エジプトとモーリタニアが2023年12月8日、ガザ虐殺に対処するため、国連総会決議377号(平和への結集)を発動しました。
XユーザーのHuwaida Arrafさん: 「BREAKING: Egypt & Mauritania have invoked UNGA Res 377 - Uniting for Peace - to address Gaza genocide. Res.377 states that if UN Security Council, due to lack of unanimity of permanent 5 members, fails to exercise its primary responsibility to act to maintain intnl peace &… https://t.co/LFEhjPNQ1w」 / X
https://twitter.com/huwaidaarraf/status/1734061078517002331
国連総会、ガザ情勢13日に緊急会合「停戦」決議案採決へ - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB110Y80R11C23A2000000/
377号は、国連安保理が常任理事国5カ国の全会一致を欠き、世界の平和と安全を維持するために行動する第一義的責任を果たせない場合、国連総会が速やかにこの問題に対処できるとするものです。
「平和への結集」のために国連総会が開催する緊急特別会期については、国連のサイトで説明されています。
国連は何ができるのか? ― 5つのよくある質問への回答 | 国連広報センター
https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/43950/
「安全保障理事会が戦争を止める決定を下せないとき、総会は介入できるのか?」
緊急特別会期での停戦決議に賛成するよう外務省に意見を送りましょう。
御意見・御感想|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/comment/index.html
なお、上記の日経記事中、「イスラエルとイスラム組織ハマス」という表現があります。ハマスについての従来の紋切り型修飾語より簡略化されていますが、依然として不要な修飾語を含んでいます。ハマスに説明を加えるなら、「ユダヤ教を利用して強権政治を進めるネタニヤフ政権下のイスラエル」くらいの説明をイスラエル側に加える必要があります。
被害性についてイスラエルとパレスチナの非対称的な歴史文脈をそぎ落としながらも、ハマスにだけは非対称の修飾語を加え、加害性について「暴力の応酬」や「報復の連鎖」という表現で等価性を演出し、パレスチナ側の加害性を大きく、被害性を小さくという、真逆のイメージを与えているのが現在のメディアです。公正な報道を期待したいものです。
太田光征