考えている。ここでは回答者間の意見の分かれ目が比較的大きく、特にトルコ系オランダ人やアムステルダム在住者の間で、ほぼ半数がこの意見に対して中立か否定的である。
(調査は、オピニオン・ハウスがKanttekeningと提携して、11月16日から19日にかけて、アムステルダム居住者300人を含むオランダのイスラム教徒970人を対象に実施。)
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太田光征
オランダのパレスチナ解放政党「デ・フォンク」議長らの見解:イスラエルのフーリガンがオランダのファシズムを煽った経緯
以下は、オランダのパレスチナ解放政党を自認する「デ・フォンク」(De Vonk)のグループ議長でアムステルダム市議会議員のジェイジー・フェルドハイゼン氏と同党政策担当のクリス・デ・プローグ氏が、2024年11月7日前後にアムステルダムで起きたオランダサッカー暴動を通じてオランダのファシズムが煽られた経緯についてまとめたものの日本語訳です。原文中の文字リンクの一部をURLリンクにしてあります。
(原文)How Israeli hooligans fueled fascism in the Netherlands | Doorbraak.eu
https://www.doorbraak.eu/how-israeli-hooligans-fueled-fascism-in-the-netherlands/
11月の6日と7日、マッカビ・テルアビブのファシストの悪党たちがアムステルダムの街に押し寄せ、ガザで殺害された子どもたちについて誇らしげに叫びながら、親パレスチナ派やアラブ人とみられる地元の家屋、通行人、タクシー運転手を襲撃した。警察が自国民を守れなかったため、一部の者が自ら行動を起こして反撃を開始し、マッカビの支持者数名が負傷した。
私たちの街で起きたこれらの事件は、ベンヤミン・ネタニヤフやジョー・バイデンのような大量殺人者によって、ユダヤ人を標的とした「ポグロム」として世界的に報道されました。しかし、地元のユダヤ人、ユダヤ人の店、ユダヤ人の施設は一つも襲撃されていません。極右はイスラエルのプロパガンダを利用して、オランダの移民コミュニティー全体と抗議の権利を悪者に仕立て上げ、ファシズムへの転落を煽っている。
事実を正すべき時が来ている。アムステルダム市議会に代表を持つ地元政党として、私たちは数え切れないほど多くの地元住民やジャーナリストと連絡を取り、西側主要メディアが報じたのとはまったく異なるバージョンの出来事を語ってきた。その多くは最初からカメラに捉えられ、オンラインで広まったが、西側主要メディアによってほとんど無視された。アムステルダムで何が起こったのかに関する最初の主要な事実を報じたのは、Left Laser、Bender、Sallaheddineなどの独立系YouTubeジャーナリストだった。以下がその再構成となる。
マッカビのウルトラスはファシストの悪党
マッカビのウルトラスは、ランダムなフーリガンではない。イスラエルでは兵役義務があるため、事実上全員が兵士または元兵士であり、その多くはガザやレバノンでの任務を終えてすぐに戻ってきた人々で、そこで彼らは大量虐殺、戦争犯罪、人道に対する罪に加担してきた。パレスチナ人に対する虐殺が日常茶飯事であるアパルトヘイト社会出身の彼らは、パレスチナ人、アラブ人、政敵を何の罰も受けずに恐怖に陥れることに慣れている。
例えば、2020年にマッカビ・ウルトラスは反ネタニヤフデモ参加者を棒や割れたガラスで攻撃し、数名を負傷させた。このクラブは「イスラエルで最も人種差別的なサッカークラブ」という評判を得ているが、ウルトラスは人種差別的な言葉で絶えず脅迫・侮辱することで、チームからアラブ人選手を一掃していた。
マッカビ・ウルトラスは、マルタからアテネまで、他の都市を訪問する際にもファシスト的な考え方を持ち歩いている。例えば今年3月、ギリシャでは、パレスチナの旗を掲げたからとエジプト人男性をマッカビ・ウルトラスが殴り倒して病院に送り込んだ。
マッカビの暴徒たちがアムステルダムを最後に訪れたのは2016年で、彼らは誇らしげに「レイプソング」を歌った。その歌は「アラブ人の娼婦」の血を飲み、その女性をレイプし、共産主義者を広場に吊るすことを歌っている。11月のサッカーの試合を前に、過激派はアムステルダムでのあの恥ずべき出来事を記録したビデオ*を誇らしげに自分たちのYouTubeチャンネルに再投稿した。不吉な警告だ。
*https://www.youtube.com/watch?v=0MFFk1eQmkA
2024/07/15
アムステルダムの市民の大半は移民のバックグラウンドを持ち、その多くはMENA地域出身だ。また、この都市ではパレスチナとの連帯を示す運動が盛んで、中央駅では文字通り毎日デモが行われている。明らかに、問題が起こりそうだった。アムステルダム市民がサッカーの試合を中止すべきだと事前に警告したのはそのためであり、地元政党である私たちはその声をアムステルダム市議会で増幅した。実際、隣国のベルギーでは、暴力を恐れて昨年9月にイスラエル代表チームがベルギーに来ることを許可されなかった。
しかしアムステルダムでは、このクラブの本質と人種差別について市議会で警告したにもかかわらず、何も行われなかった。どうしてそんなことが起こったのだろうか?
UEFA とオランダ政府がいかにしてマッカビ・テルアビブの真実を隠蔽したか
アムステルダム市長は、テルアビブの地元警察、欧州サッカー連盟 (UEFA)、オランダ司法・安全省テロ対策調整官組織(NCTV)から同市長が受け取った評価に基づき、マッカビは危険度の高いクラブではないと主張している。しかし、彼女の情報源はすべて、非常に偏見と人種差別に満ちた歴史を持っている。特に、UEFAとオランダのNCTVについて見てみよう。
UEFAは10年以上にわたり、パレスチナサッカー協会(PFA)やイスラエル人種差別レッドカード運動からの度重なる要請にもかかわらず、イスラエルサッカー協会(IFA)の活動停止や追放の要求を一貫して拒否してきた。モイン・ラバニはイスラエルへの制裁を求める数々の議論を次のようにまとめている。
XユーザーのMouin Rabbaniさん: 「The demands to sanction Israeli football were made on a variety of grounds: that Israel is an institutionally racist state and should be treated no differently than apartheid South Africa (suspended by FIFA in 1961) and Rhodesia (suspended in 1970); that the IFA includes clubs」 / X
https://x.com/MouinRabbani/status/1855427739592892546
「イスラエルは制度的に人種差別国家であり、アパルトヘイト下の南アフリカ(1961年にFIFAにより資格停止)やローデシア(1970年に資格停止)と何ら変わらない扱いを受けるべきである。IFAには不法占領下のパレスチナ自治区の不法入植地に拠点を置くクラブも含まれている。IFAはパレスチナのクラブを差別している。IFAのチームはパレスチナの選手を差別している。イスラエルは2019年にカダマート・ラファのチームがバラタFCと対戦するためにガザ地区からヨルダン川西岸地区へ移動することを禁止し、PFAカップ決勝の開催を阻止した。イスラエルはパレスチナの選手を殺害し、重傷を負わせてきた。イスラエルのクラブはサポーターによる人種差別的、集団虐殺的な行為を組織的に容認している。その他にもさまざまな理由があるが、最近ではイスラエルがガザ地区のパレスチナ人に対して集団虐殺を行っており、その結果、多数のパレスチナ人の選手、役員、スタッフが殺害されている。」
実際、ガザ地区だけでも、10月7日以降、300人以上のパレスチナ人サッカー選手がイスラエル軍によって殺害されている。
Over 500 athletes killed by Israeli offensive in Gaza
https://www.aa.com.tr/en/middle-east/over-500-athletes-killed-by-israeli-offensive-in-gaza/3355424
UEFAは、政治に関わりたくないと主張して、イスラエルリーグを擁護する立場を擁護してきた。2022年2月にロシアがウクライナに侵攻した際、彼らはロシアの全チームを一夜にして禁止し、本性を現した。イスラエルはウクライナでロシアのほぼ450倍の割合でガザの子どもたちを絶滅させているにもかかわらずだ。明らかに、UEFAは公平な情報源とはみなされない。
オランダのNCTVの実態はおそらくさらに悪く、アムステルダムのイスラム教徒に対する人種差別を煽ったという特別な経歴がある。最近では今年9月、オランダの裁判所がNCTVがアムステルダムのイスラム学校を誤って過激派として描写したとの判決を下した。アムステルダム市当局はNCTVの中傷的な報道を利用して学校を閉鎖させようとした。
その意味では、アムステルダムの地方自治体が、市民、特に移民系住民を脅かす危険な政策を正当化するために、NCTV などの人種差別的な情報源に再び頼るのは驚くに当たらない。実際、腐敗は自治体全体に深く根付いており、最近、職員に対する組織的な虐待に関する大規模なスキャンダルが勃発した。職員は「人種差別、いじめ、権力濫用の大規模な被害者」であった。
マッカビのファシストが警察の支援を受けアムステルダムの市民を恐怖に陥れる
サッカーの試合前日の11月6日、すでにマッカビ・ウルトラスは恐怖に陥れる親パレスチナ派の市民を探してアムステルダムの街を徘徊していた。ウルトラスはパレスチナの旗やポスターを掲げた複数の家を襲撃し、それらを破壊し、窓を割って住民を脅迫した。
How Zionist hooligans provoked chaos in Amsterdam - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=moPFJD3L16k&t=83s
例えば、水曜日の夜、数十人のマッカビのファシストたちが、さまざまなパレスチナの国旗が掲げられている不法占拠地、ヴィラ・モクムの前に集まった。ビデオには、彼らが窓に石を投げつけ、建物に登り、国旗を引きちぎる様子が映っている。
「彼らはドアを蹴り、家に入ろうとしていました」と、この建物に住む23歳の住人はアムステルダムの地元紙ヘット・パロールに語った。「彼らは私たちに中指を立て、首を切る仕草をしながら、『お前たちを殺しに戻ってくる』と言っていました。」
マッカビのフーリガンがある家を襲撃していた際、地元のタクシー運転手が声を上げ、ファシストの悪党たちが彼を殴り倒そうとした。彼は無傷で逃げたが、窓ガラスは割れ、車にはへこみがあった。市長も市議会への手紙で認めているように、マッカビのファシストたちはその後ベルトを外し、付近のさまざまなタクシーを破壊し始めた。
イスラエルの暴力に対抗して、アムステルダム市民は反撃した。遠くからパレスチナの子どもたちを狙撃することに慣れていたイスラエルのファシストたちは、すぐに恐怖に怯えた。象徴的なビデオ*では、マッカビのフーリガンの一人が逃げるために運河に飛び込み、追っ手を追い払うために「パレスチナを解放せよ」と叫ぶことに同意した。フーリガンのほとんどは地元のカジノに追い込まれ、警察が助けに来るまでタクシー運転手の集団を待って隠れなければならなかった。しかし、その夜、負傷者は報告されていない。
*https://www.tiktok.com/@icha_1788/video/7434980379116768567
アムステルダムのタクシー運転手は、よく組織化されていて忠誠心が強く、お互いを守り合っていることで有名です。ですから、彼らがすぐに自衛のために組織化し、めちゃくちゃにされないという明確なシグナルを送ったのも不思議ではありません。しかし、その後のインタビューでは、彼らがもっと広くアムステルダム市民をマッカビ支持者のファシスト的暴力から守りたいと思っていたことも明らかになりました。
アムステルダムのタクシー運転手の物語
HET VERHAAL VAN DE TAXI CHAUFFEURS IN AMSTERDAM - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=k9VBspPpIvk
How Zionist hooligans provoked chaos in Amsterdam - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=moPFJD3L16k&t=83s
11月6日の最初の日、私たちは翌日も繰り返されることになるパターンを目撃した。ビデオ映像では、イスラエルの暴漢たちが家を襲撃する間、パトカーが何もせずに通り過ぎる様子が見られる*。同様に、最初に襲われたタクシー運転手は警察に直行し、窓が明らかに割られていたにもかかわらず、警察は運転手を叱責しただけだった。
*これがアムステルダムでのイスラエル支持者に対する暴力について私たちが現在知っていることです
Dit weten we nu over het geweld tegen Israëlische supporters in Amsterdam | Binnenland | NU.nl
https://www.nu.nl/binnenland/6334740/dit-weten-we-nu-over-het-geweld-tegen-israelische-supporters-in-amsterdam.html
イスラエルのファシストたちが親パレスチナ市民を攻撃しても罰せられないことは、活動家界隈や移民コミュニティーに大きな不安を引き起こした。De Vrankrijkなどの自治的な親パレスチナコミュニティーセンターの組織者からわかったことだが、組織者らはマッカビのファシストからあるかもしれない攻撃に備えるために夜間偵察隊を組織し、ドアを封鎖せざるを得ないと感じていた。人権活動家のチャットやソーシャルメディアグループは、暴力を恐れて市内中心部でクーフィーヤやその他の親パレスチナのシンボルを身に着けないよう警告した。
11月7日、マッカビ・ウルトラスは明らかに自分たちを不処罰の勢力とみなしていた。連中は再びアムステルダムの街を行進し、通行人を威嚇しながら、集団虐殺の歌を大声で連呼した。「イスラエル国防軍を勝たせてアラブ人をぶっ殺せ」が白昼堂々、大声で叫ばれた。これは「ガザには学校がない。子どもが残っていないからだ」と主張する長い歌の一部である。
実際、イスラエル国防軍は組織的な大量殺戮作戦でガザ地区の学校約500校と17,000人の子どもを全滅させたが、依然としてこの数字にはイスラエルが作り出した飢餓による死亡者は含まれていない。国連の数字によると、殺害された犠牲者の70%は女性と子供で、5歳から9歳の子どもが最大の犠牲者グループである。またしても、警察は何もせず傍観しているが、集団虐殺の扇動は刑法犯罪である。
クーフィーヤやパレスチナのバッジを身に着けていた通行人は侮辱され、唾をかけられ、瓶を投げつけられた。暴行を受けた通行人の多くは、警察は何もせず、立ち去るように言い、フーリガンの近くにいたことを責めたと証言している。
マッカビのウルトラスがようやく試合会場に到着すると、彼らはスペインの洪水被害者のために捧げられていた1分間の黙祷を大声で妨害した。これは同国のイスラエルに対する批判的な姿勢によるものだった。
スタジアムを去った彼らは、前夜の殺害脅迫を実行する準備が整ったらしく、鎖や棒、石で武装し、戦闘態勢で市の中心部に向かった。奇妙なことに、その地域全体が市長によって危険地域に指定されていたにもかかわらず、彼らは武器を携行しながら警察に護衛されていた。
しかし、今回は形勢が逆転した。
ユダヤ人に対する「ポグロム」はなかった
マッカビのフーリガンによる最初の攻撃の後、さまざまなオランダ市民が報復的なひき逃げ攻撃に備えて組織化して、捕まらないようにスクーターで素早く動き回っていたようだ。その結果、マッカビのフーリガン数十人が主に軽傷を負い、そのうちの5人は地元の病院に短時間入院した。
市長室によると、犯人らはテレグラムのグループで組織化しており、そこでは「ユダヤ人狩り」という言葉が繰り返し使われていた。しかし、情報源のほとんどは公表されておらず、発言の文脈やテレグラムのグループの規模や関連性も明らかにされていない。いずれにせよ、この言葉は世界中の集団虐殺を支持する政治家によって利用され、11月7日に起きたことはユダヤ人に対する「ポグロム」であると宣言された。
たとえ警察の主張を受け入れたとしても、「ポグロム」という誇張された表現は明らかに不正確だ。第一に、ポグロムは少数派に対して国家が認めた組織的な暴力と関連している。しかし、警察から自由に行動を許されたのはマッカビのファシストたちであり、その逆ではない。
第二に、オランダの最も右派的な主要新聞でさえ認めざるを得なかったように*、「例えばアムステルダムのユダヤ人やシナゴーグも標的にされたという兆候はまだない。当局は、イスラエルのファンとユダヤ人一般が区別されていたと考えている」。犯人は主に「マッカビのサポーターを狙っていた。彼らの中にはイスラエルの元兵士やモサド工作員がいたと思われるから」だ。
*Gitzwarte nacht in Amsterdam: ’Jodenjacht’ door scooterjongeren en taxichauffeurs al ruim van tevoren aangekondigd op Telegram | Binnenland | Telegraaf.nl
https://archive.md/smsVR
もし「ユダヤ人狩り」に関するテレグラムの疑惑のメッセージが本物だと判明すれば、彼らが標的にしていたのは明らかにシオニストであり、ユダヤ人ではないにもかかわらず、シオニストとユダヤ人の用語が明らかに混同されていたようだ。シオニスト自身はもちろん、オランダの主要政党すべてを含め、何十年もの間、この用語の混同を生み出そうとしてきた*。11月7日に暴力犯罪で逮捕された人々の半数は未成年者であり、この混同の原因は無知である可能性が高い。
*Hoe de Israël-lobby de strijd tegen antisemitisme ondermijnt - The Rights Forum
https://rightsforum.org/opinie/hoe-de-israel-lobby-de-strijd-tegen-antisemitisme-ondermijnt/
混同の原因として考えられるもうひとつは、アムステルダムのアヤックスサポーターが自分たちを「スーパーユダヤ人」と呼ぶという古い伝統だ。この伝統により、対戦相手は実際のユダヤ人のことを言っていなくても反ユダヤ的な言葉を使うようになった。白人がほとんどを占めるサッカー合唱団が文字通り「ユダヤ人狩り」や「ユダヤ人は死ぬ」について歌っているビデオはたくさんある。興味深いことに、2017年にオランダの国営放送局は、この理由でFCユトレヒトのサポーターを反ユダヤ主義者として描いたことについて公式に謝罪した。
実際、オランダ検察当局の数字によると、2023年に反ユダヤ主義の数が急増した主な動機はサッカーだ。「反ユダヤ主義を差別理由とする件数の急増は、2023年10月7日のイスラエルとハマスとの戦争勃発に関連した事実とは関係がない」と検察官は主張する。「検察庁への驚くほどの大量の流入は、ロッテルダム内で行われたかフェイエノールトが参加したさまざまなサッカーの試合に関連している。」
ひき逃げ攻撃はアヤックスのサポーターではなくマッカビのフーリガンに向けられたものだったが、アムステルダムのクラブ自体は親イスラエルの評判があり、試合の数日前にはサポーターの一部がパレスチナ人の男性を襲撃していた。テレグラムのチャットにサッカー用語が混ざっていた可能性は十分にある。実際、地元のユダヤ人、ユダヤ人の店、ユダヤ人の施設は1つも狙われなかった。明らかに、実際のユダヤ人狩りは行われていなかった。国家が認可したものでないことは確かだ。
アムステルダム警察は「反ファシスト」と人種差別を受けた少数派だけを標的にしている
11月6日と7日のマッカビのフーリガンの周囲にいた警官の数が比較的少なかったことについては、多くの批判があった。しかし、これは当時、アムステルダムに少人数の警察がいたということを意味するものではない。実際、機動隊、逮捕部隊、馬、犬、偵察部隊、サッカー部隊、そして「平和部隊」を含め、近隣地域からの大規模な特別動員があった。問題は、それらが間違った人々に対して使われたことだ。
反ジェノサイド抗議者らは、南アフリカやローデシアのアパルトヘイトの場合と同様に、ジェノサイド、植民地主義、アパルトヘイトに対するスポーツボイコットを支持し、アムステルダムスタジアムでマッカビ・テルアビブの参加に反対するデモを行う予定だった。
デモ参加者は憲法上の権利を侵害され、スタジアムからは見えないし聞こえないアントン・デ・コム広場に行くよう指示された。しかし、デモ参加者は市長と警察の命令に従った。にもかかわらず、反ジェノサイドデモ参加者は機動隊や騎馬隊を含む大規模な警察部隊と対峙した。
フーリガン10人が一時逮捕されたが、イスラエル人は一人も起訴されなかった。彼ら全員が警察に保護され、ホテルに付き添われ、イスラエルへの帰国を許された。これは彼らの母国における免責の文化を反映している。私たちは、マッカビのフーリガンを告訴しようとしたが警察に文字通り何日間も拒否されたタクシー運転手と、話をした。他のタクシー運転手は、民族プロファイリングやでっち上げを恐れ、声を上げることをまったく恐れている。
モサドのエージェントはイスラエルのフーリガンに同行したが、これはオランダの主権を直接侵害するもので、オランダはイラン、ロシア、中国のエージェントがオランダに入国することを決して許可しなかっただろうし、ましてや外国のファシストやあからさまな集団虐殺ギャングに同行することなど許さなかったはずだ。現在、オランダ当局はイスラエル政府と協力して、いわゆる「ポグロム」を「調査」しているが、その政府はハーグで閣僚全員が集団虐殺の罪で裁かれるべきである。
11月9日、ユダヤ人反シオニスト団体エレブ・ラヴは、アムステルダムのユダヤ人抵抗記念碑で行われる反ファシストの水晶の夜の記念行事を中止せざるを得ないと感じた。彼らは警察に、ユダヤ人を含む反戦左翼を攻撃してきた経歴を持つマッカビ・ファシストからの特別保護を要請したが、警察は単に「親パレスチナ活動家と反ファシスト」の方が心配だと答えただけだった。驚いたエレブ・ラヴのスポークスマンはこう返答した。「もちろん反ファシストはいるでしょう。私たちは反ファシストです。そして警察自身も反ファシストであることを期待しています。」
しかし、アムステルダム警察は明らかに反ファシストではない。実際、警察の訓練では反ファシストステッカーが「左翼過激主義」の例として示されている。警察に包囲されたのが親パレスチナの反ファシストだったのも不思議ではない。
オランダの政府と警察の二重基準は偶然ではない。オランダの警察と刑事司法制度における制度的人種差別は根深い。警察による殺害、逮捕、投獄率における人種的不平等は米国よりも著しくひどいことが数字*からわかる。
*Hoe ernstig is Nederlands politieracisme? - OneWorld
https://www.oneworld.nl/mensenrechten/nederlands-politieracisme-is-wel-te-vergelijken-met-de-vs/
極右シオニスト政党PVVは警察内で大きな支持を得ており、一部の地域では60%もの人がこの過激派政党に投票している。複数の内部告発者によると、自らを「モロッコ人駆除業者」と呼んだり、「クソアフリカ人」や「NATOS(運動靴を履いた北アフリカのクソ野郎)」と発言したりする警察官*のことを考えてみて欲しい。
*Hoe ernstig is Nederlands politieracisme? - OneWorld
https://www.oneworld.nl/mensenrechten/nederlands-politieracisme-is-wel-te-vergelijken-met-de-vs/
多くの国々と同様、イスラエルの抑圧実験室はオランダに直接輸入されている。オランダは自国民を監視するためにイスラエルの盗聴システムを2台購入したが、最後の1台は2019年にエルビット・システムズの子会社であるサイバー・インテリジェンスから購入した。
オランダが警察国家化している状況
ガザでの集団虐殺と気候破綻へのオランダの共犯により、オランダの路上で抗議活動が激化している。国の対応は圧倒的な弾圧だ。例えば、2024年5月にユトレヒトとアムステルダムで学生キャンプが始まったとき、両方とも世界のどの国よりも迅速な立ち退きに直面した。
アムステルダムの最初のキャンプでも、同じ二重基準のパターンが見られた。警察が傍観する中、シオニストが火炎瓶でキャンプを襲撃したのだ。その後、キャンプは違法に追い出され(数か月後に検察官が遅ればせながら認めたように)、学生の頭蓋骨が警察の警棒で砕かれるなど、多くの暴力行為が行われた。
2024年3月以来、連立政権与党は抗議の権利を制限する意図を公然と宣言してきた。その口実はまたしてもシオニストの嘘で、イスラエル大統領が国立ホロコースト博物館の開館のためにアムステルダムを訪問したことを取り巻くものだった。ヘルツォグは集団虐殺を扇動した罪で有罪であるため、ユダヤ人の反シオニスト組織であるエレブ・ラヴがデモを組織した。オランダの主要政党は、恥ずべきことにエレブ・ラヴの存在を完全に無視して抗議を反ユダヤ主義として描写し、実際には起こっていない反ユダヤ主義の発言について露骨に嘘をついた。この嘘は、オランダの憲法上の権利を制限するキャンペーンの根拠となった。
アムステルダム市長は新自由主義帝国主義政党である左派緑の党の元党首だが、しかし同党は自身を合憲で自由主義的であり、市民の自由を支持する政党であると考えている。市長はこれまで、抗議する権利に対する最も過激な極右の脅しに抵抗してきた。しかし、11月7日以降、すべての抵抗は消え去った。
ワンワールドの調査で明らかになったように、フェムケ・ハルセマの「ポグロム」に関する発言は、極右のプロパガンダを促進する上で決定的な役割を果たした。これは、いわゆる「穏健派」で尊敬されていたコリン・パウエルが、2003年に国連での演説でイラク侵攻を促進したことを彷彿とさせる。この演説もまた、リベラルメディアにとっての転換点となった。植民地主義プロパガンダを促進する上で決定的な役割を果たすのは、往々にして、より「尊敬される」指導者たちなのである。
確かに、フェムケ・ハルセマ氏が下からの大きな圧力により、10日後に「ポグロム」に関する発言を撤回したことは前向きなことだ。しかし、それは少なすぎ、遅すぎた。彼女が今主張しているように、極右とイスラエルのプロパガンダが来ることを予見していなかったというのは、まったく信憑性がない。
ハルセマ市長がマッカビ襲撃事件の余波の中で実際に実行した政策は、より深刻だった。「ポグロム」の主張が利用され、アムステルダム市内でのすべての抗議活動を禁止する緊急法が公布された。反ジェノサイドデモ参加者は平和的に街頭に出て、馬で攻撃された。買い物中のイスラム教徒の女性は血だらけになるまで殴打され、重度の脳損傷を負った。ジャーナリスト数名も明らかに判別可能ながら、殴打または逮捕された。
ハルセマは市議会で、警察の暴力行為を、調査が行われる前に断固として否定した。このため、警察は責任を問われないという雰囲気が広がった。3日後、抗議者たちは警察によって、メディアの目に触れない市郊外の廃墟に置き去りにされ、残酷に追いかけられ、暴行を受けた。これを「組織的な抗議者狩り」と呼ぶ者もいる。
アムステルダムでは抗議活動禁止令がほぼ1週間続いた。隣の都市ユトレヒトでさえ、この事件に便乗して、大学予算削減に反対するオランダ最大の労働組合による抗議活動を事実上禁止した。親パレスチナ団体による暴力の脅威があるという嘘の言い訳が飛び交った。それは、別の左派市長とされる労働党シャロン・ダイクスマ市長だった。
予算削減は、オランダ政府の軍事費の急増と関係があり、オランダ政府はイスラエルのように徴兵制の再導入も検討し始めている。武器の多くは、ガザでの集団虐殺を可能にしているイスラエルの武器製造業者から購入されることになる。この軍事化もまた、「左派」野党の GroenLinks-PvdAが支持している。
迫りくる徴兵も、オランダの自由に対する脅威だ。1946年から49年にかけてのインドネシアにおけるオランダ植民地戦争中、無数の徴兵拒否者が何年も投獄され、今日に至るまでいかなる形の補償も社会復帰も受けていない。対照的に、植民地兵士は、オランダ政府が実際のナチスによるホロコーストの犠牲者に対して同様のことをする以前から、1961年以来、公式な第二次世界大戦記念行事の一環として称えられてきた。
ファシズムとイスラム恐怖症の台頭、植民地ブーメラン
オランダは長く深い人種差別の歴史を持っており、南アフリカ、インドネシア、スリナム、オランダ領アンティルなど、さまざまな場所にアパルトヘイトを持ち込んだ。オランダの「リベラル」な前首相、マルク・ルッテでさえ、民族プロファイリングで有罪判決を受けた人種差別主義者であり、イスラエルの戦争犯罪を隠蔽するようスタッフに指示したシオニスト狂信者である。
ルッテ政権は、いわゆる「福祉スキャンダル」で数万人のオランダの有色人種の生活を破壊したことで悪名高い。このスキャンダルにより、罪のない民間人が巨額の負債を抱え、離婚、自殺、子どもの親権喪失に追いやられた。
オランダの極右指導者の多くは、PVVのリーダーであるヘルト・ウィルダース氏を含め、イスラム教徒が多数を占める世界最大の国インドネシアの植民地支配者という経歴を持つ。オランダ領東インドはアパルトヘイト国家として支配され、ウィルダース氏のような指導者は敗北した「祖先の復讐」を目指している。彼らはパレスチナの抵抗運動にインドネシアの自由の闘士たちと同じ顔を見ている。ウィルダース氏自身はヨルダン川西岸のキブツで成人し、そこでイスラエルの最も熱狂的な入植者たちに政治的なソウルメイトを見出した。
2023年10月7日にガザでの集団虐殺が始まった後、イスラエルの集団殺戮は、オランダ政府とほぼすべてのオランダ政党による強い人種差別的含みのある大規模なプロパガンダ攻勢によって支援された。例えば、我々の「生命の文化」と彼らの「死の文化」について語った「左派」野党指導者フランス・ティメルマンス*のことを考えてみよう。
(訳者注)*欧州委のティメルマンス副委員長、オランダの次期首相選に出馬へ | ロイター
https://jp.reuters.com/article/idJPL4N3970UB/
こうした中、2023年11月の総選挙で状況はさらに悪化した。熱烈なシオニストで人種差別主義者のヘルト・ウィルダース氏が率いる極右政党PVVが最大政党となった。ウィルダース氏は川から海までの「ユダヤ人国家」を信奉し、同じアパルトヘイトモデルをオランダに適用したいと考えている。
ウィルダース氏は2016年、オランダの裁判所で「差別煽動」の罪で有罪判決を受けた。集会で同氏は「モロッコ人をどんどん減らす」よう「手配する」と発言し、実質的にはモロッコ人の国外追放を求めた。同氏の訴訟弁護士は、アメリカのシオニストらから20万ユーロの資金提供を受けていた。
PVVは与党連合の最大政党であり、連立協議ではキングメーカーとしての役割を果たした。首相はオランダの諜報機関の元長官であり、その指導下で特にオランダのイスラム教徒を標的にスパイ活動が行われていた。
同連合は、PVV議員のギディ・マルクスゾワー氏を副首相兼難民・移民大臣に真剣に検討した。イスラエルで生まれ育った熱狂的なシオニストであるマルクスゾワー氏は、そのファシスト的見解をオランダに持ち込んだ。同氏は移民を「アフリカの獣」と呼び、流出した電子メールでは反シオニストの「卑劣なユダヤ人」を殺害するよう主張した。
こうした見解は2024年までに広く知られるようになり、与党連合にとっては問題にはならなかった。マルクスゾワー氏が副首相になれなかったのは、オランダ諜報機関のセキュリティー検査に合格しなかったためで、おそらくモサドとのつながりが続いていたためだろう。しかし、同氏は依然としてPVVの議員として議会にとどまっている。
極右政党PVVが選挙で勝利して以来、オランダではイスラム嫌悪が急増している。メルド・イスラムフォビーの最新データによると、昨年、オランダのイスラム教徒の83%がイスラム嫌悪の事件の標的になった。過去2週間だけでも、イスラム教徒に対する憎悪犯罪が2件発生し、2人のイスラム教徒が近所の人種差別主義者に殴られ、死にそうになった。この夏、別のイスラム教徒が人種差別主義者の隣人に殺害された。
人種差別主義者と反ユダヤ主義者はハーグにいる
先週の 11 月 7 日の出来事により、事態はさらにエスカレートした。オランダの政治とメディアのほぼ全領域が裏切り、自国民ではなく外国のファシストフーリガンを擁護したことに憤慨した若者たちは、11 月 11 日にアムステルダム西部の路上で暴動を起こした。具体的なきっかけ*は、前日の平和的な抗議活動中にイスラム教徒の女性が警察に暴行**されたことだったが、市長は膨大なビデオ証拠を前にして嘘をつき続けた。
*https://x.com/JesperRoele/status/1856087918944874529
**https://x.com/LeftLaser/status/1856432055955140707
連立与党のリーダーたちは、直ちにこの事件を利用してイスラム教徒コミュニティーを悪者に仕立て上げた。例えば、BBBのリーダーであるファン・デル・プラスは、「ユダヤ人を殴り倒したい、さらに悪いことに、彼らを殺したいという欲求」が「国民の一部」に深く根付いていると主張する。ウィルダースは「クズ」の「追放と帰化剥奪」を求めた。首相のディック・スホーフは、「ユダヤ人狩り」がオランダの「統合問題」を露呈させたと主張した。一方、下院は、文字通りイスラエル国家の要請により、人権団体をテロリストリストに載せる動議を可決した。そしてBBBのリーダーであるファン・デル・プラスは、言論の自由を直接侵害して、インスタグラムのアカウントCestmocroの禁止を公然と求めた。
マッカビ暴動の翌週の閣僚会議では、「クソモロッコ人」「ハラール食品を食べる人」「ただ絞り出すことのできない膿」「イスラム教徒やモロッコ人の遺伝子に宿る反ユダヤ主義」といった話が出たとされている。閣僚会議の議論は秘密であり、内閣はそれを公表することを拒否しているため、実際に何が話されたのかは憶測のネタ話のままである。いずれにせよ、これはモロッコ系オランダ人大臣のノラ・アチャバールが辞職し、内閣を去る十分な理由となった。もし内閣が人種差別的発言をしたことを認めれば、法的には「犯罪組織」となる。刑事弁護士ジェラルド・スポングによれば、おそらくこれが、アチャバールが「分極化」という言葉で慎重に語っている理由だろう。彼女は内閣の失脚の責任を負いたくはないだろう。
オランダのイスラム教徒を反ユダヤ主義者として悪魔化することは、現実やオランダのユダヤ人に対する懸念とはほとんど関係がない。現在オランダ議会の議長を務めるPVVのイデオローグは、反ユダヤ主義の陰謀説を広め、オランダ議会にNSBの旗を掲げたことで悪名高い。後者は、第二次世界大戦中にナチスと協力したオランダの国家社会主義党である。オランダは、第二次世界大戦中にヨーロッパのユダヤ人を組織的に殺害したのはイスラム教徒ではなくキリスト教徒だったことを故意に忘れているようだ。
反ユダヤ主義はイスラム教の問題であるという主張は、オランダの主要ロビー団体であるCIDIを含むイスラエル・ロビーの長年の論点であった。当時CIDIの所長だったエスター・フォエトは2014年に、反ユダヤ主義の3分の2はイスラム教徒から来ていると主張したが、検察庁の数字によると、加害者の3分の2は「生粋の」オランダ人だった。加害者の2番目に多いグループは、「西ヨーロッパ」移民の背景を持つオランダ人だった。
政府の大規模な調査によると、オランダのイスラム教徒の若者の12%がユダヤ人に対して「それほど肯定的ではない」ことがわかった。これは、クルド人(12%)、オランダ人(10%)、さらにはモロッコ人(8%)に対する彼らの態度に匹敵する。逆に、オランダのイスラム教徒の若者と比べると、イスラム嫌悪が蔓延しており、キリスト教徒や無宗教の若者はイスラム教徒(約30%)やモロッコ人(約40%)に対して極めて否定的だった。
オランダとイスラエルの政治家や政府関係者によるイスラム教徒の悪魔化は、増大するファシズムの表れと見るべきである。ガザは絶滅収容所と化し、ヨルダン川西岸ではポグロムが日常茶飯事となっているが、右翼の政治家や政府関係者は、このアパルトヘイトと民族浄化の現実をオランダに持ち込もうとしている。連中が、オランダの路上で共産主義者を絞首刑にし、敵を強姦し、パレスチナ人の赤ん坊を殺害すると歌ったマッカビ・ギャング団を全面的に支持するのは、理由がないわけではない。
右翼の「イスラム左翼」に関するレトリックは、ナチスがユダヤ人に対する殺人行為を正当化した「ユダヤ・ボルシェビズム」の現代版と見るべきである。1930年代にユダヤ人難民がオランダから追放されたが、今日イスラム教徒について耳にするのと同じ議論がオランダ最大の新聞テレグラーフなど文字通り同じ新聞によって行われたことも忘れてはならない。この新聞が第二次世界大戦後に禁止されたのは、SS憎悪キャンペーン紙として知られるようになったため、理由がないわけではなかった。
ファシズムの脅威は現実的で広範囲に及んでいる。集団虐殺アパルトヘイト国家イスラエルは、はるかに広範で危険なプロセスの槍の先端に過ぎず、西洋世界を暗闇に陥れようとするファシストの空想を煽っている。米国のカマラ・ハリスからアムステルダムのフェムケ・ハルセマまで、リベラル中道派は無力で、ファシズムに真に立ち向かう意志がないようだ。
同時に、嘘を見破り、組織化して街頭に出る人がますます増えている。ガザでの集団虐殺、オランダのイスラム教徒の悪魔化、戦争・警察国家を支える形での福祉国家の崩壊に対する怒りは計り知れない。私たちはその怒りを、平和と連帯を求めるための強力で幅広く組織化された大衆運動に変えなければならない。オランダの労働者をまったく気にかけない政府に惑わされたり分裂したりしない運動だ。デ・フォンクで私たちが言っているように、革命の炎を灯す火花となれますように。他にはほとんど何も十分ではないから。
クリス・デ・プローグとジェイジー・フェルドハイゼン
ジェイジー・フェルドハイゼンはアムステルダム市議会のデ・フォンク(De Vonk)グループ議長。クリス・デ・プローグはデ・フォンクの政策・組織化担当、調査ジャーナリスト、アムステルダムの脱植民地化集団であるArts of ResistanceとAralezの共同創設者。
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太田光征
(原文)How Israeli hooligans fueled fascism in the Netherlands | Doorbraak.eu
https://www.doorbraak.eu/how-israeli-hooligans-fueled-fascism-in-the-netherlands/
11月の6日と7日、マッカビ・テルアビブのファシストの悪党たちがアムステルダムの街に押し寄せ、ガザで殺害された子どもたちについて誇らしげに叫びながら、親パレスチナ派やアラブ人とみられる地元の家屋、通行人、タクシー運転手を襲撃した。警察が自国民を守れなかったため、一部の者が自ら行動を起こして反撃を開始し、マッカビの支持者数名が負傷した。
私たちの街で起きたこれらの事件は、ベンヤミン・ネタニヤフやジョー・バイデンのような大量殺人者によって、ユダヤ人を標的とした「ポグロム」として世界的に報道されました。しかし、地元のユダヤ人、ユダヤ人の店、ユダヤ人の施設は一つも襲撃されていません。極右はイスラエルのプロパガンダを利用して、オランダの移民コミュニティー全体と抗議の権利を悪者に仕立て上げ、ファシズムへの転落を煽っている。
事実を正すべき時が来ている。アムステルダム市議会に代表を持つ地元政党として、私たちは数え切れないほど多くの地元住民やジャーナリストと連絡を取り、西側主要メディアが報じたのとはまったく異なるバージョンの出来事を語ってきた。その多くは最初からカメラに捉えられ、オンラインで広まったが、西側主要メディアによってほとんど無視された。アムステルダムで何が起こったのかに関する最初の主要な事実を報じたのは、Left Laser、Bender、Sallaheddineなどの独立系YouTubeジャーナリストだった。以下がその再構成となる。
マッカビのウルトラスはファシストの悪党
マッカビのウルトラスは、ランダムなフーリガンではない。イスラエルでは兵役義務があるため、事実上全員が兵士または元兵士であり、その多くはガザやレバノンでの任務を終えてすぐに戻ってきた人々で、そこで彼らは大量虐殺、戦争犯罪、人道に対する罪に加担してきた。パレスチナ人に対する虐殺が日常茶飯事であるアパルトヘイト社会出身の彼らは、パレスチナ人、アラブ人、政敵を何の罰も受けずに恐怖に陥れることに慣れている。
例えば、2020年にマッカビ・ウルトラスは反ネタニヤフデモ参加者を棒や割れたガラスで攻撃し、数名を負傷させた。このクラブは「イスラエルで最も人種差別的なサッカークラブ」という評判を得ているが、ウルトラスは人種差別的な言葉で絶えず脅迫・侮辱することで、チームからアラブ人選手を一掃していた。
マッカビ・ウルトラスは、マルタからアテネまで、他の都市を訪問する際にもファシスト的な考え方を持ち歩いている。例えば今年3月、ギリシャでは、パレスチナの旗を掲げたからとエジプト人男性をマッカビ・ウルトラスが殴り倒して病院に送り込んだ。
マッカビの暴徒たちがアムステルダムを最後に訪れたのは2016年で、彼らは誇らしげに「レイプソング」を歌った。その歌は「アラブ人の娼婦」の血を飲み、その女性をレイプし、共産主義者を広場に吊るすことを歌っている。11月のサッカーの試合を前に、過激派はアムステルダムでのあの恥ずべき出来事を記録したビデオ*を誇らしげに自分たちのYouTubeチャンネルに再投稿した。不吉な警告だ。
*https://www.youtube.com/watch?v=0MFFk1eQmkA
2024/07/15
アムステルダムの市民の大半は移民のバックグラウンドを持ち、その多くはMENA地域出身だ。また、この都市ではパレスチナとの連帯を示す運動が盛んで、中央駅では文字通り毎日デモが行われている。明らかに、問題が起こりそうだった。アムステルダム市民がサッカーの試合を中止すべきだと事前に警告したのはそのためであり、地元政党である私たちはその声をアムステルダム市議会で増幅した。実際、隣国のベルギーでは、暴力を恐れて昨年9月にイスラエル代表チームがベルギーに来ることを許可されなかった。
しかしアムステルダムでは、このクラブの本質と人種差別について市議会で警告したにもかかわらず、何も行われなかった。どうしてそんなことが起こったのだろうか?
UEFA とオランダ政府がいかにしてマッカビ・テルアビブの真実を隠蔽したか
アムステルダム市長は、テルアビブの地元警察、欧州サッカー連盟 (UEFA)、オランダ司法・安全省テロ対策調整官組織(NCTV)から同市長が受け取った評価に基づき、マッカビは危険度の高いクラブではないと主張している。しかし、彼女の情報源はすべて、非常に偏見と人種差別に満ちた歴史を持っている。特に、UEFAとオランダのNCTVについて見てみよう。
UEFAは10年以上にわたり、パレスチナサッカー協会(PFA)やイスラエル人種差別レッドカード運動からの度重なる要請にもかかわらず、イスラエルサッカー協会(IFA)の活動停止や追放の要求を一貫して拒否してきた。モイン・ラバニはイスラエルへの制裁を求める数々の議論を次のようにまとめている。
XユーザーのMouin Rabbaniさん: 「The demands to sanction Israeli football were made on a variety of grounds: that Israel is an institutionally racist state and should be treated no differently than apartheid South Africa (suspended by FIFA in 1961) and Rhodesia (suspended in 1970); that the IFA includes clubs」 / X
https://x.com/MouinRabbani/status/1855427739592892546
「イスラエルは制度的に人種差別国家であり、アパルトヘイト下の南アフリカ(1961年にFIFAにより資格停止)やローデシア(1970年に資格停止)と何ら変わらない扱いを受けるべきである。IFAには不法占領下のパレスチナ自治区の不法入植地に拠点を置くクラブも含まれている。IFAはパレスチナのクラブを差別している。IFAのチームはパレスチナの選手を差別している。イスラエルは2019年にカダマート・ラファのチームがバラタFCと対戦するためにガザ地区からヨルダン川西岸地区へ移動することを禁止し、PFAカップ決勝の開催を阻止した。イスラエルはパレスチナの選手を殺害し、重傷を負わせてきた。イスラエルのクラブはサポーターによる人種差別的、集団虐殺的な行為を組織的に容認している。その他にもさまざまな理由があるが、最近ではイスラエルがガザ地区のパレスチナ人に対して集団虐殺を行っており、その結果、多数のパレスチナ人の選手、役員、スタッフが殺害されている。」
実際、ガザ地区だけでも、10月7日以降、300人以上のパレスチナ人サッカー選手がイスラエル軍によって殺害されている。
Over 500 athletes killed by Israeli offensive in Gaza
https://www.aa.com.tr/en/middle-east/over-500-athletes-killed-by-israeli-offensive-in-gaza/3355424
UEFAは、政治に関わりたくないと主張して、イスラエルリーグを擁護する立場を擁護してきた。2022年2月にロシアがウクライナに侵攻した際、彼らはロシアの全チームを一夜にして禁止し、本性を現した。イスラエルはウクライナでロシアのほぼ450倍の割合でガザの子どもたちを絶滅させているにもかかわらずだ。明らかに、UEFAは公平な情報源とはみなされない。
オランダのNCTVの実態はおそらくさらに悪く、アムステルダムのイスラム教徒に対する人種差別を煽ったという特別な経歴がある。最近では今年9月、オランダの裁判所がNCTVがアムステルダムのイスラム学校を誤って過激派として描写したとの判決を下した。アムステルダム市当局はNCTVの中傷的な報道を利用して学校を閉鎖させようとした。
その意味では、アムステルダムの地方自治体が、市民、特に移民系住民を脅かす危険な政策を正当化するために、NCTV などの人種差別的な情報源に再び頼るのは驚くに当たらない。実際、腐敗は自治体全体に深く根付いており、最近、職員に対する組織的な虐待に関する大規模なスキャンダルが勃発した。職員は「人種差別、いじめ、権力濫用の大規模な被害者」であった。
マッカビのファシストが警察の支援を受けアムステルダムの市民を恐怖に陥れる
サッカーの試合前日の11月6日、すでにマッカビ・ウルトラスは恐怖に陥れる親パレスチナ派の市民を探してアムステルダムの街を徘徊していた。ウルトラスはパレスチナの旗やポスターを掲げた複数の家を襲撃し、それらを破壊し、窓を割って住民を脅迫した。
How Zionist hooligans provoked chaos in Amsterdam - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=moPFJD3L16k&t=83s
例えば、水曜日の夜、数十人のマッカビのファシストたちが、さまざまなパレスチナの国旗が掲げられている不法占拠地、ヴィラ・モクムの前に集まった。ビデオには、彼らが窓に石を投げつけ、建物に登り、国旗を引きちぎる様子が映っている。
「彼らはドアを蹴り、家に入ろうとしていました」と、この建物に住む23歳の住人はアムステルダムの地元紙ヘット・パロールに語った。「彼らは私たちに中指を立て、首を切る仕草をしながら、『お前たちを殺しに戻ってくる』と言っていました。」
マッカビのフーリガンがある家を襲撃していた際、地元のタクシー運転手が声を上げ、ファシストの悪党たちが彼を殴り倒そうとした。彼は無傷で逃げたが、窓ガラスは割れ、車にはへこみがあった。市長も市議会への手紙で認めているように、マッカビのファシストたちはその後ベルトを外し、付近のさまざまなタクシーを破壊し始めた。
イスラエルの暴力に対抗して、アムステルダム市民は反撃した。遠くからパレスチナの子どもたちを狙撃することに慣れていたイスラエルのファシストたちは、すぐに恐怖に怯えた。象徴的なビデオ*では、マッカビのフーリガンの一人が逃げるために運河に飛び込み、追っ手を追い払うために「パレスチナを解放せよ」と叫ぶことに同意した。フーリガンのほとんどは地元のカジノに追い込まれ、警察が助けに来るまでタクシー運転手の集団を待って隠れなければならなかった。しかし、その夜、負傷者は報告されていない。
*https://www.tiktok.com/@icha_1788/video/7434980379116768567
アムステルダムのタクシー運転手は、よく組織化されていて忠誠心が強く、お互いを守り合っていることで有名です。ですから、彼らがすぐに自衛のために組織化し、めちゃくちゃにされないという明確なシグナルを送ったのも不思議ではありません。しかし、その後のインタビューでは、彼らがもっと広くアムステルダム市民をマッカビ支持者のファシスト的暴力から守りたいと思っていたことも明らかになりました。
アムステルダムのタクシー運転手の物語
HET VERHAAL VAN DE TAXI CHAUFFEURS IN AMSTERDAM - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=k9VBspPpIvk
How Zionist hooligans provoked chaos in Amsterdam - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=moPFJD3L16k&t=83s
11月6日の最初の日、私たちは翌日も繰り返されることになるパターンを目撃した。ビデオ映像では、イスラエルの暴漢たちが家を襲撃する間、パトカーが何もせずに通り過ぎる様子が見られる*。同様に、最初に襲われたタクシー運転手は警察に直行し、窓が明らかに割られていたにもかかわらず、警察は運転手を叱責しただけだった。
*これがアムステルダムでのイスラエル支持者に対する暴力について私たちが現在知っていることです
Dit weten we nu over het geweld tegen Israëlische supporters in Amsterdam | Binnenland | NU.nl
https://www.nu.nl/binnenland/6334740/dit-weten-we-nu-over-het-geweld-tegen-israelische-supporters-in-amsterdam.html
イスラエルのファシストたちが親パレスチナ市民を攻撃しても罰せられないことは、活動家界隈や移民コミュニティーに大きな不安を引き起こした。De Vrankrijkなどの自治的な親パレスチナコミュニティーセンターの組織者からわかったことだが、組織者らはマッカビのファシストからあるかもしれない攻撃に備えるために夜間偵察隊を組織し、ドアを封鎖せざるを得ないと感じていた。人権活動家のチャットやソーシャルメディアグループは、暴力を恐れて市内中心部でクーフィーヤやその他の親パレスチナのシンボルを身に着けないよう警告した。
11月7日、マッカビ・ウルトラスは明らかに自分たちを不処罰の勢力とみなしていた。連中は再びアムステルダムの街を行進し、通行人を威嚇しながら、集団虐殺の歌を大声で連呼した。「イスラエル国防軍を勝たせてアラブ人をぶっ殺せ」が白昼堂々、大声で叫ばれた。これは「ガザには学校がない。子どもが残っていないからだ」と主張する長い歌の一部である。
実際、イスラエル国防軍は組織的な大量殺戮作戦でガザ地区の学校約500校と17,000人の子どもを全滅させたが、依然としてこの数字にはイスラエルが作り出した飢餓による死亡者は含まれていない。国連の数字によると、殺害された犠牲者の70%は女性と子供で、5歳から9歳の子どもが最大の犠牲者グループである。またしても、警察は何もせず傍観しているが、集団虐殺の扇動は刑法犯罪である。
クーフィーヤやパレスチナのバッジを身に着けていた通行人は侮辱され、唾をかけられ、瓶を投げつけられた。暴行を受けた通行人の多くは、警察は何もせず、立ち去るように言い、フーリガンの近くにいたことを責めたと証言している。
マッカビのウルトラスがようやく試合会場に到着すると、彼らはスペインの洪水被害者のために捧げられていた1分間の黙祷を大声で妨害した。これは同国のイスラエルに対する批判的な姿勢によるものだった。
スタジアムを去った彼らは、前夜の殺害脅迫を実行する準備が整ったらしく、鎖や棒、石で武装し、戦闘態勢で市の中心部に向かった。奇妙なことに、その地域全体が市長によって危険地域に指定されていたにもかかわらず、彼らは武器を携行しながら警察に護衛されていた。
しかし、今回は形勢が逆転した。
ユダヤ人に対する「ポグロム」はなかった
マッカビのフーリガンによる最初の攻撃の後、さまざまなオランダ市民が報復的なひき逃げ攻撃に備えて組織化して、捕まらないようにスクーターで素早く動き回っていたようだ。その結果、マッカビのフーリガン数十人が主に軽傷を負い、そのうちの5人は地元の病院に短時間入院した。
市長室によると、犯人らはテレグラムのグループで組織化しており、そこでは「ユダヤ人狩り」という言葉が繰り返し使われていた。しかし、情報源のほとんどは公表されておらず、発言の文脈やテレグラムのグループの規模や関連性も明らかにされていない。いずれにせよ、この言葉は世界中の集団虐殺を支持する政治家によって利用され、11月7日に起きたことはユダヤ人に対する「ポグロム」であると宣言された。
たとえ警察の主張を受け入れたとしても、「ポグロム」という誇張された表現は明らかに不正確だ。第一に、ポグロムは少数派に対して国家が認めた組織的な暴力と関連している。しかし、警察から自由に行動を許されたのはマッカビのファシストたちであり、その逆ではない。
第二に、オランダの最も右派的な主要新聞でさえ認めざるを得なかったように*、「例えばアムステルダムのユダヤ人やシナゴーグも標的にされたという兆候はまだない。当局は、イスラエルのファンとユダヤ人一般が区別されていたと考えている」。犯人は主に「マッカビのサポーターを狙っていた。彼らの中にはイスラエルの元兵士やモサド工作員がいたと思われるから」だ。
*Gitzwarte nacht in Amsterdam: ’Jodenjacht’ door scooterjongeren en taxichauffeurs al ruim van tevoren aangekondigd op Telegram | Binnenland | Telegraaf.nl
https://archive.md/smsVR
もし「ユダヤ人狩り」に関するテレグラムの疑惑のメッセージが本物だと判明すれば、彼らが標的にしていたのは明らかにシオニストであり、ユダヤ人ではないにもかかわらず、シオニストとユダヤ人の用語が明らかに混同されていたようだ。シオニスト自身はもちろん、オランダの主要政党すべてを含め、何十年もの間、この用語の混同を生み出そうとしてきた*。11月7日に暴力犯罪で逮捕された人々の半数は未成年者であり、この混同の原因は無知である可能性が高い。
*Hoe de Israël-lobby de strijd tegen antisemitisme ondermijnt - The Rights Forum
https://rightsforum.org/opinie/hoe-de-israel-lobby-de-strijd-tegen-antisemitisme-ondermijnt/
混同の原因として考えられるもうひとつは、アムステルダムのアヤックスサポーターが自分たちを「スーパーユダヤ人」と呼ぶという古い伝統だ。この伝統により、対戦相手は実際のユダヤ人のことを言っていなくても反ユダヤ的な言葉を使うようになった。白人がほとんどを占めるサッカー合唱団が文字通り「ユダヤ人狩り」や「ユダヤ人は死ぬ」について歌っているビデオはたくさんある。興味深いことに、2017年にオランダの国営放送局は、この理由でFCユトレヒトのサポーターを反ユダヤ主義者として描いたことについて公式に謝罪した。
実際、オランダ検察当局の数字によると、2023年に反ユダヤ主義の数が急増した主な動機はサッカーだ。「反ユダヤ主義を差別理由とする件数の急増は、2023年10月7日のイスラエルとハマスとの戦争勃発に関連した事実とは関係がない」と検察官は主張する。「検察庁への驚くほどの大量の流入は、ロッテルダム内で行われたかフェイエノールトが参加したさまざまなサッカーの試合に関連している。」
ひき逃げ攻撃はアヤックスのサポーターではなくマッカビのフーリガンに向けられたものだったが、アムステルダムのクラブ自体は親イスラエルの評判があり、試合の数日前にはサポーターの一部がパレスチナ人の男性を襲撃していた。テレグラムのチャットにサッカー用語が混ざっていた可能性は十分にある。実際、地元のユダヤ人、ユダヤ人の店、ユダヤ人の施設は1つも狙われなかった。明らかに、実際のユダヤ人狩りは行われていなかった。国家が認可したものでないことは確かだ。
アムステルダム警察は「反ファシスト」と人種差別を受けた少数派だけを標的にしている
11月6日と7日のマッカビのフーリガンの周囲にいた警官の数が比較的少なかったことについては、多くの批判があった。しかし、これは当時、アムステルダムに少人数の警察がいたということを意味するものではない。実際、機動隊、逮捕部隊、馬、犬、偵察部隊、サッカー部隊、そして「平和部隊」を含め、近隣地域からの大規模な特別動員があった。問題は、それらが間違った人々に対して使われたことだ。
反ジェノサイド抗議者らは、南アフリカやローデシアのアパルトヘイトの場合と同様に、ジェノサイド、植民地主義、アパルトヘイトに対するスポーツボイコットを支持し、アムステルダムスタジアムでマッカビ・テルアビブの参加に反対するデモを行う予定だった。
デモ参加者は憲法上の権利を侵害され、スタジアムからは見えないし聞こえないアントン・デ・コム広場に行くよう指示された。しかし、デモ参加者は市長と警察の命令に従った。にもかかわらず、反ジェノサイドデモ参加者は機動隊や騎馬隊を含む大規模な警察部隊と対峙した。
フーリガン10人が一時逮捕されたが、イスラエル人は一人も起訴されなかった。彼ら全員が警察に保護され、ホテルに付き添われ、イスラエルへの帰国を許された。これは彼らの母国における免責の文化を反映している。私たちは、マッカビのフーリガンを告訴しようとしたが警察に文字通り何日間も拒否されたタクシー運転手と、話をした。他のタクシー運転手は、民族プロファイリングやでっち上げを恐れ、声を上げることをまったく恐れている。
モサドのエージェントはイスラエルのフーリガンに同行したが、これはオランダの主権を直接侵害するもので、オランダはイラン、ロシア、中国のエージェントがオランダに入国することを決して許可しなかっただろうし、ましてや外国のファシストやあからさまな集団虐殺ギャングに同行することなど許さなかったはずだ。現在、オランダ当局はイスラエル政府と協力して、いわゆる「ポグロム」を「調査」しているが、その政府はハーグで閣僚全員が集団虐殺の罪で裁かれるべきである。
11月9日、ユダヤ人反シオニスト団体エレブ・ラヴは、アムステルダムのユダヤ人抵抗記念碑で行われる反ファシストの水晶の夜の記念行事を中止せざるを得ないと感じた。彼らは警察に、ユダヤ人を含む反戦左翼を攻撃してきた経歴を持つマッカビ・ファシストからの特別保護を要請したが、警察は単に「親パレスチナ活動家と反ファシスト」の方が心配だと答えただけだった。驚いたエレブ・ラヴのスポークスマンはこう返答した。「もちろん反ファシストはいるでしょう。私たちは反ファシストです。そして警察自身も反ファシストであることを期待しています。」
しかし、アムステルダム警察は明らかに反ファシストではない。実際、警察の訓練では反ファシストステッカーが「左翼過激主義」の例として示されている。警察に包囲されたのが親パレスチナの反ファシストだったのも不思議ではない。
オランダの政府と警察の二重基準は偶然ではない。オランダの警察と刑事司法制度における制度的人種差別は根深い。警察による殺害、逮捕、投獄率における人種的不平等は米国よりも著しくひどいことが数字*からわかる。
*Hoe ernstig is Nederlands politieracisme? - OneWorld
https://www.oneworld.nl/mensenrechten/nederlands-politieracisme-is-wel-te-vergelijken-met-de-vs/
極右シオニスト政党PVVは警察内で大きな支持を得ており、一部の地域では60%もの人がこの過激派政党に投票している。複数の内部告発者によると、自らを「モロッコ人駆除業者」と呼んだり、「クソアフリカ人」や「NATOS(運動靴を履いた北アフリカのクソ野郎)」と発言したりする警察官*のことを考えてみて欲しい。
*Hoe ernstig is Nederlands politieracisme? - OneWorld
https://www.oneworld.nl/mensenrechten/nederlands-politieracisme-is-wel-te-vergelijken-met-de-vs/
多くの国々と同様、イスラエルの抑圧実験室はオランダに直接輸入されている。オランダは自国民を監視するためにイスラエルの盗聴システムを2台購入したが、最後の1台は2019年にエルビット・システムズの子会社であるサイバー・インテリジェンスから購入した。
オランダが警察国家化している状況
ガザでの集団虐殺と気候破綻へのオランダの共犯により、オランダの路上で抗議活動が激化している。国の対応は圧倒的な弾圧だ。例えば、2024年5月にユトレヒトとアムステルダムで学生キャンプが始まったとき、両方とも世界のどの国よりも迅速な立ち退きに直面した。
アムステルダムの最初のキャンプでも、同じ二重基準のパターンが見られた。警察が傍観する中、シオニストが火炎瓶でキャンプを襲撃したのだ。その後、キャンプは違法に追い出され(数か月後に検察官が遅ればせながら認めたように)、学生の頭蓋骨が警察の警棒で砕かれるなど、多くの暴力行為が行われた。
2024年3月以来、連立政権与党は抗議の権利を制限する意図を公然と宣言してきた。その口実はまたしてもシオニストの嘘で、イスラエル大統領が国立ホロコースト博物館の開館のためにアムステルダムを訪問したことを取り巻くものだった。ヘルツォグは集団虐殺を扇動した罪で有罪であるため、ユダヤ人の反シオニスト組織であるエレブ・ラヴがデモを組織した。オランダの主要政党は、恥ずべきことにエレブ・ラヴの存在を完全に無視して抗議を反ユダヤ主義として描写し、実際には起こっていない反ユダヤ主義の発言について露骨に嘘をついた。この嘘は、オランダの憲法上の権利を制限するキャンペーンの根拠となった。
アムステルダム市長は新自由主義帝国主義政党である左派緑の党の元党首だが、しかし同党は自身を合憲で自由主義的であり、市民の自由を支持する政党であると考えている。市長はこれまで、抗議する権利に対する最も過激な極右の脅しに抵抗してきた。しかし、11月7日以降、すべての抵抗は消え去った。
ワンワールドの調査で明らかになったように、フェムケ・ハルセマの「ポグロム」に関する発言は、極右のプロパガンダを促進する上で決定的な役割を果たした。これは、いわゆる「穏健派」で尊敬されていたコリン・パウエルが、2003年に国連での演説でイラク侵攻を促進したことを彷彿とさせる。この演説もまた、リベラルメディアにとっての転換点となった。植民地主義プロパガンダを促進する上で決定的な役割を果たすのは、往々にして、より「尊敬される」指導者たちなのである。
確かに、フェムケ・ハルセマ氏が下からの大きな圧力により、10日後に「ポグロム」に関する発言を撤回したことは前向きなことだ。しかし、それは少なすぎ、遅すぎた。彼女が今主張しているように、極右とイスラエルのプロパガンダが来ることを予見していなかったというのは、まったく信憑性がない。
ハルセマ市長がマッカビ襲撃事件の余波の中で実際に実行した政策は、より深刻だった。「ポグロム」の主張が利用され、アムステルダム市内でのすべての抗議活動を禁止する緊急法が公布された。反ジェノサイドデモ参加者は平和的に街頭に出て、馬で攻撃された。買い物中のイスラム教徒の女性は血だらけになるまで殴打され、重度の脳損傷を負った。ジャーナリスト数名も明らかに判別可能ながら、殴打または逮捕された。
ハルセマは市議会で、警察の暴力行為を、調査が行われる前に断固として否定した。このため、警察は責任を問われないという雰囲気が広がった。3日後、抗議者たちは警察によって、メディアの目に触れない市郊外の廃墟に置き去りにされ、残酷に追いかけられ、暴行を受けた。これを「組織的な抗議者狩り」と呼ぶ者もいる。
アムステルダムでは抗議活動禁止令がほぼ1週間続いた。隣の都市ユトレヒトでさえ、この事件に便乗して、大学予算削減に反対するオランダ最大の労働組合による抗議活動を事実上禁止した。親パレスチナ団体による暴力の脅威があるという嘘の言い訳が飛び交った。それは、別の左派市長とされる労働党シャロン・ダイクスマ市長だった。
予算削減は、オランダ政府の軍事費の急増と関係があり、オランダ政府はイスラエルのように徴兵制の再導入も検討し始めている。武器の多くは、ガザでの集団虐殺を可能にしているイスラエルの武器製造業者から購入されることになる。この軍事化もまた、「左派」野党の GroenLinks-PvdAが支持している。
迫りくる徴兵も、オランダの自由に対する脅威だ。1946年から49年にかけてのインドネシアにおけるオランダ植民地戦争中、無数の徴兵拒否者が何年も投獄され、今日に至るまでいかなる形の補償も社会復帰も受けていない。対照的に、植民地兵士は、オランダ政府が実際のナチスによるホロコーストの犠牲者に対して同様のことをする以前から、1961年以来、公式な第二次世界大戦記念行事の一環として称えられてきた。
ファシズムとイスラム恐怖症の台頭、植民地ブーメラン
オランダは長く深い人種差別の歴史を持っており、南アフリカ、インドネシア、スリナム、オランダ領アンティルなど、さまざまな場所にアパルトヘイトを持ち込んだ。オランダの「リベラル」な前首相、マルク・ルッテでさえ、民族プロファイリングで有罪判決を受けた人種差別主義者であり、イスラエルの戦争犯罪を隠蔽するようスタッフに指示したシオニスト狂信者である。
ルッテ政権は、いわゆる「福祉スキャンダル」で数万人のオランダの有色人種の生活を破壊したことで悪名高い。このスキャンダルにより、罪のない民間人が巨額の負債を抱え、離婚、自殺、子どもの親権喪失に追いやられた。
オランダの極右指導者の多くは、PVVのリーダーであるヘルト・ウィルダース氏を含め、イスラム教徒が多数を占める世界最大の国インドネシアの植民地支配者という経歴を持つ。オランダ領東インドはアパルトヘイト国家として支配され、ウィルダース氏のような指導者は敗北した「祖先の復讐」を目指している。彼らはパレスチナの抵抗運動にインドネシアの自由の闘士たちと同じ顔を見ている。ウィルダース氏自身はヨルダン川西岸のキブツで成人し、そこでイスラエルの最も熱狂的な入植者たちに政治的なソウルメイトを見出した。
2023年10月7日にガザでの集団虐殺が始まった後、イスラエルの集団殺戮は、オランダ政府とほぼすべてのオランダ政党による強い人種差別的含みのある大規模なプロパガンダ攻勢によって支援された。例えば、我々の「生命の文化」と彼らの「死の文化」について語った「左派」野党指導者フランス・ティメルマンス*のことを考えてみよう。
(訳者注)*欧州委のティメルマンス副委員長、オランダの次期首相選に出馬へ | ロイター
https://jp.reuters.com/article/idJPL4N3970UB/
こうした中、2023年11月の総選挙で状況はさらに悪化した。熱烈なシオニストで人種差別主義者のヘルト・ウィルダース氏が率いる極右政党PVVが最大政党となった。ウィルダース氏は川から海までの「ユダヤ人国家」を信奉し、同じアパルトヘイトモデルをオランダに適用したいと考えている。
ウィルダース氏は2016年、オランダの裁判所で「差別煽動」の罪で有罪判決を受けた。集会で同氏は「モロッコ人をどんどん減らす」よう「手配する」と発言し、実質的にはモロッコ人の国外追放を求めた。同氏の訴訟弁護士は、アメリカのシオニストらから20万ユーロの資金提供を受けていた。
PVVは与党連合の最大政党であり、連立協議ではキングメーカーとしての役割を果たした。首相はオランダの諜報機関の元長官であり、その指導下で特にオランダのイスラム教徒を標的にスパイ活動が行われていた。
同連合は、PVV議員のギディ・マルクスゾワー氏を副首相兼難民・移民大臣に真剣に検討した。イスラエルで生まれ育った熱狂的なシオニストであるマルクスゾワー氏は、そのファシスト的見解をオランダに持ち込んだ。同氏は移民を「アフリカの獣」と呼び、流出した電子メールでは反シオニストの「卑劣なユダヤ人」を殺害するよう主張した。
こうした見解は2024年までに広く知られるようになり、与党連合にとっては問題にはならなかった。マルクスゾワー氏が副首相になれなかったのは、オランダ諜報機関のセキュリティー検査に合格しなかったためで、おそらくモサドとのつながりが続いていたためだろう。しかし、同氏は依然としてPVVの議員として議会にとどまっている。
極右政党PVVが選挙で勝利して以来、オランダではイスラム嫌悪が急増している。メルド・イスラムフォビーの最新データによると、昨年、オランダのイスラム教徒の83%がイスラム嫌悪の事件の標的になった。過去2週間だけでも、イスラム教徒に対する憎悪犯罪が2件発生し、2人のイスラム教徒が近所の人種差別主義者に殴られ、死にそうになった。この夏、別のイスラム教徒が人種差別主義者の隣人に殺害された。
人種差別主義者と反ユダヤ主義者はハーグにいる
先週の 11 月 7 日の出来事により、事態はさらにエスカレートした。オランダの政治とメディアのほぼ全領域が裏切り、自国民ではなく外国のファシストフーリガンを擁護したことに憤慨した若者たちは、11 月 11 日にアムステルダム西部の路上で暴動を起こした。具体的なきっかけ*は、前日の平和的な抗議活動中にイスラム教徒の女性が警察に暴行**されたことだったが、市長は膨大なビデオ証拠を前にして嘘をつき続けた。
*https://x.com/JesperRoele/status/1856087918944874529
**https://x.com/LeftLaser/status/1856432055955140707
連立与党のリーダーたちは、直ちにこの事件を利用してイスラム教徒コミュニティーを悪者に仕立て上げた。例えば、BBBのリーダーであるファン・デル・プラスは、「ユダヤ人を殴り倒したい、さらに悪いことに、彼らを殺したいという欲求」が「国民の一部」に深く根付いていると主張する。ウィルダースは「クズ」の「追放と帰化剥奪」を求めた。首相のディック・スホーフは、「ユダヤ人狩り」がオランダの「統合問題」を露呈させたと主張した。一方、下院は、文字通りイスラエル国家の要請により、人権団体をテロリストリストに載せる動議を可決した。そしてBBBのリーダーであるファン・デル・プラスは、言論の自由を直接侵害して、インスタグラムのアカウントCestmocroの禁止を公然と求めた。
マッカビ暴動の翌週の閣僚会議では、「クソモロッコ人」「ハラール食品を食べる人」「ただ絞り出すことのできない膿」「イスラム教徒やモロッコ人の遺伝子に宿る反ユダヤ主義」といった話が出たとされている。閣僚会議の議論は秘密であり、内閣はそれを公表することを拒否しているため、実際に何が話されたのかは憶測のネタ話のままである。いずれにせよ、これはモロッコ系オランダ人大臣のノラ・アチャバールが辞職し、内閣を去る十分な理由となった。もし内閣が人種差別的発言をしたことを認めれば、法的には「犯罪組織」となる。刑事弁護士ジェラルド・スポングによれば、おそらくこれが、アチャバールが「分極化」という言葉で慎重に語っている理由だろう。彼女は内閣の失脚の責任を負いたくはないだろう。
オランダのイスラム教徒を反ユダヤ主義者として悪魔化することは、現実やオランダのユダヤ人に対する懸念とはほとんど関係がない。現在オランダ議会の議長を務めるPVVのイデオローグは、反ユダヤ主義の陰謀説を広め、オランダ議会にNSBの旗を掲げたことで悪名高い。後者は、第二次世界大戦中にナチスと協力したオランダの国家社会主義党である。オランダは、第二次世界大戦中にヨーロッパのユダヤ人を組織的に殺害したのはイスラム教徒ではなくキリスト教徒だったことを故意に忘れているようだ。
反ユダヤ主義はイスラム教の問題であるという主張は、オランダの主要ロビー団体であるCIDIを含むイスラエル・ロビーの長年の論点であった。当時CIDIの所長だったエスター・フォエトは2014年に、反ユダヤ主義の3分の2はイスラム教徒から来ていると主張したが、検察庁の数字によると、加害者の3分の2は「生粋の」オランダ人だった。加害者の2番目に多いグループは、「西ヨーロッパ」移民の背景を持つオランダ人だった。
政府の大規模な調査によると、オランダのイスラム教徒の若者の12%がユダヤ人に対して「それほど肯定的ではない」ことがわかった。これは、クルド人(12%)、オランダ人(10%)、さらにはモロッコ人(8%)に対する彼らの態度に匹敵する。逆に、オランダのイスラム教徒の若者と比べると、イスラム嫌悪が蔓延しており、キリスト教徒や無宗教の若者はイスラム教徒(約30%)やモロッコ人(約40%)に対して極めて否定的だった。
オランダとイスラエルの政治家や政府関係者によるイスラム教徒の悪魔化は、増大するファシズムの表れと見るべきである。ガザは絶滅収容所と化し、ヨルダン川西岸ではポグロムが日常茶飯事となっているが、右翼の政治家や政府関係者は、このアパルトヘイトと民族浄化の現実をオランダに持ち込もうとしている。連中が、オランダの路上で共産主義者を絞首刑にし、敵を強姦し、パレスチナ人の赤ん坊を殺害すると歌ったマッカビ・ギャング団を全面的に支持するのは、理由がないわけではない。
右翼の「イスラム左翼」に関するレトリックは、ナチスがユダヤ人に対する殺人行為を正当化した「ユダヤ・ボルシェビズム」の現代版と見るべきである。1930年代にユダヤ人難民がオランダから追放されたが、今日イスラム教徒について耳にするのと同じ議論がオランダ最大の新聞テレグラーフなど文字通り同じ新聞によって行われたことも忘れてはならない。この新聞が第二次世界大戦後に禁止されたのは、SS憎悪キャンペーン紙として知られるようになったため、理由がないわけではなかった。
ファシズムの脅威は現実的で広範囲に及んでいる。集団虐殺アパルトヘイト国家イスラエルは、はるかに広範で危険なプロセスの槍の先端に過ぎず、西洋世界を暗闇に陥れようとするファシストの空想を煽っている。米国のカマラ・ハリスからアムステルダムのフェムケ・ハルセマまで、リベラル中道派は無力で、ファシズムに真に立ち向かう意志がないようだ。
同時に、嘘を見破り、組織化して街頭に出る人がますます増えている。ガザでの集団虐殺、オランダのイスラム教徒の悪魔化、戦争・警察国家を支える形での福祉国家の崩壊に対する怒りは計り知れない。私たちはその怒りを、平和と連帯を求めるための強力で幅広く組織化された大衆運動に変えなければならない。オランダの労働者をまったく気にかけない政府に惑わされたり分裂したりしない運動だ。デ・フォンクで私たちが言っているように、革命の炎を灯す火花となれますように。他にはほとんど何も十分ではないから。
クリス・デ・プローグとジェイジー・フェルドハイゼン
ジェイジー・フェルドハイゼンはアムステルダム市議会のデ・フォンク(De Vonk)グループ議長。クリス・デ・プローグはデ・フォンクの政策・組織化担当、調査ジャーナリスト、アムステルダムの脱植民地化集団であるArts of ResistanceとAralezの共同創設者。
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太田光征
2024年12月01日
BPOに意見送付:オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に脚色報道するテレビ朝日
オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に脚色報道するテレビ朝日のニュース番組をめぐり、12月1日にBPOへ意見送付しました。
意見対象放送のウェブ版:
オランダでイスラエル人らに集団暴行 イスラエルが外相や航空機を派遣
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000383460.html
イスラエル人サポーターがオランダ人を暴行しているシーンの映像(@iAnnetnl氏撮影)を真逆の報道で使用すること、同サポーターによる反アラブ主義の侮蔑や暴行が試合開始前からあるにもかかわらず報道しないこと、アムステルダム警察からも反ユダヤ主義の動機を裏付ける証拠が提出されていないにもかかわらず当該暴行を反ユダヤ主義(的)とする反アラブ主義政府当局者2人の発言のみを紹介すること、試合の前中後に及ぶ逮捕者62人を集団暴行犯と匂わすことは、当該当局者が犯行者と名指しするアラブ人への差別を助長するものであり、不適切です。
事実経過:
【抗議声明】オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に脚色報道するメディア各社へ
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/505697853.html
逮捕情報:
https://x.com/mitsu_ohta/status/1856934456587612555
意見対象放送のウェブ版:
サッカー仏対イスラエル厳戒態勢で開催 パレスチナ支持者が抗議も 警察官4000人配備
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000384710.html
11月7日のオランダサッカーではイスラエル人サポーターによる反アラブ主義の侮蔑や暴行があったにもかかわらず報道せずイスラエル人側のけがのみを報道したこと、警察発表がないのに当該けが人の国籍をイスラエルと報道したこと、14日のフランスサッカーでのイスラエル人サポーターによるリンチ事件を報道せずにイスラエル人が警察から護衛されたと報道したことをもって、イスラエル人のみが暴力を受ける側であると匂わせることは、イスラエル人側と対立するパレスチナ支持者への差別を助長するものであり、不適切です。
事実経過:
【抗議声明】オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に脚色報道するメディア各社へ
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/505697853.html
リンチ事件:
https://x.com/AlertesInfos/status/1857154728850763894
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太田光征
意見対象放送のウェブ版:
オランダでイスラエル人らに集団暴行 イスラエルが外相や航空機を派遣
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000383460.html
イスラエル人サポーターがオランダ人を暴行しているシーンの映像(@iAnnetnl氏撮影)を真逆の報道で使用すること、同サポーターによる反アラブ主義の侮蔑や暴行が試合開始前からあるにもかかわらず報道しないこと、アムステルダム警察からも反ユダヤ主義の動機を裏付ける証拠が提出されていないにもかかわらず当該暴行を反ユダヤ主義(的)とする反アラブ主義政府当局者2人の発言のみを紹介すること、試合の前中後に及ぶ逮捕者62人を集団暴行犯と匂わすことは、当該当局者が犯行者と名指しするアラブ人への差別を助長するものであり、不適切です。
事実経過:
【抗議声明】オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に脚色報道するメディア各社へ
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/505697853.html
逮捕情報:
https://x.com/mitsu_ohta/status/1856934456587612555
意見対象放送のウェブ版:
サッカー仏対イスラエル厳戒態勢で開催 パレスチナ支持者が抗議も 警察官4000人配備
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000384710.html
11月7日のオランダサッカーではイスラエル人サポーターによる反アラブ主義の侮蔑や暴行があったにもかかわらず報道せずイスラエル人側のけがのみを報道したこと、警察発表がないのに当該けが人の国籍をイスラエルと報道したこと、14日のフランスサッカーでのイスラエル人サポーターによるリンチ事件を報道せずにイスラエル人が警察から護衛されたと報道したことをもって、イスラエル人のみが暴力を受ける側であると匂わせることは、イスラエル人側と対立するパレスチナ支持者への差別を助長するものであり、不適切です。
事実経過:
【抗議声明】オランダサッカー暴動を反ユダヤ主義暴動に脚色報道するメディア各社へ
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/505697853.html
リンチ事件:
https://x.com/AlertesInfos/status/1857154728850763894
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太田光征